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村上春樹作品ってどんな人がどんなふうに読んでいる?(2)

少し日が空いてしまいました。
このまま続きを書かないと、一方的に私の自己紹介と村上遍歴を綴っただけになっちゃいますね。
無計画に書くからこんなことに……
前・後編にしようと思ったのですが、長くなるのでタイトルを変えました。

※前回の記事がこちらです。

本日はこちらについて書きます。

③村上春樹の作品ってどんなふうに読んでる?

こちらについては長くなりそうなので、3回に分けます…

●伏線回収を読む目的にしない

村上作品を読むにあたり、皆さんに一つ留意してほしい事があります。
それは全ての伏線が回収されると思わないこと!
もちろん全てが繋がっていないわけではないです。
「あの場面にここが繋がるのか!」「これは○○が言っていたアレか?」というようなことはあります。

久々に読書をすると、私は意味ありげな人物・台詞・設定について、「ははーん、この後に関係してくるんだな? 覚えておこう」とついつい考えてしまいます。
でも、読み終えてこう思います。
「え?ここで終わり?」
そして「あ、そっか!これ村上作品だったわ!」と改めて思わされるのです。

意味ありげに現れた人、去って行った人。
再び出てこない場合、多々あります。

研究されている方や、何度か読み返した方はわかるのかもしれません。
きっとヒントはたくさんあるはずなのですが、こちら側がうまく結びつけられてないだけなのです。
でも、それでいいのです。

あのエピソードは結局何だったんだろう…と読後に強烈な印象が残り、私はしばらくその余韻に浸ります。
それから、母に感想をLINEで伝えたり、直接語り合ったりします。
言いようのない気持ちをなんとか感想にしたくて、久々に長めの文章を書くきっかけになったりします。
何年か後にふと思い出し、「あのエピソードってこういうこと?」と唐突に何かが噛み合うこともあります。
他の村上作品を読んでから、なんとなく「こういうことだったのでは?」と考えが浮かぶこともあります。

というわけで、村上作品を初めて読む時は、その時だけで全ての伏線を回収しようとしないでください。

そして、ただその世界観の理に流されてください。

村上作品では、現実を超越したできごとも起こり得ます。

読んで頂きありがとうございます。
その3に続きます!
次回は村上作品の性描写についてどんなふうに読んでいるのか書きます。

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