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【夜と霧】 書評#46

みなさん、いつもお世話になっております!
本日は、私の投稿の軸とする一つ「本」「読書」に関して書かせていただきます。

自己紹介に書いたマイルールを守りながら、私の大好きな本について書いていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いします!

先日初めて、「特にスキを集めました!」というメッセージをいただきました!
他のクリエイターさんの投稿で見たことがあり「そういったものがあるんだなぁ」と他人事だったので、とても驚いたと同時に、ご覧になっていただいた皆様方に心から感謝の気持ちを現したく、ここに書かせていただきました。
引き続きお時間、ご興味のある方は、ご覧頂ければ幸いです。

ありがとうございました!!

さて、本題へ戻ります。

この本は、いつか必ず読もうと思っていたものです。
心して読みましたので、少しだけ書かせていただきたいと思います。

※書影(画像)は、版元ドットコム様から頂戴しています。いつも、ありがとうございます!


基本情報

フランクル ヴィクトール・E.(著) 池田 香代子(訳)
みすず書房 出版
2002年11月5日 第1刷発行

全169ページ
読書所要期間2日

私が本書に出会うきっかけ

私の大好きなコテンラジオでは、これまでヒトラーやゲッベルスが取り上げられてきた。
だからと言うわけではないのだが、この有名な本書を、現世に生まれたからには一度目にしておきたい。

そういったある種の義務感・使命感みたいな気持ちがあった。

この本の本質・言いたいこと

私はやや誤解していたが、これはアウシュビッツ強制収容所における出来事を記録したものではなく、その支所的な場所での話が主だということになるだろう。
そして、心理学者である著者自身の、強制収容所における被収容者としての実体験の記録と心理学者としての研究の記録である。

あまりにリアルな人間の行動から、
「人間とは何か?」
これを心理学的見地から真正面に問うものである。

私が感じたこと

1点目 〜生きるために

身体的・精神的状態が極限に達するまでのプロセスで、人間というのは幼児に退行し、果ては感情がない状態に陥るという。
現代に生き、平和を享受する私たち日本人にとって、圧倒的多くの方がなかなか経験し得ない状態であると言えるだろう。

そんな、自分一人が生きるのにギリギリの状態で、果たして喜び・楽しみ・優しさなど、ポジティブな感情が生じうるのだろうか

生(なま)の人間の挙動を、ぜひ本書で目の当たりにしていただき、そして、じっくりと考えていただきたい。

2点目 〜私の誓い・願い

本書で学んだことは、私の心へあまりにも深く刻まれた。
「もうこんなことは二度と起こさない」

そのために、命懸けで残してくれたこの記録を私たちはしっかりと受け取って、日頃から私たちにできることを考えていかなければならないと強く感じている。

そして、考えるためにこうした歴史を学ぶことが重要であると心底から感じた。

むすびに(まとめ)

冒頭に書いた「人間とは何か?」

これに対する著者の答えが、本書にあまりにも明確に、そしてものすごい説得力とインパクトをもって書かれている。

先ほど私は、「なかなか経験し得ない状態」と書いたが、これはあくまでも”今の”日本社会においてという注意書きをしなければならないだろう。

今もどこかで、人間が人間として扱われない状態が起きている。
日本に暮らしても、それが未来永劫ないとも限らない。

これからも私たちは、自分たちが人間であることを守り続けていかなければならない。

一人ひとり、皆同じ人間である。

この極めて簡単で明確な事実を、私たちは忘れてはならない。


以上です。
ページ数は比較的少なめですし、内容があまりにも濃く、あっという間に読み終わりました。

読み終わっての私の率直な感想としては、不謹慎かもしれませんが、不思議と「希望が湧いた」という感覚を持っています。

私たちは、人間という尊い存在であるということを強く感じさせてくれたからでしょうか。

とても尊い時間でした。

本日も、誠にありがとうございました!

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