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【ホロライブ事件簿】第4話 A氏の新証言【脚本】

兎田ぺこら○人事件編4

捜査本部

マニキュアを塗り、爪に色っぽく息を吹きかけるちょこ部長。
隣で椅子に腰かけるルーナ。部屋には二人しかいない。
ちょこ「ふーん。それは不自然ねぇ」
ルーナ「でしょー。外の明かりが入るから真っ暗ではないけど。やっぱり変なのら」
ちょこ「スバルはなんか言ってた?」
ルーナ「それが都市伝説がどうのこうのってブツブツ言ってて」
ちょこ「都市伝説?そういう系の動画でもハマっているのかしら?」
マニキュアを塗り終え、ルーナに見せる。
ちょこ「ねえ、これどうよ。グラデやってみたんだけど」
ルーナ「えーすごいかわいいのらー」
ちょこ「でしょ!いやーうまく塗れたわー。そうそう、Aさんの件も気になるんだけど。なんであの日だけ早く帰ったのか」
ルーナ「そこはまかせてなのら。自分も気になってスバル置いて聞き込みに行ってきました」
ちょこ「んーえらい!」

ホロライブ事務所内 会議室

会議室の応接セットに向かい合って座るルーナとA氏。不安そうな表情のA氏。
ルーナ「まあまあ。Aさんはアリバイがしっかりしているので私どもは疑ってないのらよ。安心して下さい」
A「そっ、そうですか・・・」
ルーナ「ははは。ちょっと気になることがあって。」
A「はぁ」
ルーナ「あの日、いつもより早くご帰宅しましたよね。その理由を伺いに来ただけなのら」
A「えっ!そ、それだけですか」
うなずくルーナ。
A「・・・いやぁ、言いにくいんですが。少しお恥ずかしい話なんですよ」
ルーナ「気にせず話すのら」
A「それがですね。えーと、繁華街が近いせいか・・・たまーに出るんですよネズミが。こーんぐらいでかいネズミが」
A氏は胸の前に手を広げてみせた。30センチぐらいありそうだ。
ルーナ「そんなに大きいの?」
A氏「この間やっとネズミ捕り機で捕まえたんです。でっぷり太ってましたよ」
ルーナ「よかったなのらね」
A氏「今までびくびくしながら残業していましたからね。そうそうあの日もガサゴソ音がするから、またネズミが出たなと思って出くわす前に帰りました」
ルーナ「なるほどそういう事だったのらね」
にっこり微笑むルーナ。

捜査本部

いい出来栄えの爪を見て満足そうなちょこ部長。
ルーナは読んでいた捜査記録から目を上げる。
ちょこ「なーんだ。そんなことなのね」
ルーナ「今日の収穫はゼロなのら」
スバル「いやいや。そこ大事だろ」
驚くちょことルーナ。
いつの間にか、スバルがドアの横に立っていた。
ちょこ「ちょっと、いつからそこにいたのよ!」
スバル「都市伝説の線から調べてたが、俺が間違っていたみたいだな。どうやらそっちが本線みたいだ。でかしたルーナ」
ルーナ「えぅ!ほめてくれるなんて珍しい」
ルーナに近づきルーナの頭をポンポンするスバル。少し間をおいて。
スバル「この事件は単なる事故死だ」
ちょこ、ルーナ「えっ!」
ちょこ「ちょっと、いきなりどういうことよ。ねえ説明しなさい」
スバル「まぁ待ってくれ。話す前に腹減った。出前とってもいいか?」
ルーナ「何にするのら?」
スバル「かつ丼がいいな」
スバルは椅子に深く身を沈ませながら、出前をとるルーナの姿を見て、満足そうな表情をしている。
スバル「(もう、一人前だな・・・)」


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