怪談師 今仁

怪談師としてメディア、イベントで活動。とうもろこしの会・雑務役。出演番組:「怪談のシー…

怪談師 今仁

怪談師としてメディア、イベントで活動。とうもろこしの会・雑務役。出演番組:「怪談のシーハナ聞かせてよ。」、「実話怪談倶楽部」等。楽創舎よりDVD「怪奇蒐集者 今仁英輔」発売中(https://amazon.co.jp/dp/B081WQT49Q/ref=cm_sw_r_)。

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取材メモ:まだら

取材対象者:Kさん、沖縄某所出身 「海では泳ぐな」と子供の頃から言われていた。 ある時、素潜りをして遊んだ。 海から上がると全身にまだらの模様。 痛くもないし、なんだろう程度に思い帰宅。 Kさんの身体を見た母親が「お前、海に入っただろう」と怒り出した。 「なんでわかるの?」と言うと、「鏡でよく見てみろ」。 鏡で自分の身体を見ると、まだらは全て人間の手形だった。 ユタを呼んでもらい、ことなきを得た。 それ以来、海には入らなくなった。

    • 取材メモ:落とし物

      取材対象者:Nさん、東京都在住 子供の頃、そろばん塾に通っていた。 授業の時間まで、友人二人と公園で暇つぶし。 公園にフェンスで囲まれた空き地があった。 草ぼうぼう。 そこに何か封筒が落ちているのが見えた。 写真がのぞいている。 アダルトな内容の写真ではないかと騒いでフェンスを越えて取りに行く。 公園のベンチで広げると中から無数の写真の束が出てきた。 色々な種類の写真。 家族写真や観光地の写真など。 アダルトなものでなくみんなしてガッカリ。 よくよく見ていると違和感を感じた。

      • 取材メモ:ぺたぺた

        取材対象者:Aさん、40代男性 社会人になりたての頃 女友達が住んでいる社員寮に遊びに行った 女性向けの社員寮だったので、男性の出入りは禁止だったが、帰省の時期などで人が少ないタイミングに男3人、女の子3人で部屋飲みをしようということになった 社員寮は全て2DKの作りで2名一部屋となっていたが、女友達の部屋は同居人が突然退職し、荷物も持たずにいなくなってしまったため女友達が一人で占有してる状態 荷物は残されたまま ひとしきり飲み、そのまま泊まることに 男連中はいなくなった同

        • 取材メモ:こっちに来てよ

          取材対象者: Tさん、20代女性、宮城県出身 ・被災した年のこと ・家が流され仮設住宅に移住 ・廃校となった中学校の校庭に設置された仮設住宅 ・諸事情あり、家族とは離れて1人で住んだ(家族はあとで合流) ・広い部屋、同じ間取りの部屋が2つある構造 ・友人を呼んだりもした ・ある日、友人のMちゃんが遊びにきた ・夕方、Mちゃんがお風呂に入りたいと言うので貸した ・お風呂には一度外に出てから入る仕組み ・いつまで経ってもMちゃんが戻らない ・しばらくしていきなりMちゃんがバスタ

        取材メモ:まだら

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        • 怪談
          17本
        • ひとりごと
          6本

        記事

          取材メモ:カメラロール

          取材対象者: Aさん、30代男性 ・飲み屋街のバーの常連 ・その日は仲の良い別の店のマスターBさんの退院祝い ・60歳くらいで足が悪い、いつも派手な格好をしている ・奥さんがいつも付き添っている ・楽しく飲んでいたので奥さんは先に帰宅 ・Bさんはひとしきり飲んでからタクシーで帰宅 ・自宅近くでタクシーを降りた後、車道で転倒 ・車に轢かれて亡くなってしまった ・その後、また皆で集まった時に奥さんが不思議なことがあったという ・奥さんのスマホのカメラロールに見知らぬ写真が80枚

          取材メモ:カメラロール

          取材メモ:ポップソング

          取材対象者: Uさん、30代男性、福岡県出身 ・大阪旅行へ ・バーで楽しく飲んでカプセルホテルへ ・Uさんはデスメタルバンドをやっている ・寝入りに頭の中に聴いたこともない曲が流れてきた ・自分が作るタイプの曲ではない ・90年代の女性ボーカルのポップソングの様な曲 ・天才的なメロディ ・女性が歌っている ・日本語かどうかはわからない、鼻歌の様な声 ・あまりに良い曲なので起きて録音しようとした ・金縛りにかかっている ・その曲が頭が割れそうなくらい大きくなってくる ・そうし

          取材メモ:ポップソング

          取材メモ:髪留め

          取材対象者: Iさん、20代女性、福岡県出身 ・Iさんの実家は特殊清掃を営んでいた ・小学生低学年の頃、許された時には仕事場について行って手伝いをしていた ・遺品整理の現場が多かった ・ある日の現場は自分と同じくらいの年の女の子が亡くなったおうち ・その子の部屋を遺族に代わって整理をしていた ・Iさんは可愛い髪留めを見つけた ・どうせ捨てられてしまうものだし欲しかった ・でもやめておいた ・数日後、下校途中に道端に何かが落ちている ・あの髪留めだった ・「落ちているものだし

          取材メモ:髪留め

          取材メモ:ホテル

          取材対象者: Fさん、30代男性、東京都在住 当時付き合っていた彼女とホテル泊 寝ている時に身体がしびれて動けなってしまう 意識はあるが、身動きが取れない 彼女の頭のあたりで男性が低い声でずっと話しかけている 彼女がうなされている 助けたいけど体が動かない すると、自分の頭のあたりから女性の声で「あたしが何とかするから」 隣で男女の口論が始まる しばらくして「もう少し時間かかるから待ってて」と言われ、再び隣で口論始まる しばらくして「ごめん、あたしじゃ何ともできないわ…」と

          取材メモ:ホテル

          取材メモ:赤い着物の女の子

          取材対象者: Jさん、20代、男性、栃木県在住 小学校低学年、7〜8歳くらい 田舎 農家 ランチタイム リビング、客間、土間、土足で出入り Jさんからは庭が見える角度 家族でご飯を食べてた 庭に赤い着物を着ている女の子がいた 友好的な眼差し 友達の子かな?と思った テーブル回って外に出たらいなかった 中学生の時におじいちゃん亡くなる 遺品整理 おじいちゃんのアルバム見てたら赤い着物を着た女の子の写真 ひいおじいちゃんの娘さん 7歳くらいで病気で亡くなった Jさんは守って

          取材メモ:赤い着物の女の子

          取材メモ:あんぱん

          取材対象者: Aさん、20代、女性 母親の話 見える 実家 玄関はすりガラスの引き戸 内側にカーテンもかかってる 夜中にトイレに 玄関前を通るときに誰かいる気配 見えないけども、玄関のカーテン、すりガラスの向こうに誰かがいた 軍人が、アンパンを食べながらこっちをジロリと見ている

          取材メモ:あんぱん

          取材メモ:ラジオひねり

          取材対象者: Aさん、20代、女性 エリア: 世田谷区 時代: 1990年代 母親が霊感ある Aさんが子供の頃に住んでいた家 母親が敷布団で寝ている 壁を向いて寝ている 背後にあるラジオを誰かがいじっている ガチャガチャとスイッチをいじっている 背後だから当然見えない でも、頭の中にイメージは赤いちゃんちゃんこを着た三歳くらいの女の子が思い浮かぶ その後も色々な事象 夜中におもちゃが勝手に動き出す 人感知センサーで動くゴジラが動き出す でも、乾電池は入ってない

          取材メモ:ラジオひねり

          取材メモ:そこにいた

          取材対象者: Sさん、女性、豊島区在住(仮住まい) 一つ前の住居 都立家政駅 引越し直後から部屋の中に気配を感じる 玄関の人感センサーの照明がいきなりつくことが頻発 故障かと思っていた 気配を視覚的ではなく、感覚的に「中年男性」と思った 寝ていると、布団に身体が沈んでいく 自分の顔のすぐそばに男性の顔があって見ているのがわかる 足をつかまれる そんなことが何回も何回も しばらくして、コロナの最中、生き方を変えることにした 仕事も辞めて、住居を持たずに、移動生活をしようと 断

          取材メモ:そこにいた

          取材メモ:顔だけ

          取材対象者: Kさん、鎌倉在住、40代、男性 高校時代、夢を見た。 単車乗りの友人Aがバイクに乗って走っている。 白い巨大な壁に向かって激突し、死ぬ。 あまりにもリアルな夢だったのでA本人や周りの友人たちにも伝えた。 事故に気をつけるように伝えるが、バイクは故障して修理中のため運転もできないから大丈夫とのこと。 しばらくして、また夢を見た。 人垣ができている。 Kさんが人垣をかきわけていくと、Aさんが横たわっている。 しかし、顔の部分だけしか見えない。 顔だけのAさんがそこ

          取材メモ:顔だけ

          会の怪異

          先日、静岡でおこなわれた城谷歩さんの邂逅ツアー静岡公演に出演させていただきました。 その際に城谷さんが語られた、とある話。 その話の冒頭にあまり良くない話とは聞いていたのですが、話の最中に異音が複数。 会話止めちゃうくらいだったので、結構な音でした。 木が軋むような音とハウリングぽい高い音……。 あまりない経験でした。 会の後、そのことにはお互い触れませんでしたが、帰りの新幹線で怖くなって、寄り道しまくって帰りましたよね。 夜寝てると来る、巨大な女。 妖怪なのか、なん

          取材メモ: 先住者

          取材対象者: Cさん、埼玉在住、20代、女性 父親が不動産鑑定士 秋田にある、とある一戸建てを鑑定のために訪問 呪怨に出てくる家と同じような造り 一階で管理会社と打ち合わせ 二階から物音がする 一階の写真を撮り終えて二階へ 管理会社の人間は来ない 二階のある部屋の前で足を止める 無人ということが分かっていても必ずドアはノックする習慣 ノックすると、中から「はい……」という女の声 ドアを開けるが誰もいない 視線を感じる 壁に大きな目があって見られているような感覚 一階に降りて

          取材メモ: 先住者

          バイノーラル録音

          先日、番組収録があったのですが、バイノーラルマイクを使った収録でした。 左右、前後、上下の空間を意識しながら怪談を語ったのですが、これは効果的な話とそうでないものが明確に分かれますね。 とは言え、効果的な話であってもバイノーラル録音の演出を多用し過ぎるとうざい感じ。 ちなみに今仁は「いわくつき物件」の中で繰り広げられる、耳障りの悪い怪異2話を語りました。仕上がりが楽しみです。 前々からハイスペックなバイノーラルマイク購入を検討していますが、欲しいやつは30万円くらいし

          バイノーラル録音