ペルーでの日々の記録

消防署のはなし

任地113日目!水曜日。

今日は1日オフィスにいた。

来週月曜日にとある学校に12月までの活動の流れを提出しに行くのでその準備をしてた。


昨日の訪問者

昨日私のもとに消防ボランティアの人が訪ねてきたので、その件で調整員さんと電話したりしていろいろ話をしていたのだけれど。。

そもそも昨日は、なぜか私のもとに消防ボランティアの人がやってきた。どうやら私の町には消防署がなく、消防車もそこに勤務している人もいない。消防ボランティアは15人ほどいるから、何かあったらその人たちが出動したいけれども、出動するための車もない。

そこで、JICAに力を貸してほしい、お金が出せないなら、なにか車やオフィスなどどうにか工面できる方法はないか教示願いたいとのことだった。

JICAがバックにいるためにお金などで支援してほしいという依頼は少なくはない。でも基本JICAは個別的な組織にお金を払うことはできないという旨で断ってはいるのだが、今回は12万人の町の消防署ということで少し引っかかった。しかもJICAペルー事務所の重点項目でも防災というのはランクインしているのだ。

いや、というか待てよ。そもそも町に消防署がないってどういうこと?!さらりと消防署がないって言ってるけどそれってやばくないか。。?私に沸いた疑問はこれである。笑

そういうことも含めて、また消防ボランティアの彼にJICAのスタッフに連絡を取ってくれと強めに頼まれたのもあってとりあえず調整員さんに相談をしてみようと。


今日知ったこと

それで今日電話してみた。そのなかでちょっと驚きながら勉強になったのが2つ。

1つめ、ペルーは中古品の輸入に関税をかけているらしい。

これ、びっくり。だからよく文房具の中古品や古着などを集めて寄付するなどをいろんな国がやっていると思うが、ペルーはそういうのが一切ないらしい。

新品同様、税をかけている。割合は新品よりは低いにしても、税がかかるのでなかなか寄付などができないらしい。そしてそんな国は世界を探してもペルーくらいしかないらしい、びっくり。まじかい。

日本でも消防車などが10年くらいで入れ替わった場合に、廃車するものお金がかかってしまうため、海外に寄付したり売ったりすることがあるらしいのだが、どうやらペルーはその恩恵にも与れないようだ。なんたることやら、、。

2つめ、そもそも消防署なんて全国そこら中にあるわけではない

私は東京出身で東京育ち。近所にはいつも消防署があって、毎晩のように救急車や消防車のサイレンのなか眠る日々で育った。

消防車なんてそこら中でみたし、火事なんてたくさんある認識だった。

だから12万人の町で消防署がない事実にびっくりして、え、緊急時どうすんの?って思ったのだった。

だから調整員さんとしてではなく、普通に人生の先輩として調整員さんに、そんなことあるんですか?って聞いてみた。笑

確かに都会は家が密集しているし人口も多いけれども、田舎ではそんなに頻繁に火事なんてないし、1年に1度あるかないかの火事に合わせて消防隊員を在中させておくのも費用対効果的に悪いし。そもそも田舎の方は市町村が管理しているから、消防署がなかったり消防団という感じで町の若者がちょっと訓練していたりとかだよ。

ってまあそんな感じのことを聞いた。

なるほど、、、、、。

確かによく考えてみたらそうかも、費用対効果もあるし、田舎のどこにでも消防署を作るわけにもいかない。そういえば消防団の話も聞いたことあったっけ?

でもそういうのを人生でまともに考えたことがなかった。そういう機会もなかったし。

だからよく考えればそうか、って感じなのだけれど、やはりすこし新鮮で。。

消防署の存在

今までそんなに深く考えたことがなかった。

都市には当たり前にあるけれど、地方には場合によってはないんだなと。

緊急時も、火が大きければ出動するのかもしれないけれど水を掛けたり毛布を掛けたりもはや何度もない緊急時はそのまま家が燃えて終わったりするのかなと。

そんな風に思った。

だから消防署というのはあって当たり前の存在ではなくて、あったらラッキーくらいの存在なんだなーって勉強になった。

最初はこの町に消防署がないことにびっくりしたし、役場もどこにおかねつかってるの!消防署作るが先でしょ!って思ったけどそういう感じでもないことが分かった。

火事やボヤはもちろん自己責任だし、本当に火の元には気を付けて過ごそうと思った。


協力隊でまなぶこと

協力隊で学ぶことって専門的な活動で接したことや町の人との生活からだけではないんだなーってつくづく思う。

1人町にポツンと入ってしかもそれが役場だと、いろんな場面に直面する。それは日本では意識の外に会ったことで、考えさせられることも少なくはない。

日本にいたら一生わからなかったかもなーという学習をすることもある。

日本での自分の歩んできた道を一歩それて海外に来て草の根で活動してみると、日本の自分の歩む道では出会わなかった人や事柄にであう。

それはきっととても貴重で、そういう経験ができるのはなかなかありがたいことだなーと思う。

実際に協力隊で学ぶことって、協力隊になる前に想像していたこととはまたちょっと違っていて、それは本当に面白い気付きでもあるのでした。

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