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ノンセクシャルだけどたまには恋バナでもしてみる

以前、ノンセクシャル(アセクシャル)についての記事を書きました。

この記事で書いた、「結婚してくれるんじゃないかなー」って人のことを、つらつらと、どんな風に思っているのか書いてみます。いわゆる恋バナです。

その前に、改めて、簡単に私のセクシャリティについてお話します。
私は『ノンセクシャル』……恋愛はするけれど性的な行為ができない。私が思う性的な行為は、『手をつなぐ』ことも含まれていて、カップルがするような大抵のことはできません。拒否反応が起こります。
ただ、決して性的欲求がないわけではない気がします。恋愛ドラマの性行為のシーンとか、素敵なAVなんか見たら、普通にドキドキします(笑)。
ただ、『欲求』という面では、抑うつ状態が長いこともあり、あまり前面に出ない欲ではあります。

って何の話してんだ私は。

とにかく、ノンセクシャルの人の思う『性的な行為』の範囲は人それぞれのようです。ほんと読んで字のごとく『性行為』はできないけどその前段階までは大丈夫という人もいるみたいです。
私のラインが、『手をつなぐ』ということ。ボディタッチは大丈夫です。誰にでもボディタッチをするのが私の癖です。狙ってるとか言われたらほんと心外。

そんな感じの私の恋バナです。

今、好きな人とは、Twitterでつながっているという状態です。
本当に自分のリア友しかいない、フォロワー6人の鍵垢です。
先の記事でも書きましたが、彼とはmixiで出会い、共通の趣味を持つ数人で集まっていた中のひとりです。名前を、Aさんとしておきましょう。

Aさんに最後に会ったのは、もう5年ほど前の話のようです。5年前、何があったかというと、ノンセクシャルという言葉をまだ知らなくて、男性と手をつなぐことができないことを悩みに悩んで、女の子と付き合いはじめたときでした。

その女の子とは遠距離恋愛だったこともあり、あまり会うこともなくそれなりに楽なお付き合いをしていたのですが、そのさなか、無性にAさんに会いたくなったときがありました。
そのときも、今ほどではないにしろ久しく会っておらず、ドキドキしながらメールをしたのを覚えています。その日は楽しくお酒を飲んで、それ以来、5年も経ってしまったようです。

順を追ってお話しすると、Aさんと出会ったのはもう10年ほど前のことです。前述したとおり最初は数人で会って、そのなかでもお酒が好きな人たちで集まるようになって、話が合ったので二人きりでも会うようになりました。そんな中で私は自然と、「あ、この人のこと好きだな」と思うようになり、また、「こんなに二人きりで会ってくれるんだから、悪く思ってはいないだろうな」と超ポジティブに考えてもいました。

そして一番の大事件が起こります。
なんと、二人きりで旅行に行くことになったのです。

旅行と言っても遠方に住む共通の友人の結婚式だったのですが、ふたりでお泊りするということで、もう完全に「アリよりのアリでしょ!」という心境になってしまったわけです。

その頃は男性経験もあまりなかったので、『性的な行為』に嫌悪感があるのではなくて、単純に、今まで付き合った人がそこまで好きじゃなかったんだな、と思っていたため、自分がそういった行為自体に嫌悪感を覚える人間だということには全く気付いていませんでした。
なので、浮かれに浮かれてかわいいパンツを履いていきました。飛躍もいいところだけど、大人だからいいよね。

それが、確か2012年6月の話です。東日本大震災の傷跡が色濃く残る、東北の光景を覚えています。
その日、私は、この人のことを恋愛対象としてみることをやめました。

結局もともと期待していたことはつゆほどもなかったのですが、私が勝手に妄想して「え、この人と一緒の部屋で寝んの?お布団隣同士に敷いて?むりむりむりむり」ってなってしまったんです。

その日はほとんど眠れませんでした。
ちなみにAさんは夜勤明けだったようで、隣で爆睡してました。マジ恥ずかしい。
私はその横で、めちゃくちゃ頭を巡らせていました。
私は、Aさんのこと大好きなのに、……好きだと思ってたのに、なんでちょっと妄想したくらいでこんなに嫌な気持ちになるの?なんで私は今、隣にAさんが寝ていることが「気持ち悪い」と思ってるの?

そうか、Aさんのことは大好きだけど、『恋愛対象』ではなかったんだ。

……その後は、なんとなく、疎遠になってしまいました。

私は、そのあと、彼氏ができたり、先述の通り彼女ができたりして、そのたびに同じようなことで悩んできました。

5年前に再びAさんに会ったとき。
私はやっぱり、Aさんのことが好きでした。
それは、多分、友達として。そう言い聞かせながら、すごしました。

その数日後、Aさんの方からまた飲みにいこうと連絡があったのだけど、これ以上は今付き合っている子を裏切ることになると考え、お断りしました。

その後は結局彼女とも別れ、しばらく恋愛はいいかなーなんて思って過ごしていました。その頃、『アセクシャル』という言葉を知ったのだと思います。

『アセクシャル』とは、広い意味ではノンセクシャルも含まれる『LGBTQIA+』でいうところの『A』を指す言葉ですが、狭義には『恋愛をしない人』のことを言います。

私は恋愛が出来ないんだ。今まで無理していろんな人とお付き合いしてきたけど、全部恋愛対象じゃなかったんだ。これからは、他人に恋愛感情を抱かず、周りの友人を大事にしよう。

そう思うことにしました。それからしばらくして、ノンセクシャル……『恋愛はするけど性的な行為ができない人』のことも知ったのだけれど、もう恋愛をする気がなかった私は、自分がアセクシャルではなくノンセクシャルである可能性なんて考えもせずに、頑なな頭で生きていました。

それがなぜ、今またAさんに恋をしているかというと、一つは私のうつ病の原因が家庭の問題にあったことが判明したことが大きかったです。
家庭環境により、小学校高学年ごろからしばらく辛い日々をすごしていました。だけど大人になるにつれ気にすることもなくなり、まさか今の自分のうつの症状が、昔の家庭環境のせいで起こっているなんて思いもしませんでした。
カウンセリングによりそのことが判明したときに、私は、「結婚して家庭を持ちたい」と思いました。
今まで恋愛はしてきましたが、結婚願望はなかったのです。両親の仲があまりよくないのを見てきて、自分は絶対結婚しないと決めつけていました。
だけどカウンセリングを通して少しだけ自分の『家庭』に対する考え方がほぐれてきました。
そのときふと思い出したのが、Aさんの顔でした。

もう一つは、今の状況によるものです。
ウイルスの影響で仕事が休業になり、ひとりぼっちでいることが多くなって「恋愛をしたい」と思ってしまったのです。これは完全に『コロナハイ』ですが、そのときも思い浮かんだのはAさんの顔でした。

それでAさんのTwitterを見つけて、フォローしに行ったという流れです。
Aさんは、文字だけだからわからないけど、多分喜んでくれたと思います。今の状況が落ち着いたら、久しぶりに飲みに行こうと約束しています。

そのときが来たら、私は、ノンセクシャルであることを話した上で、告白しようと思っています。
ここに書いたようなことを、全部、話して。

これでだめだったらゲームオーバーです(笑)。
っていうか、Aさんにすでに彼女がいるとか、もしかしたら結婚してるかもしれないとか、そんな可能性も大いにありえます。そこまでの話はしてないからね。
家庭を持ちたい気持ちがあるので、もしもの時のために『友情結婚』専門の結婚相談所やマッチングアプリも調べていますが、やっぱり好きになった人と結婚したいという気持ちがあります。

なんだか30過ぎて、恋バナ。いたたたたって感じですかね。
でも、話したくなっちゃったんです。やっっっっっっと、恋愛の仕方がわかったからね。

スタート地点です。遅くないよね。

これが私の恋愛のお話です。よし、がんばれ私。

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