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石を探しに故郷へ

増改築工事自体は丁度中間地点。
概要が見えてき始め、毎日のように細部を決定していく“詰めの連続”です。

実は今も故郷の岐阜に「石」を買い付けに来ています。

私の幼少期は渓流釣りと渓流の保全活動に熱心であった父に連れられて頻繁に木曽三川(長良川、木曽川、揖斐川)の絶景の河原に放置され『自然育児(このご時世ならネグレクトと騒がれそうですが、、)』が日常でした。

河原の石たちと、その間を縫う山の冷水。

轟轟と通奏低音のように響く水音と、木々の葉ずれの音、生き物たちの気配、、

真夜中に石に耳をつけると、日中の熱を蓄え温かく、集中していくと川底をしゃらしゃらと転がる小石と、いつのまにか『さざれ石』の岩音となりて、苔を削り喰んだ鮎たちも瀞(とろ=水流の穏やかな溜まり場)で眠る情景が“音”として脳幹に直接響いていく。

わずか10歳にも満たなかった私は“神の音”に触れ、

恐ろしく波乱だらけの実家と社会の厳しい現実(父が保証人になった人の夜逃げ、差押え、他人の借金まで背負い、両親は離婚、妹は家出、、、)の中にあっても、変わらず心を静かに強く保ちながら、自分の足で歩いてきました。

“神音”

自分の店を持つならば、あの“音”の片鱗をお客様にも聞いていただきたい。

そう願いつけた店名に、移住先を探していて“神子原”に出会うという運命。

開業当初から『カフェに居る数時間じゃ“音”を伝えられない。。』
『stayしてもらい、土や水に触れ、火を起こしたらきっと、、』

ようやく

47年の人生に、一度全てを失ってから、再び築き上げ、次の世代に引き継ぐだけの時間をいただけました。

#サウナ #READYFOR #クラウドファンディング

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