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【びわ湖×サステナブルスタートアップDAY】前編: エクスカーション

こんにちは。
インパクトラボの畠です。

この記事では、6月25日に開催されたびわ湖×サステナブルスタートアップDAYにおけるエクスカーションについてお伝えします。
*後編 シンポジウムについての記事はこちら

びわ湖×サステナブルスタートアップDAYとは
滋賀県守山市では起業家の集まるまちを掲げ、琵琶湖のほとりで起業家のハブとして「起業家1000人を集める」をメッセージとして、起業支援の取組に力を入れています。
 琵琶湖の鮎はプランクトン食でこぶりですが、川を遡上=上流し、苔を食べることで大きくなり、産卵し戻ってきます。このことを古くから近江商人は「琵琶湖の鮎は外に出て大きくなる」といってきました。
 守山市では、琵琶湖の鮎(起業家や起業家の卵)を外に送り出し、大きくなること、さらに琵琶湖らしい起業、サステナブルなスタートアップ創出を考える機会とする第一歩として、本イベントを企画しました。守山市内、滋賀県内の高校生、20代、30代の若手起業家を対象に本イベントを実施し、今回は「起業家を1,000人集める」1人目としてユーグレナ社の出雲充社長を招お招きし、将来を支える若い世代への起業家精神育成につなげる目的で開催します。

エクスカーションには、
株式会社ユーグレナ:出雲充社長 / 株式会社平和堂:平松正嗣社長
滋賀県守山市:宮本和宏市長 / 立命館守山中学高等学校:寺田佳司校長
そして、立命館守山高校の3年生3名が参加しました。

高校生も市長や社長と一緒に見学

琵琶湖パール / 赤野井湾真珠

シンポジウムを午後に控え、午前に一行が向かったのは、守山市にある赤野井湾。ここでは、玉津小津漁業組合を中心として琵琶湖の環境保全に取り組んでいます。その事業として注目を集めているのが、琵琶湖パール。淡水真珠を通して色々な人に琵琶湖に興味を持ってもらい、そこから環境問題や琵琶湖の水問題に着目してもらいたいという思いがあるそうです。

まず、真珠を取り出すまでにどのような工程を挟むのか、説明を受けました。ユーグレナ社は、微細藻類ユーグレナの食用屋外大量培養に成功していることから、出雲社長はその真珠養殖の過程に非常に興味を持っておられた印象でした。

次に、実際に船に乗って水上へ出ていきました。当日は風が強く、予定地まで進むことが難しかったものの、どのように貝を養殖しているのか、湖岸周辺の施設紹介などをしていただきました。

屋形船の上で市長や高校生が出雲社長に琵琶湖の案内をする様子

組合長からは、「実は、真珠の育ち具合は、出来上がるまでわからないです。形も大きさも、色も様々です。養殖する際の少しの調節で変わってきます。」と、いかにこの養殖が繊細なものかを説明いただきました。平松社長や出雲社長からは、琵琶湖の具体的な水深や水質についての質問があり、宮本市長と組合長より「赤野井湾周辺は3mくらい、ところにより琵琶湖の水深は100mのところもあります。」という説明があり、立命館守山高校で活動している高校生から活動の説明がありました。(感想は下部に掲載)

貝の養殖場

そこから、実際に貝を開いて真珠を見せていただきました。
貝を開くとさまざまな形や色のパールが次々に現れ、一同は興味津々。ピンクパールやホワイトパール、円形や楕円など、天然養殖ならではの多彩なパールを見ることができました。
そして、実際に玉津小津漁業組合が販売するパールを使ったアクセサリーを拝見しました。出雲社長、平松社長、宮本市長らも実際によく観察しておられ、エクスカーションに参加した全員がこれまでに体験したことのない驚きや学びがあったことと思います。

組合長さんを中心に貝を開いている様子
貝から出した琵琶湖パール


パールを使ったアクセサリーの数々

<参加高校生からの感想>

久徳大貴(立命館守山高等学校3年)

琵琶湖パールの話を聞いたり、加工されたものを見たりはしていましたが、生産の現場を実際に見てその魅力を何倍にも感じ、この琵琶湖パールの輝きと琵琶湖はこれからも守っていく必要があると改めて強く認識することができました。また、屋形船では出雲社長や平松社長、そして宮本市長など、同船していたみなさんと真珠棚を見ながら琵琶湖について話し合い、琵琶湖や滋賀県についてより知っていただけたことがとても嬉しかったです!また、貝が開かれるたび出てくる真珠の美しさに思わず歓声をあげて驚き、みなさんと一つ一つの真珠の特徴について語り合えました。この輝きを次の世代につなげるために、私たちが中心となって赤野井湾再生に取り組んでいきたいと強く思いました。

大八木望(立命館守山高等学校3年)

滋賀県の宝である琵琶湖を屋形船で回り、その広大さを改めて感じました。船上では、身近な存在でありながら、知らないことも多かった琵琶湖について学び、琵琶湖の奥深さに感銘を受けました。また、そんな琵琶湖で育てられた貝を割り、中から輝きを放つ真珠を取り出す瞬間に出雲社長や平松社長・宮本市長をはじめとする方々と共に立ち会うことができ、とても喜ばしく貴重な経験になりました。そして琵琶湖パールの眩しいほどの輝きに至るまでには、琵琶湖の中で育っていた長い年月があり、養殖に携わる方々が環境保全に努められるなど愛情をかけて育てられた背景があると知りました。私たちにはそんな琵琶湖パールがこれからも多くの方から愛されるよう、琵琶湖の環境問題や水問題に関心を持ち、行動することで守り続けていく義務があると感じました。

東紘世(立命館守山高等学校3年)

滋賀県に住んで早11年 琵琶湖の存在は胸張って語れていたものの、エクスカーションでは真珠の養殖や鰻の養殖など琵琶湖の保全の取組に感動しました。例えば真珠は良いもので6年という月日をかけて美しい真珠を形成するという話を伺ったとき、真珠への価値観がゴロっと変わりました。養殖場では2万という数の貝… いえ宝箱が眠っていると思うと本当にワクワクし、 それに関わっていらっしゃる方々もまた真珠のように輝いて見えました。おそらくこのような機会がなければ、将来真珠見ても「高い」という印象しかなかったと思います。このよう学びは一生忘れられません。


漁業組合の皆様と一緒に記念撮影


【後編へ続く】

同日午後に行われたびわ湖×サステナブルスタートアップDAY (第1部基調講演 及び 第2部起業家・事業家クロストーク)の内容は【後編】に。ぜひご覧ください!


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