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70年代洋楽名盤ベスト10(私選)

'70年代に発表された洋楽アルバムの中から、お気に入りの10枚を選んでみました。
※マイルール。各アーティストにつき選べるのは1枚


10.『Stone Flower』Antonio Carlos Jobim('70)

ブラジルのボサノヴァを代表する作曲家、アントニオ・カルロス・ジョビンの7作目のアルバム。はじめて CTI レコードから発表された。
イージーリスニング色が強かった前作までと比べて、ジャズ色がかなり強くなっている。

9.『Cluster & Eno』Cluster & Eno('77)

ブライアン・イーノとドイツのエレクトロデュオ・クラスターによるコラボレーションアルバム。二組の個性がマッチしたアンビエントに仕上がっている。楽曲のイメージとマッチしたジャケットも秀逸。

8.『The Man Machine』Kraftwerk('78)

クラフトワークの7作目のアルバムにして、テクノポップの金字塔的作品。
邦題は『人間解体』で、SF に登場するような未来的な世界観が描かれている。いずれの楽曲もシンプルなメロディーで構成されており、テクノ初心者にも聴きやすい。

7.『Rags To Rufus』Rufus('74)

アメリカのファンクバンド、ルーファスの2作目のアルバム。前作に引き続き、ソロデビュー前のチャカ・カーンがボーカルとして起用されている。
とにかくリズムが素晴らしく、チャカのボーカルも新人とは思えない完成度を誇る。スティーヴィー・ワンダーが楽曲を提供した⑧『Tell Me Something Good』がヒットした。

6.『There's A Riot Goin' On』
Sly & The Family Stone('71)

スライ&ザ・ファミリーストーンの5作目のアルバム。はじめてドラムマシンが導入され、当時としては革新的なリズムトラックになっている。
多くのトラックはスライによる演奏を多重録音して作ったもので、他のメンバーによる演奏も別に録ったトラックを重ねている。陰鬱さと明るさを兼ね備えた不思議な魅力がある作品。

5.『Loleatta』Loleatta Holloway('76)

ロレッタ・ハロウェイのデビューアルバム。サルソウル・レコードのハウスバンドによるディスコサウンド、ロレッタのパワフルな歌声が素晴らしい。
のちにハウスシーンで、①『Hit and Run』などの楽曲がサンプリングされ、「ハウスの女王」なる異名も持つことになる。

4.『What's Going On』Marvin Gaye('71)

マーヴィン・ゲイの11作目のアルバム。モータウンレコードでは、はじめての試みでもあったアーティスト自身によるセルフプロデュース作品でもある。
作品のテーマは「反戦」で、このようなコンセプトを打ち立てたのは、ベトナム戦争から帰還した弟の実体験を聴いたのがきっかけとなっている。
マーヴィンによって多重録音されたいくつものボーカルのハーモニー、ジャズテイストが色濃い新しいモータウンサウンドが聴きどころ。

3.『Chaka』Chaka Khan('78)

チャカ・カーンのソロデビューアルバム。アレサ・フランクリン、ロバータ・フラック、ダニー・ハサウェイのプロデュースでも知られる、アリフ・マーディンがプロデュースした(その後、チャカのプロデュースも'80年代まで続く)。
①『I'm Every Woman』が大ヒットし、のちにホイットニー・ヒューストンもカバーした。

2.『Off The Wall』Michael Jackson('79)

マイケル・ジャクソンの5作目のアルバム。のちに『Thriller』('82)、『BAD』('87)でもタッグを組むことになるクインシー・ジョーンズがはじめてプロデュースした。
モータウンからエピックレコードに移籍し、マイケルにとっては成人してからはじめてのアルバムでもあった。①『Don't Stop 'Til You Get Enough』は、ソロ作品では、はじめてマイケル自身が作詞・作曲を手掛けた楽曲で、②『Rock with You』とともにヒットした。

1.『Innervisions』Stevie Wonder('73)

スティーヴィー・ワンダーの16作目のアルバム。前作に引き続き、マルコム・セシル、ロバート・マーゴレフが共同プロデュースを務めている。
ほとんどの楽器をスティーヴィーが演奏し、多重録音で楽曲が制作された。
③『Living for the City』、⑤『Higher Ground』、⑧『Don't You Worry 'bout a Thing』がシングルカットされヒット、アルバム自体もグラミー賞の最優秀アルバム部門、最優秀録音部門を受賞した。

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