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私がうつになっても仕事を続ける理由。

 以前のnoteで散々書いてきましたが、私はホテルのレストランで料飲サービスのアルバイトをしています。

 医者は、毎回言います。

「で、仕事はいつ辞めるの?/休むの?」

 仕事はお休みした方がいいことは、なんとなく、うすうす、感じてはいます。

 薬の効果が、多分、ちょっとずつ出てきて。正常な自分と、正常でない自分の境界線が、はっきりくっきりわかるようになってきました。

 正常じゃない自分が顔を出したときにビックリするほど具合が悪くなって、治療を始める以前より身体の面で辛くなることが増えました。

 どういうときに正常じゃない自分が出てくるのかもわかりました。
 単純に疲れたときと、他人が他人の悪口を言っているのを聞いてしまったときと、嫌いな奴が近くにいるときと、理不尽に怒られたときと。

 仕事をしている限り、正常じゃない自分は出てきます。

 正常じゃない私は、手が震えています。
 あと、胃がムズムズします。ムズムズしすぎて何かが誕生するんじゃないかと思います。
 それから、頭が首から離れて浮いているようになります。頭が遠すぎて、足は地に付いているのか付いてないのかわからなくなって、立ってるだけでもつれます。
 一番ひどいと、呼吸困難になります。1度だけ、職場の人に助けてもらいました。とてもとても感謝しているけれど、ペーパーバック法、今はダメと言われてるんだよ。とは、言えませんでした。

 それでも。

 私は、仕事を続けます。

 恥ずかしい話だけど、私はこうなってしまってもなお、心のどこかで、「うつは甘え」と思っている節があります。

 というか、「私のうつは甘え」、と。

 だって、やろうと思えば頑張れちゃうんだもん。
 病気の症状や、薬の副作用で、明らかにパフォーマンスは落ちたけれど。実際、時短のシフトにしてもらって、勤務時間も給料もガクッと減ったけれど。
 もっと大変な人は仕事なんかとても出来ない。何も出来なくなってしまうと聞くのに、私は、好きというだけで仕事が出来てしまうんだもん。

 出来ることを、少し具合が悪くてやりたくなくなったからといって辞めるだなんて、それはただの甘えだって。

 仕事をすればするほど、自分は甘えてる。自分は病気なんじゃないんじゃないか。って。自分をそうやって追い込んで。

 でも、仕事まで奪われたら、どうやって生きていけばいいのっていう気持ちもあって……。

 私がうつになっても仕事を続ける理由は、この仕事が大好きだからです。

 大好きで大好きで、辛いからです。

 仕事を続けながらでも病気と付き合っていけるんだってことを、証明したいからです。

 この仕事が、大好きだからです。

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