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【断髪小説】授業中に断髪(4)嫉妬

聞こえてるっていうのぉ〜。全部丸聞こえだよ〜。
ミサキ〜。佐藤くん〜。

え?ていうかさ〜、佐藤くんは私の髪の毛を切りたかったわけじゃないの
ぉ〜?
誰でも良かったってわけぇ〜?

えー。なんか複雑な気持ち。切られた身にもなってよぉ〜。
ミサキ・・・近い内に佐藤くんに髪の毛切らせるってことだよね・・・。
どこで切るんだろう?家かな?家は・・・さすがにちょっとイケない感じだよね。

ネットカフェ?音出しちゃだめだしね。
カラオケ?あ!カラオケか。カラオケなら音出ても良いし、きっとカラオケボックスで佐藤くんは、ミサキの髪の毛を切るんだろうな〜。

白石は佐藤が桜井の髪の毛を切るところを想像した。

・・・なんかムカつく。。。

白石は佐藤が桜井の髪の毛を切る約束をしたのをよく思っていないようだ。
もういい!こうなったら・・・。また佐藤くんに私の髪の毛切ってもらうようにしよう。そうしよう。

いい匂いがするサラサラヘアーになるヘアオイルをつけて、振り向かせるんだから!

白石は佐藤を誘惑するのに必死であった。
そして翌日。

私の横の席の人も、後ろの席の人達もヘアフォールウイルスで休んでいる。
視界に入りそうなのは人はいない!

私と、後ろの席に佐藤くん。横となり、後ろの席も人は居ない。
前の席の右の方にミサキ。ミサキは鏡を教科書に隠して持っていて、こちらを覗いている。

佐藤くんが私の髪の毛を切らないか見ているのね。

(あれ、佐藤くんまたもぞもぞしだしたぞ。
もしかして、またアミの髪の毛を授業中に切るんじゃ〜?)

ミサキ、その通りだと思うよ。多分、今日また佐藤くんが私の髪の毛を切たいと思っているはず。だって、このヘアオイルで誘惑しているもの。

さぁ〜。さぁ〜。

白石は自分の髪の毛を後ろの席にいる佐藤に対して触れられる距離まであえて近づけている。

(ちょっとアミやばいって〜、それじゃ〜佐藤くんに髪の毛切ってっていっているようなものじゃないかしらぁ〜)

あたってるよ〜ミサキ。

(わ・・・わわわ、やばい!白石さんの髪の毛が目の前にある・・・!
ど・・・どどどどうしよう!触りたい!切たい!
けど、、、流石に今度またやったらバレちゃうよな・・・。
でも・・・でもこんなに目の前にサラサラヘアーが誘惑していると・・・)

佐藤くん、いい感じに誘惑にハマってるわ。
このまま押し切ればきっと佐藤くんは私の髪の毛を切るはず!
もっとこうかしら。

白石は椅子を後ろに動かして、自身の髪の毛を佐藤の顔にあたるように押し付けた。

(うわぁ〜。白石さん、あたってる!あたってるって〜!
いい香り♪いつもよりいい香りがする♪)

佐藤は白石の髪の毛の匂いをくんくんと嗅いでいる。
そうそう、その勢いで、もう私の髪の毛切たいでしょう〜?
いいんだよ、佐藤くん〜、この誘惑に乗って言いんだよ〜。
私の髪の毛切っていいんだよ〜!

佐藤はあまりの刺激に誘惑に負けそうになっている。

(うぅ・・・。
だ・・・ダメだ。
もう我慢ができない・・・。)

佐藤はおもむろにハサミを取り出そうとカバンをあさりだした。

(や、やばい。これじゃ〜佐藤くんがアミの髪の毛切っちゃう!阻止しないと!)

え、なんで!?なんでミサキが阻止しようとするの?やめてよ〜。そっとしておいてよ〜。

佐藤がハサミを見つけて、何やら決心した表情を浮かべている。
と、同時に、おもむろに白石の髪の毛を軽く掴んで、ハサミを忍ばせた。

「ごほん。ごほんごほん」

ジョキッ!

(あ)

桜井の咳で佐藤が忍ばせていたハサミが閉じ、白石の髪の毛がバッサリと切れてしまった。

床に5センチはあるであろう髪束が落ちている。

や・・・やばい・・・。なんだろう。佐藤くんに切られるの〜、興奮するぅ〜!!

(や・・・やばばばばばば・・・、つい勢いで切ってしまったぁ〜〜〜〜〜!!!!!ドドド〜〜〜〜すんだよ俺〜〜〜〜〜!)

いいのよ〜。佐藤くん、私は知らないふりしてあげるから〜。

「おい、どうした櫻井?」
先生が桜井に話しかけた。
「いえ・・・なんでもありません」

(あれ?でも・・・また今回もバレて・・・ない?)
バレてますよ〜。バレてるけど知らないふりしてあげてるんだよ〜佐藤くん〜。
白石は心のなかでツッコんだ。

(アミったらどうゆうつもりかしらぁ〜?
気づいていないの?でも、佐藤くんに髪の毛押し付けたように見えたし、あんな目立つことやっておいて気づかない方が不自然だとおもうんだけど・・・)

ミサキー。お願いだから何もしないで!そして黙ってて!佐藤くんに集中出来ない!


・・・つづく

あとがき

短編といいつつも、意外と長くなりそうな予感がしてますが、いかがですかね?主人公視点、白石視点、桜井視点といろいろとためしてみていますが、皆さんはどちらがお好みですか?

とりあえず一旦物語としてはそろそろ終わりへと向かっていこうかとおもっています。
ですが、終わった後もスピンオフとしていくつか出していくかもしれないです。
と、いうのも、短編で色々な話を書いてみたいんですが、授業中に断髪ですと、授業中という制限があるので、結構無茶なことはできないな〜っておもってたりするんですよね。まぁフィクション、ファンタジーですから、好き勝手暴れさせてもいいっちゃ言いんですけど。
それか、一旦これを終わらせなくて、これを続けつつも、新しい話も書いていく。2つの物語を作っていくでもいいんですが、そんな器用じゃないきもするので、やっぱり終わらせようかな?優柔不断です。

あと、スピンオフとして3.5約束を今回は有料記事で書かせていただきました。
こちらもよかったら読んでください。
結構カットシーンが難しいというか、バリエーションがあまり頭の中にないからなのか、難しいですね〜。
というか小説書くのって難しいですね〜。
僕はまだまだ書き始めたところなので、うまく書けないですが、頭にある表現をそのままアウトプットしている止まりになってしまってます。

うーん、あと授業中に断髪でできることといえばー・・・謎の転校生!男キャラが1人しかいないから、2人目のキャラを出す。とか?
まぁでも、やろうと思えば全然話広げられますね。

それと、書きながらサブストーリーは結構浮かんだりするんで、それはそれで書こうと思ってます。
流行病のヘアフォールウイルスの話とかも別途書こうかなと。

何はともあれ、今は実験中です。無料、有料、文字の長さ、断髪シーンの書き方、地の文字の書き方、表現豊かにする方法。
色々ためしている最中なので、気長に楽しんで頂けたらと思います。


あ、あとあと、イメチェン小説をkindleで販売しているので、こちらもよかったら是非。kindle unlimited加入中の方なら無料で読めます。
これがねー、意外と読まれているのよね。まぁ気が向いたら見てみてください。


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