井中蛙の映画感想37! 2022/06/20(月) 【機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島】※ネタバレ注意

【機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島】
 鑑賞日:2022/06/20(月)
 視聴方法:劇場

 1stガンダムは一昨年に履修済み。THE ORIGINEは未修という状態で試聴しました。ちなみにアマプラでTV版15話も観直してから行きました。

・TVシリーズでも番外編色の強かったエピソード、今回の映画もお馴染みのキャラの活躍を独立したエピソード内で楽しむジャンプアニメの劇場版感があって楽しかったです。やっぱり新作アニメで動くホワイトベースの面々とガンダム、という時点で感慨深い。

・マ・クべがめっちゃ絡んできたりとTV版から話盛りすぎやろwというツッコミはご愛嬌。

・中間管理職の哀愁をやたら漂わせるブライトにはやけに親近感を持って見てしまったし、彼をいびる参謀もまたレビルのお使いにすぎない、というところもまた良い。

・成田ブライトを映像で見るの初めてなんですが完全に違和感なくてすごい。

・中盤のジブリパートは少しダレる感じはあれど、牧歌的な作風を大いに盛り上げていたのは良かったと思う。

・せっかく原作を2時間の映画に伸ばしたわけだからドアンの過去をもっと掘り下げて欲しかった、的感想が多いようですがその点は同意。小説版ではいろいろ補完されてるそうだけど。サザンクロス隊のキャラも濃かっただけにもう少し過去の因縁の描写も欲しかった。TV版ではアムロに子供たちを引き取った経緯を告白しながら「俺は子供たちを殺させはしなーい!」と戦いに挑むシーンがドアンの心情描写のクライマックスだったわけですが、そういった脱走兵としてのドラマ的に盛り上がる部分もあまり無く、漫然と最終決戦に挑む感があったのは少し残念。

・「子供たちのためなら仲間とも戦えるか?」という問いはドアンの過去を踏まえての投げかけなのでしょうが、少なくとも今作の(というか一年戦争を通して)アムロが子供と仲間の二択を迫られるような厳しい展開は無いので少し宙に浮いたテーマになってしまった感。

・原作から踏襲されたドアンザクポイ捨てエンド、正直TV版の時からあまり納得いってないのですが(次ジオンの追手が来たらどうするのか)、特に今回アムロがドアンの素性を明かされないのでなおさら「戦いの匂いが〜」というセリフが唐突感出てしまったと思う。それからこれは完全に不幸な偶然だけど、「(抑止力であっても)武力を放棄すれば戦いから逃れられる」というロジック自体、現実に宇露戦争が起きたことで説得力が無くなってしまった気がする。

・リブートものの特権演出、「原作の曲を流す」が効果的に使われててやっぱわかってても感動しちゃう。

・TV版15話でほぼ(まったく?)出番の無かったカツレツキッカの出番が増量してるのは賑やかし感あって良かったです。

・MS戦の迫力は流石なので是非劇場で見るべきだと思う。ジオン兵から見たガンダムが如何に絶望的に恐ろしい存在なのかを十分堪能できました。

・原作と違ってラスボスを引き受けるのがドアンではなくアムロなのはちょっと寂しい部分もあったけど、「機動戦士ガンダム」の映画だしまあいいか。

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