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接客トーク術

年始に #つくってみた  仕事を通して、受け取った言葉語録

この言葉を受け取った時の思い出を書きます。

私は接客するとき、わざと黙るかな

https://note.com/imuyama/n/n3fc50dabc49c


大学を卒業して、正社員になりました。主に百貨店の売り場に立っていました。
服飾店ではなかったのですが、お客様へのアドバイスは必須でした。

お客様がA商品とB商品で悩まれていて、決められない時が非常に難しいのです。
基本的に、店員側からどちらが良いということを言えません。
お客様自身でご納得いただけないと、クレームに繋がってしまうからです。

例えば、お客様が好きな色は赤、でも色彩学的にお似合いになるのは青、そんな場合に決められないということが起こりがちです。
だから基本的に、両商品のメリットとデメリットを伝えることしかできません。

できたとして、お客様のニーズ(TPOや、合わせる差し色等)を把握した上でどちらかを推すということくらい。そのニーズだって、間違っていないのか、確認することが難しいです。

なので多彩なパターンのご説明をするのですが、そこで却って堂々巡りになってしまうお客様の対応に、新人の私は四苦八苦していました。

20分30分と相談している間に、他のお客様の待ち時間も伸びてしまいます。

それを見ていた先輩から、休憩時間にアドバイスをもらいました。
「ああいう時は、私はわざと黙るかな。すると本人の頭の中で考える時間ができるし、その場を離れられる空気も作れる。」
「なるほど…….。でも私、黙ると感じ悪くなったりしないか不安です。」
「うん、黙るって言っても、笑顔でいれば空気は悪くなりにくいよ。それに一度その場を離れたとしても、そのお客様の事はずっと気にかけておくの。また接客できる余裕ができたら、『どうですか?』ってもう一度声かけてみてごらん。話が進展することが多いから。その場で無理に買ってもらわないで、サンプル持ち帰ってもらうとか、2~3日キープしておくとかもできるしね。」

友人との間でも沈黙の時間が苦手で、緊張すると余計にしゃべってしまうタイプの私としては、目から鱗の方法でした。接客トークのパターンが増えた瞬間です。

もう視野の狭さが針の穴ほどで、過去の自分を振り返るのって本当に恥ずかしい…….。

でもこの言葉がなかったら、きっと私は今でも喋り倒してお客様を困惑させていたかもしれません。

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