SbSセミナー:藍染職人が語る 開催レポート(前編)
SbSセミナーってなに??
イコマド主催イベントの中に、「SbSセミナー」というものがあります。
Step by Step の頭文字をとってSbSセミナーなのですが、
このセミナーは先輩起業家(すでに事業を開始している方)のこれまでのストーリーを直接聞くことができるセミナーです。
昨年度は、4名の方にご登壇いただきそれぞれの起業ストーリーをお話しいただきました。
来月にもこのセミナーの開催を予定しています。(詳細は下部へ)
2022年10月(Indigo classic 小田さん)
2022年10月に開催したセミナーでは、2022年春、地元奈良市にUターンし藍師/染師として事業を本格的に始動されたIndigo Classicの小田大空(おだおおぞら)さんにご登壇いただきました。
「都合が悪く、セミナーに参加できない」というお声があったのと、個人的に小田さんの起業ストーリーを1人でも多くの人に届いてほしい。という思いからセミナーを振り返ってみようと思い、今記事を書いています。
少し長くなりそうなので、2回に投稿を分けたいと思います。
小田さんの紹介
小田さんは1994年生まれ、奈良県出身です。
大学卒業後は、大手アパレルメーカーに勤められていました。
オーダースーツの販売を行なわれていた小田さん。ふとしたある日、自身の働き方に疑問を持ったのがきっかけでした。「肩書き(会社という後ろ盾)がなくなった時に自分には何か残るのだろう。」ふとした疑問がきっかけで、『自分で稼ぐ力』をつけたい、そう思ったそうです。
「どうせなら学生の頃から気になっていた”藍染”に関わる仕事をしたい」その思いで、地域おこし協力隊での求人を探し続けられていました。
その時が来た時、決断は早かったと小田さんは言います。
徳島の憧れの師匠の元へ訪れたのは、大学を卒業してから約3年後のことでした。
そのころは、ただただ自分自身のやりたいことに没頭できる幸せを感じていたと言います。ただ、誰にも指示されない環境にはやはり悩むことも多かったのだとか。
ブランドの由来
Indigoはもちろん藍という意味です。
今まで変わってこなかった”藍染”×これからも変わらないモノ
トレンドに左右されない商品やサービスを展開していきたいからこそのブランド名を考えられていました。
ブランド自体は修行中の2020年に立ち上げられていたそうです。
ブランドを立ち上げ、SNSで拡散する。そうすれば当然、親しくしてた子からの反応があり簡単には後に引けなくなる。少し博打のような響きに聞こえるかもしれませんが、そこに小田さんらしいパーソナルな部分を感じました。
藍染に対するこだわり
世界最古と言われる藍染は、『藍師』の方が藍の栽培をし、染料造りを行います。
それらの染料をもとに『染師』の方が商品を藍色に変えていく。
それが一般的なんだそうです。
でも小田さんは一貫して全ての作業をご自身で行なわれています。
なぜ?
なぜ、分業制とするのが一般的である藍染を、両立するのか。
藍染に限らず、課題となっている根底の問題がそこにはあると言います。それは農業の高齢化です。
藍染商品自体の需要は年々高まる一方で、藍の供給が追いつかないようになっているそうです。その問題を打破するには「使いたい分の染料は自身で製造するしかない」という思いから両立を決意されました。
もちろんその思いだけではありません。
Indigo Classicとしての基本理念は、「ブランドを通して責任を持つ」です。
この思いはサラリーマンとして働いていた時に感じたストレスがきっかけでした。
『良いモノ』を当然扱っているのは理解しているものの、『何が良いのか』細部の説明ができない。わからない。曖昧にしか答えることができなかったのが心苦しかった。だから、自分のブランドでは縫製工場へも足を運び、勉強し、実際に商品ができるまでの過程を全て自分の目で見て確認することを大切にしているそうです。
今回はここまで。
小田さんの核となる部分を次回はお伝えしたいと思います。
Indigo Classic|小田さん
2023年5月26日開催
SbSセミナー|「生駒」で可能性を広げたい
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