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企業のWeb活用の根幹は「選んでもらうべき人」に選んでもらうこと。

企業のWeb活用における最優先事項は「広く多くの人に買ってもらう」ではなく、「選んでもらうべき人に選んでもらう」こと。 Webサイトの肝はマッチングなので、そこを勘違いすると焦点のズレたサイト設計、コンテンツ、デザインになってしまう。基本だけど制作会社も陥りやすい罠なので要注意ですよね。

市場の顧客を一社で総取りできないし、ユーザーもそんなことを望んでいない。「選ぶ/選ばれる」とはそれくらい価値のあることだと信じています。

ぼくはその重要性を下記のツイートで学びました。

「お前が売りたいときに売ってもだめだ、お客さんが買いたいときに売らなければならない。そしてお客さんが買いたくなる環境というものはお前が作れるもんだ」

とても含蓄のある言葉だと思います。ぼくはマーケティングについて専門的に学んだ人間ではないので、大切な指針にしています。「マーケティングとは何ですか?」と聞かれたら、ぼくはいつもこの言葉を思い出します。


「お客さんが買いたくなる環境づくり」の事例

Web活用支援をしている機器メーカーのA社様。20年購入がなかった休眠客にそれでもメールで課題解決コンテンツをお送りしていたら、「工場を移転するので生産ラインも含めて全て相談にのってほしい」との引き合いが発生しました。
「お客さんが買いたくなる環境づくり」 「選んでもらうべき人に選んでもらう」とはこういうことだと思っています。


選ぶ/選ばれるの関係性

どんな些細なプロダクトでも、消しゴム1つでもそこには必ず「選ぶ/選ばれる」が存在している。企業にとって現状の選ばれ方がベストでなかったとしても、まずは「自社製品・サービスはなぜその人たちに選ばれているのか」から始めなくてはならない。そこを無視して白馬の王子様を待っているお姫様のような妄想を軸にしたWebサイトを作っても誰も幸せにならない。

「誰に・なぜ選ばれているのか」の把握から始めること。
今のユーザーを無視しないこと。

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大切なのはユーザーに「選ばれる」こと

でも、意外と忘れられるんですよね。クライアントワークだと特に。大切なのは「誰に・どんな目的で・選ばれたいか」と、「そのために必要なことの実行」です。 それを忘れると頓珍漢なWebサイトになる。最も重要なことはユーザーを支配することではありません。ユーザーに「選ばれる」ことです。

基本的なことなので「そんなの知ってるよ」と思われがちですが、知っていると出来ているは全然ちがいます。 Webサイトに限らずビジネスにおける殆どのことは「受動的な結果のために能動的に行動する」が根幹になっていると思います。選ばれるために何が必要か。それが出来ているか。

繰り返しますが、前述の「お前が売りたいときに売ってもだめだ、お客さんが買いたいときに売らなければならない。そしてお客さんが買いたくなる環境というものはお前が作れるもんだ」です。これは毎日復唱してもいいくらい大切な視点です。


大切なのは誰か

大切なのは自社の製品・サービスを選んでくれるであろうAさんです。数は多いけれど製品とは関係ないB群の人たちに「なんかカッコいい」「今風」「おしゃれ」と評価してもらうためではありません。繰り返しますが、その製品・サービスを必要とするAさんに「なぜ必要なのか・なぜあなたに最適なのか」を理解してもらい、選んでもらうためにWebサイトの全ては存在します。


「誰に選ばれるために・何が必要か」の具象化

それがWebサイトとWeb活用の基本的な役割と意味だと思っています。 基本かつ重要なことだけど、だからこそ知っているつもりになりやすい。つい、広く多くの人に買ってもらいたくなってしまう。何かカッコよさげなことをやりたくなってしまう。そのコンテンツ、そのデザイン、その機能、そのサイト設計は本当にAさんのためのものですか?

Webサイトにおける全てのことは「誰に選ばれるために・何が必要か」の具象化でなければならないと思っています。マッチングこそがWebがもつ役割であり重要な機能のひとつなので。

実現は難しいけれど、考え方は明確なのがWebのいいところ。がんばりたいです。

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関連note

Web制作では「何がカッコいいかではなく、何が最適かを考えること」が大切です。noteにまとめていますのでよかったらご覧ください。

ユーザーの課題解決とWebサイトとその誤解。

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