見出し画像

アイデア力で5Gが浸透する社会をつくりたい。5Gの実情を汲んだIMG SRC 5G LAB活動の意図とは

こんにちは、イメージソース広報の中丸です。
イメージソースでは、5Gの新たな可能性に挑む実証実験プロジェクト『IMG SRC 5G LAB(イメージソース 5G ラボ)』を発足しました。その第一弾として5G対応スマートフォンで操作するRCカー『5G RC Car』を皮切りに研究開発をスタートさせ、現在同ラボの取り組みについて発表の機会をつくるべく、準備を進めています。今回は、5G技術を活かした広告・プロモーションについて、プロデューサーチームに社内インタビューを行いました。

<インタビューメンバー>
プロデューサー/山口浩健(現・D2C所属)
プロデューサー/上林新
プロデューサー/加藤雄也
R&Dチームリーダー テクニカルディレクター/吉井正宣

5Gの実情とはいかに?

- 5Gの実情とIMG SRC 5G LABを通じてイメージソースが社会に貢献していくこととはなんでしょうか。

上林(プロデューサー):2010年代、3Gから4Gに変わったときというのは、通信速度面でかなりドラスティックな変化がありました。4Gの普及により、スマートフォンやノートパソコンといった機器を使用する移動体通信において、固定回線によるブロードバンド程の速さがようやくできるようになったんです。テザリングにより、外出先でWebサイトが見れるようになったとか、メールの添付ファイルが開けるようになったとか。移動体通信が生活や仕事をより便利で快適にし、みんなその恩恵を大きく受けていたと思います。
ですが4Gから5Gへの変革期にあるいま、正直なところ一般の人にとって目に見えた変化を感じにくい現状があります。動画やストリーミング配信をスマホで視聴したりと様々なコンテンツを楽しむことができるので、4Gでそれほど困っていないという事実があります。そのため、5Gができました!と言っても、ユーザーが4Gに満足している状況で、いますぐ5Gに切り替えるべき社会課題のようなものも一般的には感じることができないため、一般の消費者にとってわかりにくい、漠然としたものになっているのではないでしょうか。5Gは速度も容量も接続数も4Gと比べ物にならないほどの通信技術なのですが。
そういった実情のなかで、5Gにより可能となる社会の実現を進めていけるように、まずはキャリア各社がプロモーションをしているわけですが、速度を実感し、早く切り替えようというモチベーションを生み出すような一般訴求できるネタが見つからない状況にあると感じています。本格的にやろうとすると費用的にもかなり大規模な投資が必要だったりと、やりあぐねている状況にある。そういったときに僕らイメージソースでは、docomoをはじめとするキャリアと繋がりのある制作会社として、広告・プロモーションに活かすためのアイデアづくりをこの『IMG SRC 5G LAB』の活動を通じて取り組んでいきたいと思っています。
5Gの速さ、本当のメリットを訴求するというよりも、5Gが浸透したときにこんな楽しい社会が待ってますよってことを提示してあげるのが、我々がやるべきことかと。

吉井(テクニカルディレクター):新しいものは、初期段階では否定的な意見がつきまとうことも多く、5Gについても、懐疑的な意見を耳にすることも正直あります。どの意見に対して賛成も否定もするつもりはないですが、プロトタイピングを通じて、自分たちの目で5Gのもつ可能性を確かめていきたいと思っています。また、今何ができるのかという眼の前の現実と、この先何ができうるのかという大局的な視点で見据えた未来、どちらも大切にしながら見立てをつけていきたいです。

5GLAB営業視点

リッチなコンテンツがすぐそこに。5G普及のカギになる企画を

- 取り組みが進められている事例や、イメージソースが役立てる領域を教えてください。5G通信技術を活かした身近に迫る楽しい社会とはどんなものでしょうか?

加藤:5Gを活用した近い将来において、イメージソースが具体的に関わっていけるのは主に「文化」「スポーツ」「観光」のいわゆるエンタメ領域なのではないかと思っています。医療や農業などは他のスペシャリストにお任せし、僕らが普段業務で制作を行っているエンタメ領域でお役に立ちたいですし、また個人の楽しさや心の豊かさに繋がるこの領域で5G技術を駆使することによって、より5G普及が進みやすくもあると思っています。
例えば、総務省から発表されている資料には、「旅行の時間軸や観光客の位置情報に応じた高精細なライブ映像や4K動画等をプッシュ配信」「ゲーム機映像等を用いた遠隔地におけるeスポーツ対戦」「MRグラスを着用した複数の観光客に対する大容量の歴史文化体験コンテンツの同時配信」などがこの領域の取り組み例として挙げられています。
すでに実施された例でいうと、docomoでは、時速300kmで走るレーシングカーの超高速移動環境において5G通信が可能かといった実証実験や、高い臨場感を楽しめる高精細映像と音響設備を搭載した5Gデモバスといった施策を行なっていましたが、やはり移動体においてリアルタイムの4K動画を観れるなどは、一般ユーザーにとっても分かりやすいですし、ワクワクしますよね。いま4Gでも、Youtubeなどの動画視聴もわりとストレスなく観れるといった状況のなかで、イメージソースでは、4Gではなかなかできないことをエンターテインメント領域に落としこんだ企画をしていき、技術的なところというよりは体験の面白さというところでイメージソースが貢献できるのではないかと思います。

上林:将来的な話を言えば、空間や人とその動きも含めて3DCGで映像化する技術「ボリュメトリックビデオ」などで、立体の進路情報など膨大なデータ量を扱う映像進行にも活用できますね。いまはそれを録画したり収録したりする技術がまだ追いついていないのですが、近い将来、情報量は必ずあふれてくる。そこに対応できるインフラが5Gになります。そういったコンテンツが今後出てきた場合には、5Gのメリットがかなり活かせるのではと思います。実は4Gでも十分できるけど5G回線を使っているだけという施作もあったりと、先程話したこと含め僕らは5Gの実情を理解しつつ、スタディを繰り替えしていくので、将来的なものも見据えつつ貯めていったノウハウや知見を企画に落とし込んでいけたらと思っています。

吉井:少し先で言うと、今はコロナ禍で家に居ることも多いですが、また外出する時間が増えたら、様々な場所でリッチなコンテンツを楽しめるような5Gの良さを引き出せるものをつくる機会が増えるかもしれません。特に、今はオンラインで人と繋がることにおもしろさを見出してる人も増え、抵抗も少なくなってきていると思うので、不特定多数の人とオンライン上で同時に参加できるような体験は増えることもあり得ます。更に先だと、クラウドゲームの様な技術が普及すれば、例えば電車で移動中とかでもスマホ上でハイエンドゲーム並のコンテンツを体験できるようになり、弊社のような制作会社がつくるWebやアプリのあり方も大きく変わるかもしれません。同様に、日常でARグラスをかけて生活する日がくれば、音楽ライブやスポーツ観戦をはじめ、コンテンツのあり方が大きく変わります。…といった具合に、5Gとそれに関連する技術は私たちがつくるものにも密接に関わってくると思います。

一般に思い描ける楽しいコミュニケーション体験をつくることが、私たちの使命

- 現在ラボの第一弾として取り組んでいる『5G RC Car』で示したいことはなんでしょうか。

吉井:5Gの特徴の中でも、弊社では特に低遅延の部分に注目しており、『5G RC Car』はあくまで、遅延を体感的に測るための試金石です(前回記事はこちら)。『5G RC Car』自体を使うかも未定ですが、開発と検証を進め、どう体験に応用するかを考えていきます。少なくとも、スマホのWebブラウザからロボットなどを操作できるような、手軽に5Gを体験できるものにはする方向で進めています。もちろん、本当の意味で5Gを体験するには5G対応の端末と通信環境が必要ですが、今後を見据えた設計にし、弊社で用意した環境では5Gを実際に使用できるようにはする予定です。また、オンラインゲームのように、複数人で同時に参加しコミュニケーションが自然と生まれるような、素直に夢中になれる体験をめざし、5Gがもたらす楽しさを伝えられるものにしたいです。

加藤:今回の『5G RC Car』については、体験ファースト、ライトユーザー層への施作へ活かせる実証実験かなと。5Gスマホを使ってどこまで体感できるものか、まずはやってみましたといった感じです。
自分のスマホを使えて5Gを体感できることが、『5G RC Car』で実証したい着地点。みんながSNSで発信したくなるようなコンテンツをつくるには、自分の身の回りのものでできることが大事ですよね。

- 新しいデジタル技術によって新しい楽しい日常の提供をリードしていく企業としての想いを教えてください。

上林:こんなことができたらなっていう遠いことよりも、5Gが普及したらこんなことが当たり前になるよっていう近未来像をつくっていきたいです。なんとなく一般の人が思い描ける姿を体験できるコンテンツを企画できればなと。いまは5Gに関連して、XRや、テレプレゼンス、ロボティクスなどと同時進行で発展している技術と絡めて5Gを訴求しいく段階であると思います。
僕らはこれまでの実績のなかで豊富なアイデアも知見もあるので、次の世代のエンターテインメントを披露できるコンテンツを5Gに乗せて提供できる制作チームでありたいです。5Gの未来を思い描きやすくすることが、僕らに求められていることと思います。
実際5Gの端末を使ってこんなことができるんだよってことを、機動性や手軽さ、親しみやすさなどあらゆる視点から企画をしていきたいです。

吉井:私たちのような身軽で小回りがきく制作会社ならではの、肩の力が抜けたものづくりができればと思っています。勝手なイメージでしかないですが、5Gというと、畏まって真面目に向き合いすぎたり、多くの人の承認を経て厳粛にコンテンツを世に出していく印象が個人的にはあるのですが、良い意味でタガを外して、こういうのもアリなんだと気づきを与えられるようなアプローチを目指したいです。その結果、もっと気軽に5Gコンテンツを開発をする人が増え、より5Gが身近なものになるきっかけづくりに貢献できればと思っています。

山口:5Gの可能性をと言っていられるのは、5Gが一般に浸透していくまでの限られた期間でしかないと考えています。テクノロジー・デザイン・アイデアを使って5Gと社会との接点を見つけていきたいと思います。エンターテインメント視点やクリエイティブ視点で5Gが生活者にもたらす可能性を世の中に先行して発信していければなと。便利や安心安全などすでに実装が進んでいる分野は他社に任せ、我々は5Gの持つ可能性を楽しさやエンターテインメントの文脈に変換して提示ができればと思います。

加藤:単純にテクノロジードリブンです、ということではなく。新しいインフラや技術からアイデアを発想して、実際に体験に落としていけるかどうかは僕たちが常に心がけているところです。

吉井:そのために実際に手を動かしていますし、一歩めを踏むのがイメージソースでありたい。構想するだけじゃなく、実証して、かたちにしていくのが、私たちの強みであると思います。

山口:ラボは継続して活動し、さらに具体的にプレゼンテーションができる機会をつくりたいと思っています。イメージソースはオンライン・オフライン・デバイスをアイデアとテクノロジーで繋ぎ体験価値を創出しています。今回の『5G RC Car』はあくまでアウトプットのひとつとなりますが、今後も様々なテクノロジーとの組み合わせによる価値あるアウトプットを継続的に生み出していきたいと思います。

・・・

詳細・お問い合わせ



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?