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見て見ぬふりを繰り返しているとどうなるか知ってる?

伴走支援の関わり方は団体さんによって様々です。

特定の事業に関してのアドバイス、ファンドレイジングに関する定例ミーティングへの参加、助成金申請書のフィードバック、ロジックモデル作成ワークショップのファシリテーション、研修講師など、内容も頻度もばらばらです。

どの団体さんの伴走支援をする時もそうなのですが、事前情報として財務データの確認の確認をします。収入構造、柱となる事業、人が多く関わっている事業について把握したいからです。

先日、長く伴走支援に関わっている団体さんから、次期繰越剰余金が年間の経常費用の2%以下になってしまったというお話がされました。

その団体さんとは、長くは関わってはいたのですが逐一財務情報を共有してもらうことはしておりませんでしたが、それを聞いて「しまった・・・」と思いました。

事業の社会的インパクトがどうとか、寄付金がいくら集まったとか、助成金が採択されたとか、そうした伴走支援として求められることを果たしていくこともとても重要です。

しかし、たとえ自分の伴走支援の範疇でなかったとしても、その団体が財務的にマイナスになってしまい、解散や活動縮小などにつながってしまっては意味がありません。

私は、代表さんに、必要なことを確認し、これからの対応策を検討するために関係者を招集してもらうようにお願いをしました。もちろん私も参加して必要な対応をとりたいと思っています。


私はこれまで、見て見ぬふりをすることが何度かありました。

代表さんと事務局メンバーとの意見の相違で言い合いになっているけど、よくよく聞くと同じこと言っているみたいだな。なんで気づかないのだろう。でもそれは今回の契約内容とは関係ないからスルーしておこう。

経験の浅い担当者がミーティングを仕切っているけど、抜け漏れがあるからきっと後でもめるだろうな。そうなったとしてもそれは代表さんや上司が面倒みることだから口出ししないでおこう。

代表さんが言っていること、だれも理解していないまま話が進んでいるけど大丈夫かな?いつもそうなんですって職員さん言っていたけど、本当にそれでいいのかな・・・まぁ、団体の人が言っているんだから放おっておこう。

こうした細かいことではありますが、どこかで「余計なこと言わんとこ」と思っている自分がいました。

自分に求められていないものについて、首をつっこんで時間を使うのがもったいない感覚があったのかもしれません。

しかし、こうして見て見ぬふりを続けているとどうなるかというと、何をしても満たされない人になってしまうことがわかりました。

確かに、面倒なことには巻き込まれなくてすみますが、何か物足りない。

条件を整えてもらった仕事しかしない、もしくは整えてもらえないと仕事ができない、そんな残念な人なのではないかなと思うようになってきました。

それで、やってみました。

今までの自分だったら、「また何かあったらお声かけください」と言っていたところを、「それを私と一緒にやりませんか?」と。

すると、楽しいんです。自分が一歩踏み込むことで、変わる風景って。

この変化は、収入の面でも影響がでてきます。今までだったらお仕事の契約に至らなかったパターンだったのが、お仕事として発注してもらえるようになりました。

今まで何やってたんだろう?そう思いました。

でも、気づけてよかった。とも思えました。

これから一緒にお仕事をする人のことを思うと楽しみでしかたありません。

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このマガジンは、個人事業主でNPOの伴走支援者をしている今給黎が、2010年からNPO業界ではたらいてきた経験をもとに、考え方やノウハウを…

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