現代版 アリとキリギリス
今、楽をしているなまけ者は、そのうち痛い目にあうというお話です。
努力が大事ですよっていうメッセージですよね。
良く 若者に対しての教訓として伝える例えで使われると思います。
でも1999年に発行された「こちら葛飾区亀有公園前派出所」の115巻には面白い バージョンが紹介されました。
↑は出典:秋元治, こちら葛飾区亀有公園前派出所, 115巻, 集英社
↑は 出典:秋元治, こちら葛飾区亀有公園前派出所, 115巻, 集英社
現代は,才能と強運。両さんもごりごり意見を押し通そうとする。これを読んだときはまだ私は随分若かったのですが,鮮明にこのエピソードを覚えています。
この「アリとキリギリス」人の行動を単純化させたものですが,色々なことを考えるきっかけにもなりそうです。
両さんのいうように「努力すれば出世(評価)されるのは昔の話」は学校・社会でいう評価システムの破綻がものをいうのかなと思ったり。
↑のなかにもありますが,「成長」のイメージについてパーソル綜合研究所は以下の8つの要素を抽出しいています。
「8つの成長イメージ」 (出典:「働く1万人成長実態調査2017」パーソル総合研究所) https://rc.persol-group.co.jp/pgs2017/
そしてそのそれぞれの割合は以下の通り
成長イメージの割合 (出典:「働く1万人成長実態調査2017」パーソル総合研究所) https://rc.persol-group.co.jp/pgs2017/
「報酬の向上」が見込めない一般サラリーマン職に大半の若者が魅力を感じないのは想像しやすいし,それが故に両さんのいう若者の考え方が存在するのではないかと思います。
芸能人もそうだし,一般の方も不況下の中,Youtuberになったほうが視聴者数・チャンネル登録者数に応じて報酬がアップするというのはわかりやすいし,「成長」を感じやすいためそちらの方に魅力を感じます。
しかし,大半の方は,大幅な報酬アップを見込みにくい業態もあるので,雇う側からすると頭の痛い話ではあります。
しかし「成長イメージの全体割合」の2位~4位の
・専門性の向上
・効率性の向上
・より高い成績・評価を得ること
を足せばそれなりの割合になります。
このポイントを企業側はどれだけ マネジメントしているか…がキーとなる。ここの改善なくして労働者の離職率減少,やる気の向上,業績アップは見込めないでしょう。
・専門性の向上
→ 経験数などに応じた研修プログラムが用意されているか?
→ ある程度経てば 放ったらかしになっていないか?
・効率性の向上
→ 無駄な会議,無駄な資料作成,無駄な報連相・・・
→ 随時見直す枠組みが存在しているか?
・より高い成績・評価を得ること
→ 自分は「見られている」という感覚が互いにあるのか?
→ 成績・評価はどのようにして位置づけるのか?
このあたり取り組むことで「努力をすることで評価される」文化を形成し,報酬の向上のみならず,働きがいにつなげていくことが可能ではないかと思います。
でもやっぱり努力や業績に似合う報酬にはかないませんね。結局そこになりそうです。
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