【神戸〜北九州】せっつ・やまと【阪九フェリー】
田舎暮らしをする経営戦略コンサルタントのちょーすです。
神戸から北九州までを阪九フェリーの「やまと」で移動しました。
阪九フェリー
阪九フェリーは北九州(新門司)と大阪(泉大津)・神戸を結ぶ路線フェリーです。
物流の側面も担っており、一般客の利用だけでなく、トラック等もかなり利用されています。
トレーラー部分だけの輸送もあるようで、乗り場にはたくさん並んでいました。
就航船
就航船は「いずみ」「ひびき」「せっつ」「やまと」「つくし」の5つがあり、「いずみ」「ひびき」が16,040トンの同型船、「せっつ」「やまと」が16,292トンの同型船、「つくし」が13,353トンとなっています。
「せっつ」と「やまと」は2020年に新造船・就航したばかりで、綺麗な内装となっています。色々違うところはあるのでしょうが、個人的には「つくし」とそれ以外で大きく違うのは「露天風呂」があるかないかです。
案内パンフレットもありましたので、載せておきます。
パンフレットの表紙は写真には写っていないですが、白地に白で船の絵が描かれているオシャレなデザインです。
また、どの船も船内では現金以外の決済方法は利用出来ません。忘れがちですが、車から財布を下ろしておきます。
運行ダイヤ
運航ダイヤはそれぞれ夜出発で、翌朝到着のダイヤです。
神戸航路は金曜・土曜の週末便のみ、出発及び到着がそれぞれ1時間30分ほど遅くなっています。
寝て起きれば現地に到着しているので、非常に楽ですが、どちらの航路も12時間30分の時間を要します。
瀬戸内海のかなり狭いところをすり抜けるように運航されています。
最終締切は出発時刻の20分前までとなっており、その時刻までに受付を終えておかなければ、乗船出来ません。また、受付を終えていても、その時刻までに乗船していなければ先に離岸してしまいます。
連絡バスも運行ダイヤにあわせて、設定されています。
これを利用すれば、公共交通機関としての利用も出来ます。
出発:神戸(六甲アイランド)
神戸の乗り場は六甲アイランドの神戸港にあります。
乗船前に受付をします。
車は順番に停めていき、一度停めると出られず、すぐ近くにはコンビニはないので、コンビニで買い出しをして乗船する場合は事前に購入して向かうことをおすすめします。
既にトラックはたくさん停まっています。
車を停めると、乗船する人の体温測定を行います。
乗船受付
乗船受付は乗船する人数分の体温測定が済んだ証明書と記入した乗船名簿と車検証を持って、窓口へ向かい、料金を支払います。
インターネットで予約している場合は乗船名簿の記入は不要です。
料金を支払うと、乗船券とルームキーを渡されます。
カードキーは大人の人数分で渡されます。
運転手以外の乗客は人用の乗り場からそのまま乗船します。運転手は車と一緒に車用のスロープから乗船します。(小さい子供がいる場合は同乗証明書を発行して貰い、そのまま車から乗船します。)
乗船の順番になれば、警備の方に乗船券を渡して、乗り込みます。
いよいよ乗船します。
この日は3連休の中日の日曜日だったためか、かなり空きがありました。
陸からスロープを上がったところが4階ですが、乗用車は5階にも停める場所があるようでそちらに誘導されました。
4階だと客室まで階段で上がるしかないですが、5階だとそのまま歩いて客室まで行け、6階や7階にはエレベーターで移動出来るので便利です。
また、一度、客室のフロアに上がってしまうと、出船後は下りられないので、船内で必要なものは一度に降ろす必要があります。
やまと
今回は新造船の1つである「やまと」に乗船しました。
各施設の営業時間は平日便と週末便で違うと思いますが、平日便だと以下となっていました。
平日便だと翌朝が6時から営業開始ですが7時には到着するので朝の時間が少なく、週末便だと乗船が20時からで営業終了が21時や21時なので夜の時期が少ないと、どちらの便も夜か朝が忙しくなります。
5階から7階まではエレベーターが通っています。
客室は端から端まででダッシュが出来るくらい長いです。
客室(デラックス和室)
今回は小さな子供がいるので、デラックス和室を予約しました。
部屋にはテレビやポットがあります。
Wi-Fiもあり、30分間を4回利用できるようです。
通信は広島・愛媛を抜けるくらいまでは、場所や通信会社にもよるかと思いますが、たまに切れますが、概ね繋がっていました。
浴衣もあります。
歯ブラシや櫛や髭剃りもあります。
マットレス兼布団やシーツ、掛け布団、毛布があります。
ルームカードも人数分あるため、セキュリティは安心です。
スタンダードシングル(ドライバールーム)
スタンダードシングルは1つの部屋が8つの個室に区切られており、個室にはそれぞれドアがあり、鍵が掛かります。
写真は無いですが、足側の壁にテレビが設置されています。
スタンダードシングルとは別にスタンダード洋室があるので、注意が必要です。
2名で利用する際にはデラックスの個室を利用すると個室料金が発生し、総額がスタンダードシングル2部屋の合計額より高くなってしまうため、使い方によって選択をおすすめします。
スタンダード洋室
別の機会にスタンダード洋室も利用しました。
こちらは一つの部屋が8つの区画に区切られています。
またそれぞれの区画に2段ベッドが設置されています。
ベッドは身長が180センチくらいの私が寝転がっても足は届かないくらいの長さがありました。
幅はそのままだと寝返りが出来ないくらいの狭さです。
照明とコンセントと金庫は各ベッドに1つずつ設置されています。
レストラン
船内レストランはかなり品揃えが充実しています。
かなり贅沢な設えのレストランです。
窓際の席からは外の景色を眺めながら、食事をすることが出来ます。
メニューは季節毎に変わっているようですが、このときのおすすめは「ビーフシチューセット」と「ハンバーグアメリカン」と「油淋鶏」でした。
こちらから入り、手を洗い、食べたいものを自分で選んでトレイに載せていきます。
最初に飲物の冷蔵庫があり、生ビールとレモンハイ以外はここで取ります。
最初に「冷たいお料理」を選びます。
まずは小鉢料理・季節料理のコーナーです。
焼きなすやオクラ等のちょっとあったら嬉しいものがお手軽な価格であります。
生鮮料理(お肉・刺身類)のコーナーです。
関門タコやカンパチ漬け等があります。
ここで珍しい食べ物としては「ダチョウのたたき」があります。
サラダ・デザートのコーナーです。
不足しがちな野菜も食べることが出来ます。
「冷たいお料理」の次はオーダーメニュー(鉄板焼き・パスタ・丼もの等)のコーナーです。
オーダーメニューの次は「調理長おすすめコーナー」に入ります。
各種日替りお料理のコーナーです。
実は出し巻玉子やピザもあります。
創作洋食(季節・地域別)のコーナーです。
肉料理も美味しそうです。
日替り煮物・皿うどん・おでん等のコーナーです。
おでんは味がシミシミで美味しいです。
「調理長おすすめコーナー」を抜けると、最後にご飯・汁物・カレー・生ビール・レモンハイののコーナーです。
ここまででトレイに載せたものでお会計をして、テーブル席で頂きます。
レストランにのみ電子レンジがありますが、持込の食料品は利用出来ません。(一声掛ければ、子供の用の食事を温めてもらうのは大丈夫でした。)
展望デッキ
展望デッキは7階の大浴場のそばから出ることが出来ます。
煙突は流石の迫力です。
見え辛いですが、煙も出ていました。
気が付くと、離岸していました。
岸からどんどん遠ざかっていきます。
反対側の神戸の街並みはキレイに光っていました。
倉庫が多いですが、山の麓まで光が広がっているのが分かります。
隣のさんふらわあを船の上から撮りました。
船の上から別の船を見る機会はあまりないような気がしました。
寒くなってきたので、室内へ戻ります。
私が乗船した際は強風の為、展望デッキは離岸してからは立入禁止となったため、大橋は室内から見るしかありませんでした。
明石海峡大橋は19時30分と早い時間の通過だったので、写真を撮ることが出来ました。
船のエンジンの振動が心地良く、あとの瀬戸大橋や来島海峡大橋は夢の中でした。
別の機会で瀬戸大橋は拝めましたが、写真では暗過ぎてあまりよく見えません。
大浴場・その他船内施設
大浴場と露天風呂があり、露天風呂ではお湯に浸かりながら、エンジン音を聞き、天候にも依ますが星空を眺めるといった至福の時間を過ごすことが出来ます。
ただし、船は進んでいるため、風はかなり強いです。
刺青はお断りではないので、腕や背中に模様が入っている方とも一緒に気持ち良く入浴します。
また、船内売店もあり、お土産やオリジナルグッズや飲み物やおつまみの販売もあります。
オリジナルグッズもかなり広めのスペースで販売されています。
売店前で毎朝船内で焼いたパンが100~200円で販売されています。
翌朝のパンは前日の夜に予約しておくことも出来ます。
その他、カラオケやキッズルーム、自動販売機もあり、レストランが閉まっても、カップラーメン等であれば、常時食べることが出来ます。
アルコール類を販売している自販機は22時までの営業時間となっています。
マッサージチェアまであります。
カラオケやキッズルームは利用中止となっていました。
ゲームコーナーはUFOキャッチャーが何台が置かれていました。
大人向けにはスロットが5台ありました。
電子レンジはありませんが、給湯器やポットはどのフロアでも見かけました。
休憩出来る椅子やソファはほぼ全ての通路や広間にあり、皆が皆それぞれの過ごし方をしていました。
船全体として、かなりゆったりとした造りと感じます。
到着:北九州(新門司)
北九州の乗り場は新門司港にあります。
早めに目が覚めたので、日の出を観にデッキに上がりました。
船から見る朝日は、陸から見るのと違ってまた格別です。
6時ちょうどにレストランの営業開始と山口県宇部市の南側を通過している旨のアナウンスがありました。
朝霧の中から興産大橋がうっすらと見えていました。
接岸はかなりスムーズに進み、着岸の衝撃はほぼなく、流石、大型船の操舵だと感心しました。
6時20分頃に到着時刻は予定通りの旨の船内アナウンスがあり、接岸した後から駐車場へのゲードが開放されます。その後、橋が接続されたら順番に下船します。
接岸の衝撃は一切なく、エンジンが止まらなければ着いたことさえ気が付かないくらいです。
接岸後、橋が付けられると、順番に下船していきます。
神戸港と違い、ほぼ真っ直ぐの橋でした。
新門司港はかなり巨大です。
まさかの平城京の大極殿を復元させる試みで建設されたそうです。
「フェリーの入港時には、朝霧の中から、奈良時代さながらに当ターミナルのシルエットが浮かび上がり、皆様をお出迎え致します。」は酒に酔った勢いで書いたら何故か決まってしまったレベルのノリで楽しませて頂きました。
車等がない方向けに小倉駅までのバスがあります。
このバスを逃すと公共交通機関はなくなり、タクシーのみとなるようです。
切符売場も覗いてみました。
新門司発フェリーの利用時間の案内がありました。
橋の通過時間は神戸発より厳しい時間帯ですね。
こちらにもトラックが沢山停まっていました。
先程まで乗っていた「やまと」の背後には、泉大津から来た「ひびき」が居ました。
泉大津発は6時ちょうど到着なので、到着後1時間が経過した状態です。
新門司港を散策し終えたら、次の目的地へ移動しました。
料金
5m未満の乗用車1台と運転手を含めた大人2名、幼児1名でインターネット割引が適用され、34,790円でした。
運賃料金表もあったので、貼っておきます。
GoToトラベルが利用出来れば12,170 円が還付され、更に地域共通クーポンが5,000円分が付与されるため、実質負担額が17,620円となります。
もちろん、1人で乗船すれば更に安くなります。
同じ距離を移動した場合の高速道路代が8,000円程度、ガソリン代が8,000円程度で合計16,000円程度となり、GoToトラベルを利用した場合の差額は殆どなくなります。また、GoToトラベルを利用しない場合、差額は2万円程度あります。
自分で運転すると、6時間程度の移動となるため、疲労等の負担があり、また、翌朝から動けるため、かなり楽です。
#あえて船旅キャンペーン
船内にポスターが貼ってありました。
TwitterまたはInstagramのアカウントで、これまでの船旅の思い出やこれから叶えたい船旅について、写真か動画を添え、「#あえて船旅」をつけて投稿すると、応募が完了します。
実際に対象期間にフェリーを利用しなくても良いようなので、気軽に応募出来ますね。
何が当たっても嬉しい賞品ラインナップです。
折角なので、応募してみようと思います。
まとめ
夜、寝ているうちに長距離を移動することが出来るので、一度使うと病みつきになります。
まだ船内サービスは独占市場のはずですが、かなりリーズナブルな価格設定となっており、無理にコンビニで買出しをして乗る必要もないかと思います。
船内では、一般の観光客以外だと、運送関係の方が多く、持ち込んだ紙パックの焼酎とレストランの食事で宴会をされていたりし、日常とは違った雰囲気がワクワクします。
GoToトラベルが利用出来るのであれば、間違いなくフェリー一択ですが、もし利用出来なくても長距離運転や天候のリスク等を考えれば、フェリーを利用することをおすすめします。