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人の、心と体と魂と

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ヒトの身体(からだ)と思考(あたま)と感情(こころ)について、あるいはそれ以外の何かについて、少しずつわかってきたことを、少しずつ書き重ねています。
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記事一覧

やりたいことが「わからない」は、ただ「認められない」だけかもしれない

やりたいことがわからないんです、という相談を受けることがある。 大学卒業して間もない人もいれば、10年も20年も社会人として(少なくとも傍から見れば)華やかに活躍してきた人もいる。そんなことを考えているなんて、意外すぎる人もいる。 もちろん、そんな相談を受けたところで、「あなたのやりたいことはこれですね」なんてポケットから出して解決できるわけでもない。 みんな、決してモチベーションが低いわけではない。むしろ情熱はあるけれど、それを向ける先がわからない。何かに懸命でいたい

瞑想で、色とりどりのエネルギーに包まれる

「チャクラ」ってなんか、怪しい響き。。 去年くらいまで、そう思っていた。チャクラが何か、知るまでは。そして先週末の夜、はじめて「チャクラ瞑想」を体験した。 チャクラとは、身体のエネルギーが集まり、出入りしている場所。背骨の一番下から頭頂に沿って、7つある。 それぞれのチャクラは異なるエネルギーを司っている。自信だったり、創造だったり、繋がりだったり、表現だったり。そのすべてがクルクルと回っていると、全身が豊かなエネルギーに満たされていく。ヨガでは、そう考えられている。

そもそも、ヨガって ~『本来の自分』に出会う旅の道しるべ

今年1年は、これまでになくヨガをした。年の初めのまだ寒さ厳しいころ、とあるヨガに出会ったのがきっかけだった。 その講師であるヨーガセラピスト 赤木香苗さんから「ヨガは『本来の自分』と出会うためのもの」と聞いたとき、それまでの理解との距離が遠すぎて、正直、なんのことやらよくわからなかった。でも、わからないながら、素敵だことだなと思った。 ヨガは、初めてではなかった。もう何年も前になるけれど、ジムで時々やっていたことがある。ただ当時は、ピラティスとかボクササイズとか、そういう

手放すことからはじめる ~「取材・執筆・推敲」読書メモ③

「取材・執筆・推敲 書く人の教科書」(古賀史健著)を読んで、特に心に残った3ヵ所をメモしている。 3ヵ所目は、最初に読んだ時には印をつけておらず、再読のときに目がとまって追加した。読むタイミングが変われば、視線も心の動き方も変わる、という当たり前のことを実感した。 取材を終え、さて書こう、となった時に、はたと手が止まる。何を書けばいいのか、何から書けばいいのか。どうやって「書くこと」を決めていけばいいのか。まさに今、自分がその状況にいる。それに対する著者の答え。 ぼく

パーソナル・ヨガで、自分が1つ→3つに進化した

はじめて「パーソナル・ヨガ」を体験した。インストラクターに合わせてみんなで同じことをするヨガではなく、1対1で、私の心と体に合わせて組み立ててもらう贅沢で濃厚なプログラム。実際には、ヨガだけではなく、整体や心理カウンセリングやクラニオセイクラル・セラピー(頭蓋仙骨療法)を組み合わせて、多角的なまなざしで今の私を見てもらう。 グループとパーソナルの違い グループとパーソナルとの大きな違いに、変化の量と速さがあると思う。 グループのヨガでも、毎回、自分の中に小さな変化は起きる

1ヵ月、瞑想の最後に「幸せとは」と問い続けると

朝、オンラインでヨガと瞑想。それが習慣になってくると、起きたら食べる、だった以前の習慣が信じがたくなってくる。習慣って、そういうものなのかな。 約30分のヨガと瞑想は、こんな感じだ。まず、その日の身体の状態をチェックする。街をパトロールするお巡りさんみたいに、意識で全身を巡回する。それから、眠っている間に留まったエネルギーを、ヨガのポーズで全身に巡らせていく。過去や未来やどこでもない場所を漂いつづける心が、呼吸とともに「いまここ」にある身体とつながる。そうして、静かに目を閉

坐禅と俳句 ~「いま、ここ」にある光

はじめて、オンライン座禅会に参加した。 お寺の匂い、床と座布団の感触、外のような中のような曖昧な空間、お坊さんの背筋や声、どこからか集まった名前も知らない人たち。昔は、そういうしつらえの中に身を置くことも、「坐禅」の一部だと思っていた。 でも、オンラインはオンラインで、空間は離れていても、お坊さんと自分だけ、他に何も気にすることがなく、それなりの良さがあった。 坐禅。「いま、ここ」にしかない身体と、「いま、ここ」ではない時間と空間をさまよう心。その心を「いま、ここ」にと

心の声に耳を澄ませる ~認知行動療法と俳句、そして鰻~

ここ1か月くらい、認知行動療法の考え方を学びながら、アプリを使って日々の気分を記録している。認知行動療法とは、心理療法の1つで、まずは自分の「感情」を捉え、それがどのような「思考」から来ているのか、その思考の癖を自覚したり変えたりすることで、うまくストレスと付き合っていくというもの(らしい)。 1日2回、アプリに「気分」を入力するその瞬間、自分の心に耳を澄ませる。嬉しい、楽しい、悲しい、寂しい、怖い、イライラ、ムカムカ、感謝、不安、安心・・。自分の気分の揺れ動きを認知するだ

もしも、ガンかもしれないものが消えたのだとしたら。

ちょうど2年ほど前、突如として乳がんと診断された。そして、同じ年の秋に手術を受けた。その後、半年ごとに反対側の検査を受けている。 3回目の検査と結果先日、術後3回目となる検査を受けた。今回は、殊のほか心配だった。それは、2回目の前回(半年前)のマンモグラフィー検査で、新しい石灰化が見つかり、「次回の検査結果によっては、生体検査(組織を取る検査)をしましょう」と言われていたからだ。それからの半年間、頭の片隅にずっと灰色の不安が棲みついていた。 そもそも2年前の乳がんは、初め

左手に人の物差しを、右手に自分の物差しを ー「居るのはつらいよ」を読んで

東畑開人さんの『居るのはつらいよ ―― ケアとセラピーについての覚書』を読み終えた。学術書と、小説と、ノンフィクションと、エンタメ。それらが混然一体となった世界に、ページを開いてすぐに惹きこまれた。 この本を読んでいる1週間ほどは、生活が少し楽しくなった。テーマは深刻だけれど、何度か声をだして笑ってしまった。 著者は、京大で臨床心理学の博士号を取得して、研究より臨床だ!と沖縄の精神科デイケアに飛び込む。そこで「カウンセリング7割、デイケア10割」の日々を過ごした4年間の物

自分のスピリットに触れる

その時は自分でも理解できなかったけれど、後になってその意味が少しずつわかってくる、ことはよくある。 もう10年近く前だけれど、「ここままじゃいけない」と思いながら、ずるずると続けていた仕事を、ある時ぱっと辞めた。後になって、その時のことを、なぜ?と聞かれると、 たぶん、坐禅をしていたからだと思う と答えていた。 感覚的にはそうなのだけれど、でも、説明はできなかった。聞いた方も「ふーん」という感じになる。 でも最近、ほんの少し、その訳がわかりかけている気がする。 坐

なぜ有機野菜をつくると、免疫力が上がるのか ~畑と腸のおいしい関係

1年前から、貸農園で有機・無農薬の野菜をつくっている。それが身体に良いことは、想像もしていたし、実感もしている。でも、なぜなのか。そこには「安心・安全の野菜を食べている」という以上のものがあると身体では感じるのだけど、すべての理屈がわかっているわけではない。その一つを今日、知ることができた。野菜をつくることは、免疫力を上げるのに最強の方法ともいえる、という話。 以下は、野菜づくりと並行して参加しているヨガの特別講座で、自然ごはん&食養料理インストラクター/調理師の中村祥子さ