牛とミルク

こんな暮らしがしたい

任地299日目。日曜日。

大喜利ではないです。真面目トーンで話します。笑


この前友人の家に遊びに行きました。任地から三輪バイクを2つ乗って1時間の旅。同じ任地なのに遠いですね。任地の広さをひしひしと感じます。

到着したエリアは数十メートル間隔で家が並んでいて、その家の周りには家畜がたくさん、その周りを家畜が外へ出て行かないように木の柵で囲っています。

お家に入れてもらって、お昼だから電気もつけずお昼ご飯を頂きました。マンゴーを向いたりスイカを食べたり。

そのあとお庭散策。お庭だけで1ヘクタールあります。100m×100mですね。

そこに住むのはガチョウ、七面鳥、ヤギ、ぶた、ひつじ、にわとり。

いいですね~ほのぼの。

平飼いですよ。素敵。ストレスフリー。


東京に生まれて東京に育って、だからなのか

自分が食べるものはいつも生産者の顔なんて見えなくて

スーパーやコンビニで買った食材や総菜を調理したりそのまま並べた食卓で、26年間生きてきた。でも大学生くらいのころから、そんな生活に疑問をもつようになって、いつか農家の門をたたきたい。そういう夢がどこかにある。

大学生のころはTHE会社、THEオフィスワーカー(主観)みたいなところに就職するよりも、自分がどのくらい農業に興味があるのかを確かめたくて、そして「食」が生まれるその現場を知りたくて北海道の牧場にインターンに行った。3週間だけ。

3週間のインターンで農業に興味があるかどうかなんてもちろんわからないし、大変さもわかることなんてできないけれど、それが一つの尺度として少し依存してもいいかなと思うくらいに東京での生活は農業とはかなり遠い場所にあった。つまり、3週間だけだとしても、都会の生活に慣れた人間にとっては農業に関わる第一歩なのだ。

そのあとも食にテーマを絞って就職活動をして、ご縁のある会社に入ったり、会社を辞めた後も、農業をテーマとしたビジネスにはアンテナをなるべく高く張って今日まで過ごしてきた。例えば福島や岩手の農家を尋ね歩いたり。有機農業を体験したり。

それでも農業とともに育ってきた人には遠く及ばない。及ぶなんて思っちゃいないけれど、でもそういう感性、野生の勘みたいな、そして小さいころから備わった自然に関する知識なども、遠く及ばない。

そういうのがわかっていながらも、やっぱり農業の世界に飛び込んでみたい。きっとあると思う、都会育ちだからこそできることが。


話を戻すと、友人のお父さんは今後、養殖と家畜と農業を組み合わせ、自然のサイクルを利用したビジネスをするらしい。それこそが、私が今とっても興味あるテーマ。

家畜は草を食べて大きくなるし、草は食べられて土地として強くなる。

家畜は糞をして、それが土地の栄養になるし、野菜の栄養になる。

分解者、消費者、生産者。生態系のこのサイクルの仕組みを利用して、Win-Win-Winな生活を営む、出すゴミは少なく、環境には優しく、動物にもやっさしく、人間も幸せに。これが私がしたい「こんな暮らし」。


私たちが普段飲んでいる牛乳。

多くの乳牛用の牧場では、雄牛は乳を出さないため、殺されることが多いという。(もちろん肉牛となることもあるが)

その場合、「産業廃棄物」として処理される。


そこに、違和感をもつひとはいるだろうか?


これは牛だけではなく、にわとりなどの他の家畜にも言える。


産業廃棄物、。

あまりにも人間主体な言葉。

私は違和感を持つ。


世の中には、私が知らない仕組みがたーーーくさんあって

知らなければ笑顔でいれることもたくさんあるのだろう。

でもそういうことに見て見ぬ振りができない人間だから、JICA海外協力隊の門をたたいたわけで、私はやっぱりそれでも真実が知りたいのだ。


チョコレートの真実。

ハワイの真実。

牛乳の真実。

etc.


今後自分がどう暮らしていくかもだけれど、まず消費者として何を消費するかの選択。それは、真実を知らないのと知るのとでは変わってくる。

無知の知ならまだよくて、なーーんにも知らなくて、知らないことにも気づいていなくて、何かを知らないうちに、自分がそうしたいわけではないのに、何かをそうしたくない方向に導いてしまっているのなら

私は「知る」ことを選びたいと思う。


ちょっと話が、いや、かなり話がそれたけれど、

私は農業というか、生態系のサイクルというか、そういうのがやっぱり興味があるので、そこには私の「知らない」がたくさんつまっているので、

人間として、消費者として、自分にとって適切な選択をするために、自らが生産者になるかもしくは生産者とかなり近い仕事をするか、そういう風な生活をしたいなと。

私の任地は、私が羨ましくなるような、自然のサイクルを当たり前に利用した素敵な暮らしがそこら中にある。

彼らを眺めながら、少しずつ、自分がしたい暮らしの方にベクトルを向けていけたらいいなーと思います。


そんな感じです。

それでは。

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