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【不登校② 混乱期】学校に行けない高校3年生の娘

学校に行く・休むを繰り返し、ついにまったく行かなくなった高校3年生の娘。このまま卒業できないかもしれないと心配する日々が続きました。どうにかして学校に復帰してほしいという思いから、不登校の本や記事を読みまくり、そして、学校のカウンセリングや心療内科を受診するなど再登校につながる術を模索しました。

それでも、娘としては学校に行きたくないという状態であり、それでいて、行かないことでゆっくり休めるかというとそうではなく、「みんなと違う自分」に苦しんでいます。

この記事では、不登校の4段階の中で「混乱期」と呼ばれる子ども、親ともに最も苦しい時期をどう過ごしたかを書いていきます。

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1.娘の安心できる場所

娘は学校を休むようになってからは、部屋にひきこもりベットの上で過ごすことが多くなっていました。日中でも頭が隠れるくらい毛布をかぶっていて、話かけてもピクリとも動きません。起きているのか、寝ているのか、聞いているのかいないのか、とにかく反応がない。

それでも娘が悩み苦しんでいることはわかっていますから「今は、ゆっくり休もう」、「パパとママがいるから何も心配することはないよ、大丈夫だよ。」と毎日声をかけました。

それともう一つ。娘は自分の部屋を安心できる場所にしたいはずですので、なるべく用事がないときは、部屋に入ることはしませんでした。また、この時期は学校の話しも控えました。

◇部屋にひきこもり昼夜逆転の生活

この頃は、元気だったころの娘の姿はどもにもなく、次第に昼夜逆転の生活になりました。朝のバタバタした生活音は、学校を想像させたのでしょう。現実から逃避するように朝方に寝て、夕方に起きてくるようになりました。

起きているときは、スマホで音楽を聴いたり動画をずっと見ている生活でした。

◇はじめて心療内科を受診

学校を休みがちになった頃から、私たち家族は、適応障害などの精神障害ではないかと考えていました。本やネットで調べると、なんとなく娘の症状に似ているのです。一日でも早く受診させたい思いで病院に電話しましたが、高校生は受診対象外だったり、新規は受け付けていないなど、なかなか予約がとれません。予約できる病院でも1カ月後になるとのこと。

どうにか空きを作ってもらい3週間後に診てもらうことになりました。この頃はコロナウィルス蔓延の影響を受けて、どの病院も精神疾患の患者が増えていて忙しい時期だったようです。

はじめての心療内科受診では、自分のことをあまり話さず終わった娘。先生からは「病気ではないね」と言われ安心するも、なぜ学校に行けないのだろというモヤモヤだけが残りました。

◇学校を休んで1カ月、そして間もなく夏休みがやってくる

担任の先生とは、一週間に1~2度ほど、ショートメールなどで連絡をとっていました。今週の娘の様子を伝えたり、欠席日数や単位についても教えてもらいました。この期間、先生は娘が学校を休む理由を探したり、学校に来るよう急かすようなことはありませんでした。

まもなく、夏休みがやってきます。夏休み直前に私たち親は、担任の先生と学年主任と軽く面談をしました。娘はもちろん参加しませんでした。

2.不登校の娘を見守る苦しい日々

娘が休み始めた頃は、仕事が手に着かず、眠れない日々でした。寝付くまで時間がかかり、寝てもすぐに目が覚める。親の私も精神的に参りました。親がこんなに悩み苦しむことは、不登校の子どもを持つ親でなければ分からないでしょう。

妻は、仕事が忙しかったため、仕事中は不登校のころを考えずに済んだといっていました。

不登校は、1.初期 2.混乱期 3.安定期 4.始動期の4段階に分けることができると言われていますが、この中で一番苦しい時期は、混乱期になります。学校に行かなくなって1カ月が経つ頃までは、まさに混乱期の真っ最中です。子どもは、学校に行けない罪悪感で苦しみ、親は、子どもの将来が不安で精神的に参ります。

◇本音は一日でも早く再登校をしてほしいと思うのが親

娘には「学校に行かなくてもいいよ」と伝えながら、本心は学校に行ってほしいと思うのが親です。高校生になると義務教育ではなくなるため、欠席数によっては卒業ができなくなります。日々増えていく欠席数を毎日数えました。

私は、不登校児童生徒といわれる欠席数が30日になる前に再登校させたいと思い奮闘しました。しかし、欠席数30日を迎える日がやってきました。

不登校児童生徒の定義(文部科学省より) 「何らかの心理的、情緒的、身体的あるいは社会的要因・背景により登校しないあるいはしたくともできない状況にあるために年間30日以上欠席した者のうち、病気や経済的理由による者を除いたもの」

出典元:不登校 / 登校拒否 | e-ヘルスネット

◇学校の年間スケジュールを活用する

学校には当然ですが、年間スケジュール表があります。このスケジュール表は、学校側から配られたり、学校のホームページなどからダウンロードできたりします。スケジュール表には、学校の試験期間や体育祭など学校行事が載っています。もちろん学校に行っていない娘には学校行事は無関係ですので、欠席日数を確認するために使用しました。

小中学校と違い高校は欠席数が多いと卒業できません。必要な単位数もあるので注意が必要です。進級に必要な出席数と単位は、先生に相談して教えてもらいました。

一般的な全日制の高校では、欠席日数が年間授業日数の3分の1を超えると、進級・卒業ができないとされています。高校にもよりますが、おおよそ60日~70日でしょうか。休むと留年の可能性が出てきます。また、60日~70日以内であっても、一つの科目につき3分の1以上の欠席があれば、単位をもらえず、これも留年になります。

3.不登校 混乱期の過ごし方

娘がまったく学校に行かなくなった頃、私たち夫婦は次のように過ごしました。この時期は、娘をとにかく安心させたいという思いから起こした行動が多かったです。

【やったこと】
・「ゆっくり休もう」「何も心配することはないよ」と安心できるよう声掛けをした。
・娘の部屋を安心できる場所にするため環境を整えた。
・心療内科を受診した。
・学校の年間スケジュールで毎日のように欠席数を確認した。

【やっておけばよかったこと】
・心療内科は混雑しているため、早めに探し予約すること。

子どもは、親に心配をかけていることを知っています。もちろん高校生にもなると自分の将来についても不安でいっぱいです。

親である私たちが「ゆっくり休もう」「何も心配することはないよ」と言ってあげることで、子どもは安心します。また、子ども部屋は子どもの心の拠り所となる場所として、環境を整えてあげる必要があると思います。(清潔に保つ、勝手に入らないなどです。)

次の記事では、エネルギーが充電できる安定期の娘の様子について書いています。↓↓


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