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スポーツリノベーションを考える【後編】

 こんにちは。全然4月らしいことをしないまま、気づいたら5月になってしまいました。半月前にこのような記事を出して「後編を書くかも」と言って書かなかったのですが、ようやく重い腰を上げて書くことにしました。この手のnoteはすごく時間がかかるのでねぇー・・・。後編は少し変な視点から、ゆるーーく書いていきます。

▼前編はこちらから

競技者じゃないファンが見たいもの

 私はAKB48グループのオタクをやっていた時期がありまして(今でも好きですが)、そういう視点から見ると、結構アスリートを見る視点と似ているなぁと思うことがあります。

 最近流行りの韓国アイドルは、スタイル抜群でダンスもビシッと揃っているじゃないですか。たぶん欧米もこっち寄りの考え方で、プロとして完成されたものが求められています。一方、日本では完成されたものよりも、成長過程や不完全性を楽しむ傾向があります。多くのファンは結果主義的な見方はしておらず、ストーリー重視なんですよね。これは、アスリートにも同じことが言えると思います。(あくまで「ファンは」です!)

 もちろん競技ではベストパフォーマンスをしてほしいので、不完全性っていうのは競技とは別の部分においてですよ。この、成長過程と不完全性に共通する要素は『人間らしさ』です。そこが見たい。

 成長過程は、大会があったときや思うことがあったときに、SNSに書いていけば後からでも分かります。私は「その時」の情報が大切だと思っていて、時間軸にプロットしていく感じで発信するのが良いのだろうと思います。

 一方、不完全性は、広義では競技のときには見せない一面。アスリートって管理された食事にストイックなトレーニングをしていて、たぶん本人が思っている以上に雲の上の存在なんですよね。だから、共感や親近感が持てる発信もしてほしいなーと思うんです。ああ、この人も人の子なんだなーって思えるから。

コアなファンは、ファンというよりP

日本で通常使用されているケースは和製英語であり、英語における“produce”の本来の意味と日本語の「プロデュース」とでは全く意味が異なる。日本においては、様々な方法を用いて目的物の価値をあげることを指す。(Wikipedia より)

 AKB総選挙やPRODUCE101って、すごく熱量を持っています。私もかつては一人で何票も投票するオタクでした・・・。かけられるお金に限度はあれど、自分の行動がその人の結果を変えるかもしれないわけです。「行動」というのはけしてCDを買って投票することだけではなく、浮動票を持っている人(ライト層)に呼びかけたり、大量の投票券を持っている人の投票作業を手伝ったりということです。人によっては選管委員があって、ファンが団結してかなり組織的かつ戦略的に行われています。

 そうしてその人のために自分自身が労力を費やすことで、毎年少しづつ成長する姿を見て、まるで自分が育てたかのような気持ちになるんですよね。簡単にファンをやめられなくなります。これが『沼』です。上手くできてますね〜〜。

 指原莉乃さんが以前、「総選挙で勝つにはライト層をどう取り込むかが大事」みたいなことを言っていたと思います。コア層は勝手に投票してくれますからね。これはスポーツの現場も似た構造かもしれません。しかし、アイドル本人が自分をアピールするだけでなく、ファンが自主的に価値を発信したり、ファンがファンを取り込もうとする動きがあることはめっちゃ強いと思うんです。スポーツも、「ファンサイドからの発信」できぬか・・・?と思ったり。

私たちは体験を買っている

 アイドルのオタクにも、アスリートのオタク同様に「現場オタ」と「在宅オタ」が存在します。私は、ライブにも握手会にも行ったことはありませんでした。というのも、Twitter上では女性ファンが少なかったし、リアルでは周りに自分と同じ程度の熱量で応援している人がいなかったんですよね。だから、現場に行きたくても行く勇気がなかったんです。

 陸上にハマってからも最初は、家で中継を見たり、雑誌を眺めたりしていました。それが、OTTに行ったりオフ会に誘ってもらったりして、どんどん外向きになっていきました。2019年、繋いでもらった出会いも含めれば、たくさんの陸上ファン・陸上関係者との繋がりができました。待ち合わせなくても現場に行けば誰かしら知り合いがいる、というのは気持ちの面ではとても楽ですね。

 野球やサッカーのような超メジャーな競技や、オリンピックのような特殊な環境では違うかもしれませんが、興味がないのにわざわざ現場に行こうとはあまりならないと思うんです。家にはタダで試合全体を見れる最高の環境があるのに、わざわざお金を払って豆粒くらいのサイズ感でしか見れないとか、一瞬で通り過ぎてしまうという劣悪な環境に身を置く必要はないんですよね。普通に考えれば。

 私も最初は「駅伝なんか絶対家で見るべきじゃん」と思ってました(笑)。でも、しょっちゅう現場に行くコアな知り合いが増えて感情を共有できることと、「あのスピード感と雰囲気を体で感じたい。」「私の応援が選手の力になるかもしれない。」という現場ならではの体験に価値を見い出してからは、すっかり現場派になってしまいました。

 今年、初めての試みで実験的ではあったと思いますが、元旦のNY駅伝でGMOが応援ツアーをやったんですよね。

https://athletes.gmo.jp/news/1732/

いやー、上手いな、と思いました。



というわけで、今回はアイドル×アスリートの視点で語ってみました。
なんかめっちゃ長くなっちゃったので、eスポーツについてはまた別の機会に書きます!!!!何の専門家でもないのに偉そうなこと書いちゃってすみません!!!!

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