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「82年生まれ、キム・ジヨン」と25歳一般男性

先日、映画「82年生まれ、キム・ジヨン」を観た。

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先んじて申し上げたいのは、私はただの映画好きの25歳一般男性だ。つまりパンピーである。何が言いたいかというと、この映画で描かれる問題に関しての専門的な深くて正しい知見は持っていないのだ。そのあたりは宜しくお願いしたい。
(以下、若干のネタバレ含む)

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というわけで前置きが長くなっちまったけどよ、観賞した感想?っての書いてくぜ。おっと、今のは韻を踏んだわけではないからな。でもよ、感動の反動で書き始めているから多少は乱暴な箇所も寛容な心で対応してくれな。

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まずなこの「82年生まれ、キム・ジヨン」って映画だがな、どうやら女性の間で人気らしいんだ。人気というか話題になっているって感じかな。
まあそれもそうだわな。韓流コンテンツって男か女かだったら女の方が詳しい人多いもんな。ま、これは俺の肌感覚だけどよ。でも確かに映画館にいた人も女の人が多かったかなあ。

確かにな、ウィキペディアってのにはこう書いてあるんよ。

"1982年に生まれたキム・ジヨンというありふれた名前の女性の少女時代から結婚、出産に至るまでの人生を通して、韓国のジェンダー意識に関わる現代史や社会問題を織り交ぜながら、女性が負う重圧や生きづらさを映し出す。"
(wikipediaより引用)

お隣さん韓国のごくありふれた女性の人生を描いた作品が、ここニッポンでも多くの女性の共感を得たって事なんだな。これってつまり、ここニッポンにもまだまだジェンダーバイアスがあって、色んな困難に直面する主人公キム・ジヨンに、見ている人は自分を重ねているって事かも知れねーな。

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でもな、俺が言いたいのはそういう事じゃねえんだよな。
この映画を見て欲しいのは、主人公と似た境遇の女の人じゃなく、
俺みたいな、そこら辺にたくさんいる男なんよ。

何が言いてえっつーとよ、俺はこの映画を観てよ、
俺自身もこの悪しき慣習の形成に無自覚にも一助してしまってるかも知れねーって思ったのよ。いきなり難しい言葉使ってワリーけどよ。

だってよ、思い出してみて欲しいけど、
この映画に出てくる男達で明らかな悪意を持ってキム・ジヨンを陥れようとしていたヤツ、いたか?
…いや、いたな笑 オフィスの女子トイレにカメラ仕掛けたヤツだな。あいつは論外だ。同じ男として謝らせてくれ、すまん!

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話を戻すけど、例えば夫のデヒョンだな。
デヒョンはジヨンに別人格が憑依している事を言い出せなかった。でもそれはジヨンを愛していた故に事実を告げる事が彼女を傷つけてしまうんじゃねーかって心配だったからだよな。陥れるために黙ってたわけじゃねーって事だ。
その他のシーンでもデヒョンは育児の手伝いをしているシーンもあったよな。まあ確かにちょくちょく無神経な言葉も言ってたけど、悪意は無かった事は確かだと思うんだ。

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お次はジヨンの親父だな。
これは回想シーンでの出来事なんだがな、バスのシーンだな。ジヨンに付きまとう不気味なニイチャンから間一髪逃げた後の親父の言葉を思い出して欲しい。
「服装をきちんとしないお前が悪いんだ」ってね。まあこれはさすがに時代錯誤もいい所だなあと思ったけどよ。でも娘を想う親父の気持ちを想像すると…いや、子を持った事がねえからちょっと分からねえや。
それとジヨンが大学卒業を目前にして就職先が決まらずに落ち込んでる時に
「このまま大人しく家にいて、嫁に行け」みたいな事を言うところだよな。決して親父に悪意があったわけではねーと思うんだよ。多分親父にとってはごく普通の感覚で言ったんだよな。でも完全に地雷を踏んじまってる。しかしこの後のオカンの言葉は刺さったよなあ。
ま、いずれにせよこの親父もあくまで正しいと思って言ってるんだよな、自分の中では。

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そういうシーンを観ている内にさ、映画の中では分かりやすく描かれてるけど、現実世界で俺も知らないうちに心無い発言をしちゃってたんじゃ無いかって心配になってきちまってよ。

だってよ、俺の周りでこの映画を観たっていう男、一人もいねえんだもん。
この映画で描かれている事を真に受けろって言ってるわけじゃねーぞ?ただ、こういう事を考えるきっかけ、気付きになって欲しいってだけだからな。
頼むぜ、インターネット!


記事内の画像は全て
『82年生まれ、キム・ジヨン』Instagram公式アカウントより拝借致しました。

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