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マンガレビュー『BLUE GIANT SUPREME』(2016~2020)言葉も文化も異なる地へ

【約1100字/3分で読めます】

【こんな人にオススメ】
・ジャズが好き
・夢を追う人が好き
・熱い人

【こんな時にオススメ】
・スカッとしたい
・感動したい
・やる気を出したい

『BLUE GIANT』の最後に
ヨーロッパに旅立った
主人公のその後

世界一のジャズプレイヤーを目指す主人公・宮本大が、最初に降り立ったのは、ドイツのミュンヘンでした。

ジャズプレイヤーとして名前が知られているわけでもなく、なんのツテもない大です。

案の定、ジャズバーへの飛び込みは、どこでも断られてしまいます。

最初から大はそうでしたが、ここでもへこたれません。

自分が「世界一」になることを信じていて、それ以外のことが頭にないのです。

不思議なもので、ポジティブな彼の姿勢は、行く先々で好感を持たれ、手を貸してくれる人も徐々に現れてきます。

そんなうまいこといくかよ

と、思う方もいるかもしれませんが、実際、現実の世界でも夢を実現した人というのは、こういうものなのかもしれません。

「根拠のない自信」と「謙虚さ」がいいバランスで両立しているので、どこへ行っても応援してくれる人が出てくるのですね。

ヨーロッパ編を圧縮して語ると

ヨーロッパの各地でメンバーを見つけ、バンドを組み、各地を巡業するといった展開になります。

あっさり書いてしまいましたが、そこに行きつくまでには、もちろん、たくさんの障壁が待ち受けています。

メンバーもそれぞれに個性の強いプレイヤーばかりで、ケンカも絶えません。

しかし、その個性の異なるメンバーが徐々にお互いのことを理解し、リスペクトするようになる過程が素晴らしいんですよね。

最終的には、言葉を交わさずとも、息がピッタリなパフォーマンスを披露して、たくさんの観客を掴むことになるのですが、それが別れのはじまりでもあるのがせつないところです。

仲間との別れは「ジャズ」においては、宿命でもあります。

「ひとところに留まらない」

これこそがジャズの神髄なのでしょう。

大のその後の歩みは、続編『BLUE GIANT EXPLORER』へと続いてきます。


【作品情報】
初出:『ビッグコミック』
   2016~2020年
原作・原案など:NUMBER 8(story director)
        ※9巻~
作画:石塚真一
出版社:小学館
巻数:全11巻

【作者について】
NUMBER 8
マンガ原作者。『風の槍』『サラリーマンZ』『S.O.V』などの原作も手掛ける。
石塚真一
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71年茨城県生まれ。’02年、『This First Step』でデビュー。

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