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新卒ADHD 障害者雇用レポ

大変お久しぶりです。
この様な状況下ですが、皆様いかがお過ごしでしょうか。

実は新卒で障害者雇用入社して配属になって少しが経ちました。業務の幅も増え、色々見えてきたことを思いつくまま書こうと思います。(シリーズで書こうとしていた「障害者雇用ガイド」、疲れてもう書く気が起きませんでした)今回は3つの視点から。

①「リモート研修は最高」
②「入社前に決まっていた配属先。しかし…」
③「ADHDに向いている職種とは何か」

①リモート研修は最高

リモートは、ハッキリ言って「天国」でした。
理由としてはこの3つが挙げられます。

1.遅刻しない
2.家から出なくていい
3.スッピンでも何でもいい

ADHDは夜の準備と朝の支度が苦手ですし、私の場合は着替えたりお風呂に入ることが苦手です。しかし、リモートなら誰に会う訳でもないので関係がない。非常にありがたかったです。

②入社前に決まっていた配属先。しかし…

配属先を聞いた時、詳しくは言えませんが一般的にはADHDが向いていないとされる職種の部署だったので、多少驚きはありました。もう少し言うと、細かくミスが許されない感じのものです。(お察し下さい)

しかし、その時の私は「まあ、新卒で障害者雇用だし特性も伝えているんだから、あまりプレッシャーのある業務やタスクを大量に振られることは無いだろう」と甘く考えていたのです。

配属1日目。
「この資格取っておいてね!これがないと業務進まないから、なるべく早く」と言われました。ADHDの全員がそうとは言いませんが、少なくともコツコツ作業の勉強に向いていないので「そんな、急に言われても…」と困惑しました。
(難易度低い資格なので、その後ちゃんと取れました)

配属後数日。
詳しくは言えませんが環境がガラッと変わりました。環境の変化が苦手だということも伝えていたはずですが、何故…人事部…

配属1ヶ月後。
仕事の量が一気に増えました。もうついていけません。「細かい文字や数字が苦手で見づらい」という特性など関係ないです。「みんな」で共有しているフォルダなので、「みんな」のフォーマットでやらなければなりません。また、「何度やってもできない、ミスを繰り返す」という特性を連発し、自信を喪失。

配属数ヶ月〜現在。
明らかに周りの人に「使えないし覚える気がない」と思われている、口調は優しいけど求めてくるタスクは多いしやり方も複雑で臨機応変さが求められ、私の手元でメモしたりしているだけではついていけません。

更に、「さっき○○やった時、△△見た?」等の質問をされるように。それは無理です。ワーキングメモリがゴミカスなので1歩手前でやった事も思い出せない私が覚えているはずがありません。もう自分が見たもの全部メモするしかないのか?

「合理的配慮ってなんだ」

相手も一生懸命気を使って教えてくれているけれど、早くお昼に出してくれるし帰らせてくれるけど、それがもう辛いんです。

③ADHDに向いている職種とは何か

障害者雇用専門のエージェント使って、面接で何度も自分の特性や対策を伝えて入ってきたのにミスマッチな職種に就いてしまった自分と、一方で経験と努力が足りない自分の至らなさが相まって、精神的にとても苦痛です。

でも、企業に雇用されながら「ADHDで許される職種」なんて、どこにもないのかもしれないと周りを見ていて思い始めました。ミスが許されるような業務体制をそもそも取らない。海外なら尚更です。業績が全てであれば「ミス=即クビ」になりかねません。ミスしても障害者雇用だし配属数ヶ月だし、という事で許されるだけまだいいのかもしれません。

Twitterだと「特性を活かして起業した」とか「Webデザイナー」とか、行動力のある発達障害の方も多く見かけますよね。大変羨ましい。私はそんな風に動く勇気も気力もない。どうしたらそのメンタルになれるのか教えて欲しいくらいです。

いっぱいミスができて、いっぱい迷惑がかけられて、それが当たり前の社会になったらいいのにと。ミスやつまづきや立ち止まりに寛容な世の中であれば、定型・発達関係なく各々の思うように前に進めるのではないでしょうか。あくまで私の理想なので、これを実践して経済が回るのかは分かりませんが。

ミスを減らしたい。
周りの視線から逃げたい。
迷惑をかけて申し訳ない。

発達障害の方で転職が多いのはこの感覚に耐えられないからなのではないかと思います。

最後に、一応断っておきます…

断っておきますが、私の働いている部署はホワイトです。(現場は違うらしい)いい人達ばかりで、ちゃんと教えてくれるし定期的なフォローもあるし、定時に帰れます。でも、だからこその辛さというのもあります。

合理的配慮や理解が最初からない企業や現場であれば、自分を責めることなく堂々と鬱病の診断書を貰って休職し、解雇手当を貰って辞めてハロワに行って失業の手続きを色々やることでしょう。障害年金獲得に向けて動き出す力さえ湧いてくると思います。

でも、特性や困り事をきちんと伝える機会がある場所で、私は100%自分の力を使って資料を作るなどして提示しています。マニュアルを作り、向こうも工夫し、色々配慮も頂いています。でも出来ない。頑張ってるのに、やろうとしてるのに出来ない。

それは結局、障害者雇用に求められるものは定型の方と同じことだからでした。

「頑張って慣れて、『みんな』と同じやり方で同じ仕事を出来るようになろうね」

じゃあ、「みんなと同じ給料」にして欲しいな。と思う今日この頃。生きとし生けるものみんな偉い。もう終わりにしたいと思いながら、それでも生きることを選んでいるあなたは偉い。すごい。今日もお疲れ様でした。

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