見出し画像

35. 蓄音機(米川さんの絵本)

山小屋でクラッシック音楽が聞きたくて。
古い蓄音機にした。
レコードも在るぞ。

画像1

解説

1965年頃、音楽が聴きたくて
蓄音機を背負して
手で回して聞いていた。

補足

saitou:小屋に蓄音機を背負って運んだのはいつ頃ですか?
米川正利:1965年、昭和40年頃でしたか。蓄音機を背負って、歩荷して。
saitou:最初聴いた時はどうでしたか?
米川正利:いやぁ、やっぱりよかったですよ。手でこう回して。手まわしの蓄音機。その頃はテープなんてなかったんです。
saitou:音楽は何がお好きですか?
米川正利:なんでも好きです。クラシックとか。当時小屋に上るたびに中古のレコードとか買って持っていって聴いていました。
saitou:クラシックのなかでは特になにが好きですか?
米川正利:ピアノ曲。ショパン、バッハとか。蓄音機で聴いて、ランプつけて。
saitou:まぁきれいですね。ロマンチックですね。
米川正利:その頃はまだ結婚していなかったから。独りで(笑)。
ひとりでいる時、好きな曲聴いて、酒飲んで、ランプでね。音が小屋に響くんですよ。私独りだけのための森のなかでの音楽会。実によかった。
saitou:そして、蓄音機から、そのあとに今も続くフルートの音楽会へと?
米川正利:そう、蓄音機をしばらく小屋でずっとかけていたんです。山に来た音楽好きな人達も一緒に聴くようになって。そうしたら泊まりにきていた富山のお寺のお坊さんが、N響のフルート奏者をよんで本堂で演奏会をやるので来ないか?と誘われて。それで聴きに行ったんです。
saitou:そしてフルート奏者、チェンバロの絵と続くわけですね。黒百合ヒュッテで続く音楽会の原点のお話ですね、

補足2

saitouです。蓄音機やレコード、アナログ、デジタルを知らない子供達を対象にする予定ですので、用語など後で文章が必要になるかもしれず、とても簡単ですが説明を記載しておきます。

蓄音機とは
レコードプレーヤー。円盤型のレコードの溝に針をさせせて音をだし、レコードをネジで連続して回します。連続した音はラッパのような筒状のところから音が増幅されて流れます音楽となって聴こえてきます。

歩荷とは
荷物を背負って山に運ぶこと。背負子(しょいこ)と呼ばれるものにたくさんの荷物を積んで山を登ります。小屋の食料とか生活必需品とか数十キロを担ぎます。たくさんの荷物を歩荷しましたが、蓄音機は米川正利さんがレコードを小屋で聴きたくて蓄音機やレコードを担いで登りました。

テープとは
会話ででてくるテープとはカセットテープのこと。
「カセットテープはフィリップ社がフェライトを素に1962年に開発したオーディオ用磁気記録テープ媒体の規格。小型かつ安価である事から民生用記録メディアの事実上の標準となり、20世紀後半の音楽市場を支えた。カセットテープ、アナログカセット、フィリップスカセット」などとも呼ばれる。(ウィキペディア、カセットテープより)」

アナログとは
アナログは例えば点などを他の連続した波形などに変換すること。レコードやカセットテープなどあります。針が温度によって動く温度計など。すこし難しく書くと連続的に変化する量を表す概念です。

デジタルとは
デジタルは、デジット、digitusが語源。指と言う意味で、1本、2本と数えられるものと覚えておくと忘れないです。Yes、Noと二者選択もデジタルのの考え方ですね。
レコードは音を記録して溝を刻みます。ただし、レコード盤は材質が劣化したり、何度か再生している事により溝が微妙に削られたり、レコード盤を傷つけてしまったりします。
今は音楽をスマホやパソコンで聴く人が多くいます。音楽CDや、ipodなどでも聴けます。これはアナログの波形を電磁的に数値化しています。
音楽CDは1秒間の波を44100回の細かさの振動に分けて記録します。サンプリングといいます。ヘルツで表します。CDに44.1KHzと表記されていたりします。音が高いと1秒間にたくさんの振動、つまりたくさんの数値が必要となります。低い音は逆に1秒間にすくない振動ですみます。
その仕組みを使って、とても細かにバラバラになった数値、デジタル信号を波型にして音としてスピーカーから出力します。
デジタルにすると数値ですから保存媒体さえ確保しておけば音楽データ自体はレコードのように劣化しません。
アナログからデジタルに変換するのにオーディオキャプチャーなどが使われます。古い貴重なレコード音源はレコードが劣化しますのでデジタル変換して保存する取り組みが世界各地で行われており、著作権切れの音源などはインターネットで聴くこともできます。
ちなみに、saitouは小学生の頃のPCゲームはパソコンにハードディスクがついていなかったので、カセットテープをつなぎキーボードで入力したコードをテープに保存し、再生して遊んでいました。ガーピーーーとひどい音しか聞こえませんが、保存したテープをPCで再生するとシューティングゲームが画面にでてきました。デジタルアナログなど知らずにいても遊べましたが、今の子供達ももしかしたら今遊んでいる事が将来何か紐づくこかもしれませんね。とても面白い世の中です。

さて、次回はフルート奏者へと続きます。

米川さんの絵本校正中、引き続きよろしくお願いいたします。

おはなし絵:Yonekawa Masatoshi
共著:Yonekawa Keiko , Saitou

※この記事は米川さんの絵本proofreadマガジンに掲載中です



サポートよろしくお願いいたします。 お問い合わせフォームは twitterDMにてお願いいたします。(内容によって返信できない場合もあります事ご了承ください)