「セカンドライフ」について考えてみた
定年後の人生を「セカンドライフ」というようになったのはいつからでしょう?
昔は定年後は「おまけ」みたいなもので、「余生」ということばを使っていたと思いますが、さすがに人生100年時代、「余生」というには長すぎますから「セカンドライフ」ということばが生まれたのかもしれません。
考えてみると「セカンドライフ」って不思議なことばですね。
「第2の人生」に無理矢理英語をあてがって、「セカンドライフ」という和製英語を作ったとか。
「セカンドライフ」の定義をChatGPTにきいてみると
「日本では『シニアライフ』とも呼ばれます」と出てきたので
「海外で『second life』ということばを使いますか?」ともう一度聞くと、
と返ってきました😂
さすがChatGPT。おもしろいです。
ときどきマヌケなところがまだかわいいです。
このままちょっとマヌケでいて欲しい気もします。
時流に乗った新しいことばは、人の心を操るほどの力を持つようになります。
ことばによって「安定」を得ることもあれば、「不安が煽られる」こともあります。
「セカンドライフ」ということばは、どちらかというと「不安を煽る」ことの方が多いように思います。
セカンドライフに関する本が山のように出ています。
退職前後の方々(私も含めて)のネットは「セカンドライフ」「シニアライフ」で溢れます。
「セカンドライフの楽しみ方」
「セカンドライフのキャリア」
「シニアの投資」などなど
何だか「不安」に便乗しているように感じます。
みなさん、生まれてから現在までに、いくつもの「転機」があったことと思います。
「定年退職」よりも大きな転機が。
自分自身の人生を振り返っても、大小の「転機」がありました。
たとえば、「就職」「結婚」「出産」「更年期」「転勤」「子どもの就職」「病気」そして「災害」…。
それらの転機を、みなさん思い悩みながら、時には楽しみながら、受け入れ、乗り越えて来られたわけです。
定年退職は、それらのうちの一つに過ぎません。
定年退職後はセカンドライフではなくて、人によってはサードライフだったり、フォースライフだったり、テンスライフだったりする。
その時々に、大切にしたいことの優先順位や自分の立ち位置が見えていればそれで良いのではないかなと思うのです。
これから先、どんなことがあるのかわかりません。
今までにそうしてきたように、これからも目の前のことを楽しんで、大変なことも乗り越えて、生きていくような気がします。
働き方が多様になってきた現代、「セカンドライフ」ということばも死語になりつつあるのかな、という気もします。
数年後には「そんな言葉がはやった時代もあったな」と懐かしがっているのかもしれません。
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