「学習する組織」の視点で、ファンドレイジング・ビジョンについて考える
このnoteは書籍:学習する組織を参考に作成しております。
皆が参画してくれるファンドレイジング・ビジョンを持つことの難しさ
私の伴走支援では、ファンドレイジングのビジョンづくりをしてから目標設定をしてもらうことがあります。目標といっても、「300万円獲得する」といった金額を目標としたものではありません。
以前は、「ファンドレイジングの最初はいくら必要か明確にすることです」と言っていたのですが、長年伴走支援しているうちに、それは間違いと気づきました。
ファンドレイジングの数値目標はあってないようなものです。
とあるように、現状との乖離がある場合、目標そのものが無効化されることが多いです。また、以下のように目標が金額だけのケースは、失敗するか、平均的な結果になることがわかっています。
しかし、そこで「数値以外の目標設定をしましょう」とお伝えしても「は?」となることが多いです。
数値以外の目標設定をするためには、どういう状態になりたいのかビジョンが必要です。
はいはいビジョンね。「100人のマンスリーサポーターで支えられている状態になること」ですわ。
と代表さんが即答されることがありますが、そういう団体さんはファンドレイジングのビジョンのみならず、団体のビジョンもうまくいっていないケースが多いです。
組織で働いている方のビジョンに対する姿勢は以下のように7段階あります。「うまくいっていない」状態とは、コミットメント・参画の状態の人がほとんどおらず、追従している人ばかりのことです。
仮にマンスリーサポーター100人がビジョンだったとして、長年働いている職員はそのビジョンに反対はしません。「それは重要なことだ」と神妙な顔でうなずくでしょう。
ではマンスリーサポーター獲得のために◯◯をするのはどうでしょうか?と伝えるとと、「本業で忙しいのにそんなことできるはずないでしょう(笑)、でも、それに関する団体のSNSのいいねはしますよ」とほとんどの人が反応します。これは単なる追従状態で、結果としてそういう人が多くいても、マンスリーサポーター100人のビジョンは実現しないでしょう。
誰かのビジョンを押し付けることは逆効果
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