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広辞苑を読む。38

昨日の広辞苑記念日は絶対に投稿しなければならなかったので今週はやや変則的になったけれど、また日曜日までの三日分をまとめて書いていきたい。


5/26 P178〜180

外に出ると、今にも降りそうなしっとりした空気。もう完全に梅雨のムードになっちゃってる。雨の日はコーヒーでも片手に広辞苑を読む。これに限る。

【一夜限り】門松を大晦日に飾りつけること。忌むべきこととされる。
大晦日に門松を用意するのってすごい大変じゃないだろうか。そもそも門松自体を見かける頻度がすごく減っているので、こういう文化は薄れていってしまうのかもしれない。

【一躍】②(副詞的に用いる)順序をふまずに進歩または立身すること。躍進すること。
周りから見ると急に有名になったように見えても、そこに至るまでの見えない奮闘はあったかもしれず、あんまり簡単に「一躍」って言えないなと思った。

【移調楽器】ハ音意外の音を基音とするため、楽譜の記号とは異なった音高を演奏する楽器。クラリネット・イングリッシュ-ホルンなど。
この概念がなかなか分からなかったけれど、要するに実際の音階で書くと楽譜がややこしくなるから、読みやすい音階で書いてるよということか。

【一葉落ちて天下の秋を知る】[准南子 説山訓「一葉の落つるを見て、歳のまさに暮れなんとするを知る」] 梧桐は早く落葉するが、それを見て秋の来たことが分かるように、前兆によって後に来るものを予知することができる。
教訓じみた故事だったのか。秋の気配を感じると真っ先に思い浮かぶ言葉。

【一陽来復】①陰がきわまって陽がかえってくること。陰暦一一月または冬至の称。②冬が去り春が来ること。③悪い事ばかりあったのがようやく回復して善い方に向いてくること。
開けない夜はない的な。

一粒万倍いちりゅうまんばい】[報恩経 四「世間利を求むる、田を耕す者に先んずるは莫し、一つの種万倍となる」]①少しのものもふえて多くの数になるたとえ。少しだからといって粗末にはできない、の意にも。
いまだに一粒万倍日って何のことなのかよくわかりません。

【五日帰り】結婚後、五日目の里がえり。
早いな。ちょっとした旅行みたいじゃん。

【一郭・一廓】一つのかこいの中の地域。そのあたり。
完全に一角だと思っていた。

【一竿の風月】[陸游、感旧詩]一本の釣竿に心を託し、俗事を忘れて風月を楽しむこと。
風流だなあ。こういう釣りをしてみたい。

【一気呵成】一息に文章などを作り上げること。また、物事を一気になしとげること。
毎日一気呵成にやってます。


5/27 P181〜183

ここ数日涼しかったから、暑さが堪える。この時期どんな服を着ていいのかわからない。広辞苑に答えは載っているだろうか。

五木眼無並歯蜘蛛イツキメナシナミハグモ】クモ目ナミハグモ科の一種。熊本県五木村、川辺川上流の九折瀬つづらせ洞穴群に棲息する固有種。絶滅危惧種。
感じで書くとめちゃくちゃかっこいい。でも種の特徴をそのまま表してるだけなんだよな。

一掬いっきく】両手でひとすくいすること。また、その程度の水。ひとすくい。
掬うって普通に「きく」って読むんだ。両手のひとすくいって割と多い気もするけれど……人によるか。

【一刻千金】[蘇軾、春夜詩「春宵一刻直千金」]春の宵の一ときは千金にも値することから、大切な時や楽しい時の過ぎやすいのを惜しんでいう。
現代的には朝の時間が貴重すぎるわけだけれど、でもずっと続いてほしい時間という意味では春夏の宵っていうのはわかる。

【一切皆苦】〔仏〕一切の現象的存在はすべて苦であるということ。三法印にこれを加えて四法印ともする。一切行苦。
仏教って結構ハードコアだよね。

【一昨昨日】一昨日の前日。さきおととい。
そうやって増やしていけるんだ。「さきおととい」って初めて聞いたんですが、使いますか?

一粲いっさんに供する】他人に物や自作の詩文を贈ることの謙遜した言い方。一笑に供する。
これは使い所があるかもしれない。積極的に使っていきたい。

【一矢を報いる】相手から受けた攻撃・非難に対して、わずかであっても負けずにやり返すこと。
多分「ひとや」って読んでた。


5/28 P184〜186

明日から梅雨っぽい感じだな〜 嫌だな〜〜
助けて広辞苑

【一将功成りて万骨枯る】[曹松、己亥歳詩]一人の将軍が功名を立て得たのは、幾万の兵が屍を戦場にさらした結果である。功績が上層の幹部のみに帰せられ、その下で犠牲になって働いた人々が顧みられないことを嘆く語。
だからこそ庶民の歴史が大切なのだと。

【一寸戸】戸障子をしめるのに、ぴったりしめず、不作法にいくらかしめ残すこと。また、身分のいやしいもの。下衆。▽「下衆の一寸、のろまの三寸、馬鹿の開けっ放し」などと戸のしめかたによって品性を定めるのにいう。
ノロマなので最後まで閉めれません!

【一知半解】[滄浪詩話]知ることのきわめて浅薄なこと。知識が十分に自分のものとなっていないこと。なまわかり。「—の知識」
広辞苑読むなんてまさに一知半解を増やす行為だ。

【五つの教え】仁・義・礼・智・信の五常の教え。
これは儒教? 南総里見八犬伝のイメージが強い。

【五つの借物】人の肉体。仏教では、人体も万物と同じように地・水・火・風・空の五つから成り、死ねばこの五つに還るという。五大仮和合。
これは密教的な? 五つってバランスがいいからいろんな概念があるんだなあ。

【一天】①おおぞら。空一面。「—にわかにかき曇る」
用例がかっこいい。使い所は難しいけれど。


最近本当に集中力が落ちていて、読んでるつもりが全然読めないということが多い。なんとかならんものか。


昔々、あるところに読書ばかりしている若者がおりました。彼は自分の居場所の無さを嘆き、毎日のように家を出ては図書館に向かいます。そうして1日1日をやり過ごしているのです。 ある日、彼が座って読書している向かいに、一人の老人がやってきました。老人は彼の手にした本をチラッと見て、そのま