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【総合型入試⑤】差がつく小論文の書き方(内容、手順、準備、注意点)

小論文は課題を受けて、課題文の論理にいったん寄り添ったうえで、自身の意見を表示するものです。小論文とは英国数理社とは別のものとみられがちですが、そんなことはありません。受験生が英国数理社その他趣味・部活・社会経験などを踏まえたうえで取り組むものです。実は総合科目といったほうが良いでしょう。

それでは、具体的に見ていきましょう。


 1、課題文の読み方

何が言いたいかを理解することが大事です。1行から2行の短い文章の問題も少なからずありますが、その短い中にも様々な内容が含まれていたり、「学校側として求めている論理展開と結論があります」という明確な情報が隠れていたりすることもあります。行間や学部の性質、学校の方針などを前提におけば、何を書けばよいかは見えます。 
つまり、現代文の要素が多分に含まれていることを理解しましょう。そのためには、志望する学校の方針や、志望学部で学ぶことを予め調べておくことが大切です。基本知識がないと、読めるものも読めなくなりますので。裏を返せばそれを知っておけば、課題文を読んだだけで、出題者が問うていることが明確になり、回答のデザインが見えるのです。 

2、課題文のまとめ方

課題文に何が書いてあるか理解しないと、たとえ解答者がよく知る分野であろうとも、話が噛み合わず、回答として成立しなくなるので注意が必要です。
先述のようなことが起こることを防止してか、小論文入試では、多くの設問で先に要約を問うことが多いです。
設問にあるかどうかは関係なく、課題文の要約はやらなければいけないことですので、設問で聞かれていれば確実に拾えるサービス問題くらいに思えるくらい、練習しておきましょう。
ただし、設問に要約の出題がなければ文章化する必要はなく、図表化、箇条書きなど、自分自身がわかりやすく作りやすい方法で問題ないです。

3、自分の考えの書き方

これは結論に近いものですが、受験者自身が自由に書いていいものです。③の最小限のマナー、受験先の見解、そして高校までで学んだこと(授業内外不問です)を総動員して書いてください。
ただし、理由や事例などを書き、改めて結論を最後に述べるときに齟齬が出ないように注意しましょう。結論から逆算し、課題や問題と繋げるプロセスを考え、自分が論理展開しやすいようにつける目印的な感覚で書いてもよいです。
そして、課題文の話をちゃんと受け止めているか、問題文に答えているかも重要です。特に問題文に答えているかどうかは、まさか題意から逸れるまいと考えがちですが、頻発するミスであり、採点者はこのミスがあるとそこで採点終わりとなる可能性のある大きなミスです。注意しましょう。

 4、理由の書き方

大事なことは課題文、問題文、自身の意見から逸れないことてです。そして、上記のことが結論に繋がるようにサポートしましょう。

5、事例の書き方

受験者の志望校、志望学部、志望する選考や、これまで培ってきた学びや経験が表出する場所です。根拠を強調するために、頭の中にある知識や経験をフル活用してください。
題意から逸れないように注意しつつ、自身の論理からも外れないように注意しましょう。
上記のことが活かされれば概ね事例は自由ですが、事例が多方面に散ると収拾がつかなくなり、話の焦点がぶれやすいので注意しましょう。この注意点は、事例をたくさん書く必要がある、解答の文字数が多ければ多いほど重要です。

6、結論の書き方 

簡潔に、問題と自身の意見をまとめてください。題意に沿っていること、④で書いた意見が強調されたら、それで十分です。

7、差がつく小論文を書くには? 

受験校がどんな結論が欲しいか想像しよう(これが自分の思うことと違うなら受験をおすすめしません)

学部や学科、大学の方針により、どうしても結論が決まってしまうケースがあります。
志望学部の入門書や志望大学のコンセプトの書いたサイトや文献にあたり、方針を確認しましょう。自身の学びたい場所の社会での立ち位置や倫理観がわかります。
もし、自分と倫理観や宗教観などが合わないところですと、合格できないですし、自身を偽った価値観の中で学ぶことは、学びの実り以上に失うものが多いので、おすすめしません。

以上のように、入試小論文では、受験校が求める人物像に近づくことで、合格しやすくなるだけではなく、大学入学後の勉強を先にしてしまうことになるため、入学後の齟齬を防げます。小論文研究室の生徒さん達も、自分で志望校の小論文が書けるようになるころには、まるでもう大学生のような顔つきになります。そうなれば、もうどんなお題が来ても書くことができるし、入学後も全く心配ないですね。


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