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26.薪だし 27.薪割り(米川さんの絵本)

はじめに

「薪」についてのお話です。2つに分けて書いてくださいました。
このnoteではまとめてご紹介します。
なお「薪」は訓読みでは「たきぎ」、音読みでは「しん」です。「まき」の読み方としては常用外漢字となります。類語検索大辞典では「燃料」のなかに「ガス」「炭」などと共に「薪」があり、そのなかに「薪(まき)」「薪(たきぎ)」「薪(かまぎ)」がルビでふられています。
子供向けの制作と考えると、今回は漢字を使用しましたが常用外漢字はやはり平仮名にすべきでしょうか? 今回は漢字を使用しましたが悩むところです。

26.薪だし

今はヘリコプターで荷揚げする薪。
100kgだ。 俺は120kgだ。
森からの薪出しが始まった。
皆が競って薪出しだ。

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27.薪割り

ポカーン、カーン、山中に響き渡る。
音が山にこだまして帰ってくる。
冬の準備が始まる。

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解説

山の冬は長い。
11月から5月まで温かく過ごさなければ。
皆が競って力比べをする。瞬く間に薪の山が出来る。
大勢の人達で何日も続く。
山小屋の冬の暖房を採るための薪造り。

補足

米川正利:昔は小屋の周辺にある針葉樹の枯れた木を、森林管理所から許可を得て切り倒して運び出していました。薪として切るのも昔から禁止されているんです。今は石油ストーブ、薪はリコプターであげています。
米川啓子:今ではお料理とか何かはガス、灯油もあるし。楽になりました。
saitou:薪もヘリコプターであげているなんて知りませんでした。山でも薪を荷揚げするなんて、お金かかるんですね。
米川正利:昔はまったくの薪と石油ストーブだけだったです。それからガスがはいってきて。明かりはろうそくからランプ。ランプは灯油、ランプは結構長くやっていた、ランプの宿って言われてもいてて。
米川啓子:でも、だんだんお客がいじるようになって危ないのよね。上のほう持ったり、ガチャって落としたり、だんだん危なくなって。
で、発電機になって。
米川正利:薪割りがあって、それが今はすべてヘリコプターであげている時代になった。
saitou:お話に書かれていられる薪割り。山小屋の暖房に使う薪の量はとても多かったのでしょう。大変な作業だったのでは?
米川正利:薪は、薪割りを行っていた頃は居候がたくさんいましたから。薪割りっていっても十人位ワッと集まってね。
学生の人達がウチで居候して、タダで泊まって、そのかわり歩荷したり薪割りしたり、そういう手伝いをしてくれてました。
saitou:学校は? 
米川啓子:学校が長いお休みの人とか行かなくてもよい日とかあるでしょ。そういう時はずっと小屋に居るから、ご飯もだしてあげて。
saitou:たいへんでしたね。
米川啓子:(下の里の家でも)みなゴロゴロしていて、エラかったですよ。そういう子たちがすっごく多かったです。
米川正利:だいたい学生だね。
saitou:昔はそういう人が多かったのですか?
米川正利:多かった。
山が好きな子達が山に居たくて居たくて。それで小屋でちょっと手伝えばタダで居れるという。
saitou:今はいないでしょうね。
米川啓子:それに、今は下界で手軽にアルバイトがあるでしょう。昔はそんなになかったし。だから、帰りにちょっとよく働いたりしていた子達にはお小遣い渡して帰っていったりしたから。
saitou:本当に山のおとうさん、おかあさんですね。
米川正利:で、山の冬になって、11月から5月まで。薪だしは、昔はあの居間のところ、暖炉のところ。ストーブは最初はドラム缶改造したのに使っていました。
手作りの薪ストーブだった。あんなお洒落なものではなかったですよ。
それと、あとはだるまストーブ。

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当時居候していた学生さん達も今は皆大人、記事を読まれているなかにもいらっしゃるのではないでしょうか。昔登山ブームがあり多くの学生さん達も登山されていたとか。登山される方されない方共に、学生時代にひとときフラッシュバックしていただければ嬉しいです。
冬の山小屋の様子の続きは、このあとのドラム缶風呂のお話に、続けて書いていきます。

お楽しみに。

おはなし絵:Yonekawa Masatoshi
共著:Yonekawa Keiko , Saitou

※この記事は米川さんの絵本proofreadマガジンに掲載中です


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