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広報には「信念」が必要~「生理について知る10のこと」セミナーの裏側~

こんにちは!いまさきです。
気が付いたらnoteを1年近くも更新してませんでした(笑)

久しぶりにnoteを書く決意をしたのは夫に「生理セミナーへあれだけ熱い想い持って夢中でやったんだから、記録をnoteに残した方が良いよ。伝えたい相手を意識して書いてみたら?」と背中を押されたから。
今日は2023年1月5日に実施した「生理について知る10のこと」セミナー開催までの裏側をお届けしたいと思います。
少しでも誰かに私の想いが届きますように。

ずっと感じていた「性教育」の大切さ

「生理について知る10のこと」セミナーを実施することを伝えた際に、「性教育になんで興味があるの?」と聞かれることがあったのでまずはそこから。
私が通っていた吉祥女子中学・高等学校という学校では「性教育」にとても力を入れている学校でした。
50年以上前に性教育委員会が組織されており、指導要領に捉われない授業を実施しています。その様子はNHK「ハートネットTV」の取材にも取り上げられました。

どのような授業だったかというと、例えば保健体育の男性の先生がナプキンを黒板にバーン!と貼って「これがナプキンです!こうやって使います。」と実物を使いながら説明をしてくれました。こんな感じで、結構色々オープンだったので、生理の時も「今日生理で体調しんどい」と友達同士で気軽に言い合えていたので、私にとって生理は隠すものではありませんでした。

他にもピルケースを先生が授業で見せて、使い方を教えてもらったり、出産のビデオを見たり・・・。テストでも男性器・女性器の名称を書くテストがあったり、とにかく幅広く教えてもらいました。教科書を使うのではなく、先生がオリジナルのプリントを作ってくれていたので、かなりカスタマイズされていたと思います。
友だちも「保健の授業は勉強しなくても平均以上とれるわ~」と言っている子も普通にいて、性教育を受けることに抵抗がありませんでした。

大人になってからこの学びが本当に貴重で大切だったと改めて感じたことがありました。それは、「アフターピル」。アフターピル(緊急避妊ピル)とは避妊に失敗した、または避妊せずに行った性交後72時間以内に緊急的に用いる避妊薬のことです。20代の頃、避妊に失敗したと気づいた際にすぐに産婦人科に行き、アフターピルをもらいました。この「アフターピル」も中高時代の性教育で知りました。もしあの時にアフターピルを使用していなかったら、また私の人生は違っていたかもしれません。このような経験からも私は「性教育」はとても大切なもので、私以外の方にもぜひ知ってもらいたい知識だなと思っていました。

きっかけはTwitterのつぶやきから

2022年9月から毎月セミナーを実施していたのですが、10月末に一区切りつきホッとしていたころ、「次に何をしようかな」と考えていたら、ふと「生理のこともっと伝えたい!」という熱い想いが湧いてきたのです(笑)
夜の思考爆発タイムに移って、「生理セミナーやりたい!」という思いに至ったのですが、「私ではなく、もっと専門的な分野の方に講師をしていただけないかな」と思い深夜にこんなことを呟いてみました。

すると、「参加してみたいです!」「素敵です!」など何個もの応援リプが・・涙 
「助産師さんの知り合いがいるよ」「知り合いに月経ディスクを日本で販売しようと会社立ち上げてる人がいるから、紹介するよ」などおつなぎメッセージをくださる方もおり、本当に感謝です・・
そんな中、白井恵里子@EricolatteU さんから下記のメッセージをいただきました。

白井さんが紹介してくださった方が、今回のセミナーで講師を務めていただいた佐賀リハビリテーション病院 副理事長 吉原 麻里先生です!
初めて先生とZoomでお話ししたのは11月8日(火)でした。「はじめまして~」の挨拶もそこそこに生理や性教育について怒涛のように2人で話しました(笑)少しお話しただけで私の想いを真剣に受け止めてくださるだけでなく、「これはこうだと思いますよ~」など優しくかつズバっと意見を言って下さる吉原先生のファンになり、「ぜひ生理セミナーを一緒によろしくお願いします!」とお願いさせていただきました。
自分の迷いや疑問が吉原先生と話すとスッキリ解決する感覚から、ぜひセミナー参加者の方にも感じていただきたいなと。
今思えば吉原先生が現在どんなお仕事をしているかなどをもっと聞けばよかったのですが、グイグイと「どうやって子どもに生理のことって教えたら良いんでしょうか」など質問したりしておりました(笑)

ちなみに先生からその時に教えてもらった本はすぐに買い、3歳の息子と一緒に読んでいます。いつでも手に取れるリビングに置いています。私が読むと、夫が読むときで少し反応が違うことがあったりして、親としても興味深く子どもと一緒に学んでいます。

先生のことをもっと知りたい方はぜひ吉原先生のブログ「マリステルのノート」をどうぞ♡

色々考えて「生理」をメインテーマにした理由

「性教育」に様々なテーマがある中で今回私が「生理」に注目した理由はいくつかあります。一つは「フェムテック」という言葉が普及したり、女性の心身の変化への理解が深まり、生理に関してタブー視することはなくなってきたからです。また、私自身は生理痛が重く、生理初日は痛み止めを飲むことも多く、毎月生理がくるたびに色々生理に関して思うことがあり、よくツイートしてました。女性にとって「生理」は毎月来るもので、悩みを持っている方も多いんだなと自分の肌感で感じていました。


「性教育」をやるなら、まずは身近なテーマを選んだ方が良いかなと思いメインテーマを「生理」にしました。また、様々な情報がネットで飛び交う中、正しい知識を伝える場を私たち大人がつくることはとても社会的意義があると強い想いが生まれました。

打ち合わせを重ね、セミナー企画をブラッシュアップ

実は初めは「初潮を迎える時期の女の子」をメインターゲットにセミナーを実施しようと思っていました。でも、Twitter経由でつながったヘルスケアメーカーで働いている方とお話しした際に「生理は子どもだけではなく、大人の理解も必要だと思う。」というアドバイスをいただきました。
たしかにそうだなと。。生理については子どもたちももちろん知識が必要なのですが、大人の理解、そしてその大人たちが子どもに正しい知識を伝えることが大事なのかなと思いました。
とはいえ、大人だけでなく、せっかくの冬休み期間の開催日にしたので「子どもと大人」「親子」をメインターゲットにしてセミナー内容を固めていくことにしました。

どんな内容にするか検討するために、東京駅の丸善に行き、本を漁り、まずは自分自身で生理について勉強し直しました。子ども達に何をどんな風にどんな順番で伝えたら良いか頭が沸騰するほど考えました。
普段仕事関連の勉強のために休むことはほとんどない私ですが、このセミナーに関しては吉原先生任せではなく、どうしても自分でちゃんと勉強して臨みたかったのです。

実はTwitter経由でお話させていただいた【月経ディスク】向井桃子さん@momokotodisc とお話しした際に「正しい知識は本で得るのが一番良い」と教えていただいたので、ネットではなく、本を読み漁りました。
(向井さん、その節はありがとうございました🥰)

そして先生に骨子を提出しました!が、そこからブラッシュアップ!実は私は当初「生理ってどうやって起きるのか」という生理が始まるところからの内容で考えていたのですが、先生から「そもそも妊娠ってどうやって起きるか説明しないとこのセミナーの本質的な部分にならないかも」というお声をいただきまして、「生理」という枠を超えてコンテンツを作りました。
そこから「避妊」の話にもなり、「そういえばコンドームの付け方は中興の授業で習ったんですけど、普通習わないかもしれないです」「ゴムが破けやすいって授業で先生が言ってたような気がします」とか先生にメールしたり、お話ししたりしたのを先生が最後はブラッシュアップして、内容をまとめてくださいました。

実演を交えながら説明し、分かりやすさを追求

当日のセミナーでは、スライドを流すのではなく、コンドームやナプキンやタンポンとかを見せながら実演を交えて説明していくことに!今の時代、TikTokやTwitterなどSNSでたくさんの情報が流れていますが、それが正しい装着方法なのかは子どもたち自身で判断が難しいこともあると考えました。専門知識があるお医者さんが話すことで、正しい知識を得られると思いました。

実際、私も学校の授業で先生がコンドームやナプキンや月経カップを見せてくれたから「そうやって使うんだ」とか「あれ、なんか見たことあるやつだな」とか生理用品や避妊器具に対して抵抗がなくなりました。
今回のセミナーの参加者アンケートでも「コンドームの付け方が参考になった」「ナプキンを実際に見せてくれてよかった」など実演部分に好評の声を多くいただきました。

セミナーの内容の詳細はぜひ吉原先生のブログ「一期一会の性教育」をご覧くださいませ。

当日の質疑応答の時間ではチャットだけでなく、実際に挙手をして質問してくださった方もいて、参加してくださったみなさんの疑問や不安を解消できる場を作れたことがとても嬉しかったです。
セミナーの最後にもお伝えしましたが「性教育」は1日で学びきれるものではありません。「生理」だけでなく、さまざまなテーマがあり、学び続ける必要があります。時代と共に変わっていく教育内容も把握しながら、自分で積極的に学ぶ必要があると改めて感じました。

「やりたい!」が決まったら信念をもって広報せよ

今回のセミナーで私が広報としてやったことは主に下記です。

・PRTIMESでプレスリリースの作成
・Peatixでイベント告知ページ作成
・オウンドメディアでの記事化検討
・Googleフォーム&Peatixでの応募者管理
・Twitterでの集客
・過去に「生理」で記事を書いている記者さんにメディアアタック

10月末に「セミナーやりたいな~」という呟きからスタートし、12月6日に予告のプレスリリースを作成し、1月5日にセミナーを実施しました。
普段の広報業務の中で当初は予定しておらず、私の「やりたい!社会的意義がある!」の強い気持ちでやっていたので、その期間はまぁまぁ仕事はハードでした(笑)
「多くの方に参加してもらいたい!」という一心でとにかく突っ走ってましたし、何よりこのセミナーに携わっているときの自分のワクワク感が止まりませんでした。
このセミナーを通して広報は「伝えたい!」「これは絶対に意味がある!」という強い信念がとても大事だということを学びました。伝えたいからこそ、自分で勉強をし、多くの方に知ってもらいたいからこそ面識がある記者さんにメディアアタックのコツやポイントなどを教えていただきました。
どんなに忙しくても「伝えたい!」「これは絶対に意味がある!」と思えば結構なんでもできるんだという経験になりました(笑)

吉原先生本当にありがとうございました!!!!


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