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趣味は「映画と読書と音楽」と言っても良いですか? vol.172 映画 ノラ・エフロン「ジュリー&ジュリア」

こんにちは、カメラマンの稲垣です。

今日は映画 ノラ・エフロンの「ジュリー&ジュリア」(2009/米)についてです。

昔フランス料理本で人気になった女性料理研究家の全レシピを1年で料理するという挑戦をブログに書いていく若き女性の料理コメディ作品。

フランス料理の研究家に「ソフィーの選択」「プラダを着た悪魔」「マンマ・ミーア」の名優メリル・ストリープ、

若きブロガーに「魔法にかけられて」「メッセージ」のエイミー・アダムス、

監督はロマンチックコメディの名手ノーラ・エフロン「恋人たちの予感」「めぐり逢えたら 」「ユー・ガット・メール」などが有名ですね。

この3人の女性で作られた映画、最高の食材と料理人が揃っているので面白さは間違いないでしょうw

この料理人は存じませんが、メリルのことなので多分そっくりに演じられているのでしょう。メリル・ストリープの演じる料理研究家の存在感と愛おしさがとても印象的です。背の高い大柄な料理研究家をどうやって演出したのでしょう。メリルは168cmだそうです。

1960年代冷戦時代と2010年代の現代が50年の時を経て交互に描かれていて、それがまた飽きずに楽しめる演出でした。




物語は、マッカーシズムの嵐が噴き上げる1950年代、駐フランス大使館勤務の夫とその夫人のジュリア(メリル・ストリープ)。

ジュリアはフランスに来て、文化や料理や食材の良さにどっぷりはまり込みパリの生活を謳歌していた。

ある時、一般女性向けのフランス料理本がないことに疑問を持ち、自らコルドン・ブルーに入学して料理の勉強を始める。

夫の理解があり、料理の道へとことんのめり込み、やがて料理の本を出すチャンスに巡りあえるようになる。

50年後の現代、公務員のジェリー(エイミー・アダムス)は、日々の単調な生活にうんざりしていて、唯一大好きなことは料理すること。

フランス料理の研究家ジュリアのレシピを1年間作り続けて、それをブログにアップすることを決意する。

こちらも毎日大変だが、特にフランス料理はロブスターや鳥の詰め物など大変なものがあり、悪戦苦闘するが夫や友人達の協力があり、ブログも徐々に人気が出てきて新聞や雑誌などに取材されるようになる。



この映画は2人の女性の活躍を交互に描いていく。

そこがとても飽きずに見られ、年代のギャップ、2人の女性の差が面白い。

ただ50年の月日があるので、基本的にコミュニケーションはない。

現代のジェリーがブログを書きながら、ジュリアに心の中で一方的に話しかける。

2人の共通点は料理を愛していることと、旦那さんがとっても協力的なところ。

現代の方はちょっと喧嘩しますがw

そして愛する旦那さんに喜んでもらうと言うところが良いですね。

料理って美味しいだけでなく健康だけでなく、まして人に認められるだけでなく、第一に好きな人に満足してもらう喜んでもらうと言うところが良いのかもしれませんね。

ただこの映画の素晴らしいところは、2人を交互に描いて、全く交流しないのですが、最後の方で、人づたいにジュリアからのブログの評判を聞くシーンがあるんです。

ネタバレになるので言えませんが、ここがピリッと辛い、調味料のようになっていますね。

いや〜この崇拝する料理研究家の全レシピを1年間で再現する挑戦、面白いですね。

もし、自分ならなんでしょう。有名写真家の作品を模倣してみるとか。
とっても勉強になりますね。

ただこう言う模倣は写真の世界では結構やられています。

何かを1年間続けるっと言うのも、例えば食べた料理や、ある街角を同じアングルで撮ったり、セルフポートレイトや、自分の子供の成長だったり。
”時間”を写すと言うのも結構多いですね。

けど、仕事ではない何かチャレンジとっても良いと思います。

この映画を見て良いきっかけをもらいました。

今日はここまで。




「これは食事とお喋りに夢中な人達の映画よ。緊急事態でも普通に『カキがうまい』と言う人達だもの。自制しながらの演技は、本作の人物に合わない。撮影の度に何度も食べるのは大変だけど、役者達はひたすら食べてくれたわ」
/ノラ・エフロン








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