見出し画像

雑記/雨の日、珈琲

雨。昼間から室内が薄暗いのも一興と思い、灯りをつけずに仕事をしていたら鬱々としてきたので気分転換に蚊取り線香を焚いてみる。
蚊取り線香の香りは一気に子供の頃の夏に連れて行ってくれるから好きだ。

現在、絵本と漫画と短編アニメーションの制作を同時に進めている。
どれも誰からも頼まれた仕事ではない「自主制作」だ。
「自主制作」というと多少聞こえがいいかもしれないが、一銭にもならないことに時間と労力をかけて貯蓄を減らしていく作業だ。
誰からも頼まれていないということは、当然締め切りもないわけでいつ完成するのかわからないし、いつまでも完成しない可能性だって十分にある。完成しなくても誰も困らない。
たとえ完成したとしても誰かに見てもらえる保証もない。
ただ、そういうあてのない創作を続けている時が一番ニュートラルな自分でいられて、雑味のない健全な精神を保っていられるように思う。

最近、珈琲にはまっている。豆を挽き、湯を沸かし、ドリッパーにフィルターを準備して挽いた粉を敷く。そこにゆっくりと湯を注いで落ちていく珈琲を待つ。
できたての珈琲を飲みながらアイデアを練り、一通りの身辺の心配事や納税の義務、国保の支払いなどにも思いを巡らせて机に戻ってまた創作を再開する。

今日のこの雨が山の木々や岩の隙間土の中を流れ落ちてゆっくりと濾過されてミネラルを含んだ水となって徐々に集まって川になり流れていって、もうすぐ今年の夏の海ができあがる。その頃には「自主制作」もある程度進んでいないといけない。

今週中には東京も梅雨入りするだろうとラジオが言っている。
月末からは受注仕事も再開しなくてはならない。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?