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小説

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#本

『はてしない物語』ミヒャエル・エンデ

はじめに:メタフィクションの鉄板今回紹介する本は、メタフィクションの鉄板作品である。 作…

『テス』トマス・ハーディ

はじめに:ミソジニーテスは、英文学をかじった人ならば誰でも知っているであろう作品である。…

『イコン』フレデリック・フォーサイス

はじめに:屈指のスパイ小説本書はソ連崩壊後のロシアを描いたスパイ小説である。 実際にスパ…

『人間失格』太宰治

はじめに:恥の多い生涯恥の多い生涯を送って来ました。 この一文から始まる本著を読んだこと…

『レター教室』三島由紀夫

はじめに:異色の三島作品今回は、三島由紀夫の中でも非常に異色の作品を紹介する。題名の通り…

『アウシュヴィッツの図書係』アントニオ・G・イトゥルベ

はじめに:絶望の中の楽しみご存じかもしれないが、女史はイスラエルとユダヤ人に多大な興味関…

『青の時代』三島由紀夫

はじめに:実在した高利貸し今回は、女史の敬愛する三島由紀夫の、『青青の時代』を紹介する。本作は、実在した人物を描いた作品である。 戦後の日本で、地方の良家に生まれた主人公誠は、投資詐欺にあったことをきっかけに、高利貸しになる道を進んでいく。最終的には、多額の負債を抱え込み、二進も三進もいかなくなり、自殺をしてしまう。 戦後の日本の金融市場は急速に発達し、それと共に情報リテラシーのギャップも生まれた。ずるがしこい者はそのギャップを利用し、弱者から搾取する形で運用を行い、私腹