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体操で1番大事にしていること

「体操において1番大事にしていることは?」という質問をpeingでいただきました。

ぼくが体操で1番大事にしていること。
それは…

「やらないことを決める」

ということです。

体操競技は取捨選択のスポーツです。

無数にある技の中から自分ができそう、かつ点数が効率的に上がる技を選んで練習します。効率的というのは単に難度の高い技選ぶということではありません。その時々の採点の傾向や自身の能力を踏まえ、たとえ難度が低くても実施減点が少ない技を選ぶということです。

そうして出来るようになった技の中から1種目10技を選びます。この選択をハズし続けるとどんなに才能がある選手でも上にはいけません。

ここで重要なのが憧れの技ではなく、自分にあった技を選ぶことです。たとえば、ぼくは体操選手としては身体がとても硬いです。なので柔軟性が求められる技は選択肢から外しました。その代わり瞬発力はあったので、瞬発力でなんとかなる技の練習に時間をかけました。

「やらないことを決める」とはそういうことです。

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ただ、この記事を書いていて思ったことがありました。上記は試合で得点を稼ぐための考え方であり、あまりに合理的になりすぎているなと。

もともと競争心が強い方ではなく、試合結果(順位や得点)よりも練習でやってきたことが100%発揮できた時に達成感と喜びを感じるタイプでした。そのため競技力が上がりだんだんと結果を求められる環境になっていった時にはストレスを感じ、戸惑うこともありました。

大きな夢と目の前の目標を追い求めつつも、ときどき、ただ得点を上げるためだけの体操になってしまうときがあります。

そしてその状況下にいると、体操を始めたばかりの純粋に楽しむ気持ちを忘れがちになってしまいます。

本当に体操を楽しむなら自分がやりたい技をやるべきだし、たとえそれが自分自身の能力的に合ってない技だとしてもなんとか努力して、何度もチャレンジしてできるようになるプロセスこそ、最も大事なことなのかもしれません。

僕が思う体操において大事な点をまとめると

・競技力の観点では…
「やらないことを決める。技の取捨選択を間違えない。」

・楽しむという観点では…
「やりたい技をトライアンドエラーを繰り返してできるようにするプロセス。」

なので、なにが大事かは自分がどうなりたいかや体操になにを求めているのかなどの視点によって、答えは変わってくるのではないかと思いました。

読んでいただきありがとうございます!