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四角四境祭と鎌倉四響祭の巡り合わせ

『吾妻鏡』によると、1224年(元仁元年)12月26日、三代執権北条泰時は、鎌倉に疫病が流行したことから、六浦、小坪、稲村、山内の四境(鎌倉の境界(外側))で「四角四境祭」を執行させた。

そして2021年(令和3年)12月26日、同じく疫病が蔓延する現代、鎌倉、若宮大路にて四神獣をあしらった4台の人力車に乗ったDJにより結界を張る祭礼「鎌倉四響祭」を催す。

約800年前の祭をモチーフにするにあたり、四境それぞれの祭場にご挨拶してきた。

東は山内、八雲神社
西は稲村、稲村ヶ崎
南は小坪、天照大神社(ここは祭場となる神社が分からず小坪で最も高い神社へ)
北は六浦、瀬戸神社(ここはサカキさんに行ってもらった)

それぞれの祭場を結ぶと下記のようになる。

この四方結界で鎌倉を守護していたのだ。

と、思っていた。

この図を最初に見たとき「四角が歪」という違和感があった。どうしてこの形になったのだろうと考えていた。そして気づいた。

陰陽道で考えられている四方を守護する四神獣(青龍、朱雀、白虎、玄武)

これには実はあと2つ種類があるらしい。

東西南北のほかに天を守護する黄竜、地を守護する麒麟がいる。

そして「もしかしたらこの結界は四方に2次元で描いていたのではなく、天と地も加えた3次元結界なのでは」と思い、天と地の2点を先程の図に追加して、線で結んでみた。

よく見ると、五芒星が現れている。もう少しわかりやすく描くと

こうなる。
陰陽五行をベースにした陰陽師の結界なのに4方のみというのも考えればおかしなことだった。この結界の正体は天と地も加えた五芒星の結界だったのではないか。

そしてこの結界を先ほどの地図に重ねてみると、その中央には本当に守護したかった対象が現れる・・・

鶴岡八幡宮。

今回催す #鎌倉四響祭 の会場たる若宮大路から通ずる三大八幡宮の内の一社。鎌倉時代の祖、源頼朝ゆかりの神社。

今回の会場がここになった必然性を感じた。
鎌倉四響祭では若宮大路を人力車で4つの中結界で囲みそれを人間で4つの小結界で囲み、8名のアーティストによる八卦の音と舞で結界をつくる。

地元に長く住まわれている方曰く「2016年に若宮大路の桜の本数を減らしコンクリで固められる工事が行われてから鎌倉に台風や災害が増えた」とのこと。それまでは台風がなぜか直前で消えるなど守られている場所だったらしい。

陰陽道的にいうと「地」の力が弱まっているのだと思う。土は多様な微生物たちにより肥えていくように、今回の混沌とした祭は地の力を整えるために催されるのかもしれない。

ちなみに今回のキービジュアルは「陰陽道なので「朱」か「桔梗色」でお願いします」とオーダーしていたにも関わらず黄色いデザインがあがってきて、なんとなくそのまま通してしまったのだけど、これはもしかしたらオンラインで黄竜を天に飛ばしていたんだなと、理解。

そして黄竜の姿も付け加えていただき、完成。

不思議な不思議な巡り合わせで結界が整えられていく。
始まる前からすべては繋がっていたのかもしれない。

12月26日は、いざ鎌倉へ。

鎌倉四響祭の詳細はこちら https://silentfes79.peatix.com/








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