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EMSi Fellow Community Magazine

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EMSi(Essential Management Science institute)Fellow Communityの皆さんの記事を集めました。 EMSi Fellowとは…
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2024年6月の記事一覧

自分の身に起こった変化は何かの機会になる

みなさん、こんにちは。 2024年も今日で半年。 会社の氏神様にて、茅の輪くぐりをして来ました。 「この半年、今日、今、ここに居ることができること」がどれだけありがたいか。 9泊10日の入院生活を終え、6/24に退院しました。 いつも飲んでいた豆乳が原因でアナフィラキシーショックが起き、総合病院のHCU病棟に緊急入院したのが6/15です。全身の発疹・痒みと、数分間と歩くことも出来ない呼吸苦でしたが、家族とお医者さん、看護師さんのおかげで助かりました。 入院中は様々に制限が

なぜ日本ではマウンティングは女性に起こりがちなのか?(シン・社会学)

画像はAIに「マウンティング(山登り)で競い合う3人の女性」で描かせたものです。違う、そうじゃないw 先日、ある方とお話していて、あ、このテーマの記事を書くつもりだったのに書いてなかった、ということにふと気づきまして、すぐに書かないとまた忘れそうですので記事化しておきます。 まずは、こちらの動画をご覧ください。 ということで、今日はマウントのお話です。 今回、紹介したいのは、心理学者である 森 裕子先生の「マウンティングエピソードの収集とその分類:隠蔽された格付け争い

ドラッカー『非営利組織の経営』第I部「ミッションとリーダーシップ」を読み説く

ドラッカー『非営利組織の経営』第I部「ミッションとリーダーシップ」を読み説く お読みいただきありがとうございます。 前回のこちらの記事で、準備が整った感がありますので、これから数回に渡り、ドラッカーの『非営利組織の経営』を読み解いていきたいと思います。 今回の記事では、第I部「ミッションとリーダーシップ」を読み解きます。 と、その前に、目次から、この本の構成を確認しておきます。この本は全5部からなっていまして、それぞれの部が全5章で成り立っています。そのうち1つか2つ

ガルウェイ『インナーゲーム』で発見してしまった謎を解く

お読みいただき、ありがとうございます。 今回は、ある方とメッセージのやりとりをしていて、たまたま発見してしまった謎と、その謎解きの仮説について、記録しておこうと思います。 コーチングの祖と言われている人物にT・ガルウェイが居ます。彼はハーバードでテニスを教えていて、コーチングを発見した、ということになっています。 ガルウェイに実際に会って話をした、という方のお話ですと、実際には彼の友人が実践者だったようです。と言うのも、彼がちょっとサボってテニスができる友達にコーチ役を

ドラッカーの言う社会サービスの意味を追求していったら、企業別労働組合の可能性に気づいてしまった

下記の前回の記事に入れようと思ったのですが、ちょっと話が限定的になってしまうと考えて、分けることにしました。 ドラッカーが『ポスト資本主義社会』の第9章「社会セクターによる市民性の回復」中で、下記のような記述をしていることを、前回は紹介しました。今回は引用で紹介します。 コミュニティと人に働きかける社会サービスの分野、というのがよくわからないかと思いますが、ドラッカーはこの後、詳細は説明せずに、政府がこれを担うことは無理、という話を展開します。その後に、今ではおなじみのサ

ドラッカーは晩年、なぜ、非営利組織のマネジメントに関心を持ったのか?

お読みいただきありがとうございます。 今回は、佐藤等先生(実践するドラッカーシリーズ他の著作の作者でもあり、NPO法人ドラッカー学会の代表理事)が講師を務めるEDM(エッセンシャル・ドラッカーマネジメント実践コース)の3期を半年間ほど運営していて、このコースでは参加者に毎回、リフレクションと称するレポートを書いてもらうのですが、私も運営側ながら毎回、書いていて、そこでの気づきをシェアします。 佐藤等先生はこちらの方です。 今回のコースでは、ドラッカー教授の「関心」にフォ

from Me 体験会で気づいてしまったこと

お読みいただきありがとうございます。 5/27に田町で、6/9に甲府で、from Meというゲームの体験会に参加してきました。今回はそこで気づいたことのシェアを記録しておきたいと思います。 ゲームの体験談のシェアなので、ゼルダの伝説ブレス・オブ・ワイルドで、マジックハンドという技が出てくるよ、という程度のネタバレは出てきますので、それが見たくない、という方は読まずにスルーしてくださると幸いです。 そもそも、このゲームのことを知ったのは、3/9に開催された「ファンドレイジ

コーチング×ドラッカー研究会「ICFのコア・コンピテンシーと、聞け、話すな、のマネジメント」発表報告

ご覧いただきありがとうございます。 今回は、2024年5月8日の夜に、NPO法人ドラッカー学会 公認の研究グループ、コーチング×ドラッカー研究会にて、「ICFのコア・コンピテンシーと、聞け、話すな、のマネジメント」というタイトルで研究発表をさせていただいたのですが、参加者の方から、情報量が多くて、一回聞いただけではよくわからない、という声をいただいたので、なんとか文章化してみます。 タイトルだけではよくわからないかと思いますが、テーマは、「ICFのコーチングについての考え

なぜプロコーチが麻雀に興味を持つのか?

このnoteは筆者が興味関心を持っているものを理論化体系化するために、その時々の関心に基づいて記事化しているものです。ときどき連続投稿したり、しばらくサボったりしながら、様々な記事をアップしていきます。(いずれ、ある分野のコンテンツがまとまったら、まとめてみてもいいかもしれません。) そして今回のテーマは、麻雀です。ちなみに、筆者が現在、主に(ときどき)やっているのは主にアプリでの麻雀ですが、 雀魂:雀傑2 麻雀格闘倶楽部Sp:黄龍Lv.6 くらいのレベルで、まあ、普通

一億総アーティスト時代と言われて久しいけれど・・・

「プロか、アマか」の線引きってなんなんだろう? ピアノの弾き語りで自作曲を歌うようになって3年。 あちこちのイベントやライブ、YouTubeライブ配信で歌ったりしているんだけど、音楽という分野では相変わらず「プロか、アマか」という話に終始してるなあと思う。 「プロとはなんですか?」と言葉の定義をつい聞いてしまうのが「そもそも族」の私の癖なのだけど、これ、案外明快にスパッと答える人が少ないなと思うのだ。 一番簡単なのは「その活動で生計を立ててる人」という定義だけど、だとした

コーチングのコーチはスポーツのコーチとは関係ないんです、という説明が間違っていると言ってもいい、その理由

なんとなく連載みたいになっています、コーチングの歴史、そうじゃないんだよ、シリーズです。そろそろコーチング考古学者を名乗ってもいいんじゃないかと思い始めています。 さて、今回、取り上げる「コーチングのコーチはスポーツのコーチとは関係ないんです」ですが、割とこれも、いろいろなコーチの方が折々におっしゃるんですが、いや実はそうじゃないんだが、と思っていても、説明がメンドクサイのでそのままスルーしがちで、そして誤解が広がっていくシリーズの中では出現頻度が高いものではないかと思って

橘玲さん『幸福の「資本」論』の3つの資本のフレームワークの有用性(シン・社会学)

ある理論や学問が正当性を持っているか、というのは難しい話で、ひとまずのところ、有用性があれば良いのではないか、というのが私の結論です。 天才、池田清彦先生の名著『構造主義科学論の冒険』講談社学術文庫版の冒頭に、こういう一節があります。 科学は同一性を求めるが、それには根拠はない。では、何を以てその科学的言説に正当性を求めるかと言えば、それは有用性である、というのが私の考えで、その有用性というのは、同一性の拡張にあるのではないか、というのがシン・社会学で考えていることです。

コーチングについて言われる「答えはクライアントの中にある」という俗説はどこから生まれたのか?

日本は官民問わず、戦後、海外のもの、特にアメリカのものをどんどん取り入れていったわけですが、問題もたくさんあって、中でも翻訳通訳の問題というのは誤解を生んだ挙句に、そのまま拡散してしまい、収拾がつかなくなっている、ということがあります。 コーチングについて、「答えはクライアントの中にある」という言説について、これは今時、プロコーチの方があまり言うことはないかとは思っていますが、それでも、これをコーチングの限界だと思っている方もいるらしく、いやいや、この言葉は間違っているから