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ゲームレビュー『パルスマン』(1994)爽快な光速アクションにハマる!



ゲームフリーク
『ポケモン』前夜の作品

「ゲームフリーク」
というゲームメーカーを
ご存知でしょうか。

ゲームフリークは、
'89年に設立された
日本のゲームメーカーです。

'96年に発売されたゲームボーイの
『ポケットモンスター』が
大ヒットしたことで、
その名を知られることになりました。

古くはファミコンの
『クインティ』('89)、

『ヨッシーのたまご』('91)
(ゲームボーイでも発売)

などのソフトを手掛けたことでも
知られていました。

こうして見ていくと、
ゲームフリークは、
任天堂系ハードのソフトを
手掛けたメーカーに見えるでしょう。

しかし、実際には、
ゲームフリークの開発ラインは、
いくつかあって、

'90年代には、
「三つのハードに対して、
 ソフトを供給する」
(任天堂、セガ、ソニー)
という考えがあったんですよね。

その中のセガのラインを
任されていたのが、
杉森健氏です。

杉森氏はゲームフリークの
創設から携わっていた
中心的なメンバーの一人で、

おもに、ゲームフリーク作品の
ビジュアル面をリードした存在でした。

『ポケモン』に見られる
キャラクターデザインの根幹は、
杉森氏によって築かれたものです。

そんなわけで、
『パルスマン』も杉森氏の
画風が活きた作品になっています。

ゲームフリークの
メガドライブソフト第2弾

ゲームフリークの
メガドライブ参入第1弾のソフトは、
『まじかる☆タルるートくん』('92)
でした。

同作は当時、『週刊少年ジャンプ』に
連載され、アニメ化もされていた
人気作品だったのです。

そのメガドライブ用ソフトを
ゲームフリークが
手掛けることになりました。

『タルるートくん』も
杉森氏がディレクターを務め、
(杉森氏は当時、マンガ家でもあり、
 原作にも精通していた)

原作の設定を活かした
アクションゲームとして、
一定の評価を得たようです。

そして、二本目のソフトとして、
手掛けたのが『パルスマン』でした。

当時、セガが推していた
『ソニック・ザ・ヘッジホッグ』は、
「音速」のハリネズミだったので、

メインのキャラクターは、
それよりも速い「光速」
という意味で「パルスマン」
と名付けました。

2015年の世界を舞台に、
現実とコンピューターの世界を
行き交いながら、

悪の組織、ギャラクシィ・ギャングとの
闘いを繰り広げていきます。

秘密結社「ギャラクシィ・ギャング」を率いる
科学者、ドク・ワルヤマ

爽快な光速アクションにハマる!

パルスマンの基本攻撃は
「パンチ」「ムーンサルトキック」
「スライディングキック」の
三つです。

それぞれ十字キーとボタンの
組み合わせによって、
技を使い分けることができます。

(B ボタン=パンチ、
 ↑+B ボタン=ムーンサルト、
 ↓+B ボタン=スライディング)

さらに、十字キーの横を
2回押すと、
パルスマンがダッシュします。

ダッシュすると、
パルスマンの身体に
電気が発生し、

「スパークリング状態」になるのです。

この状態で、B ボタンを押すと、
「スラッシュアロー」
という飛び道具で攻撃ができます。

A ボタンを押すと、
パルスマンは「ボルテッカー」
という電気の球体になり、
光速で飛び回ることができるのです。

ボルテッカーになる直前。
電気を帯びて無敵状態になる

これらのアクションを駆使して
進むのは、全部で8つのステージです。

ステージはプレイヤーが
任意で選択することができ、
日本、インド、アメリカなど、
国際色豊かなステージが待っています。

いずれのステージも
バラエティーに富んだ内容で、
それぞれのお国柄を反映した
ビジュアルです。

音楽の方もかなり魅力的で、
特にオススメなのが、
ステージ4のタイですね。

いろんなゲームを遊んできましたが、
ゲーム音楽で「ガムラン(※)」が、
ここまでうまく表現されているのは、
はじめて聴きました。

(※ガムラン:インドネシアの民族音楽)

アクションの難易度は、
そこそこといった感じでしょうか。

終盤はかなり難しく感じました。

それでもニンテンドースイッチ
オンラインのバージョンならば、

どこでもセーブが可能なので、
やり直すのも
それほど苦ではありませんでした。

(むしろ、それがなかったら、
 クリアーできなかったかもしれない)


【作品情報】
1994年発売
ジャンル:アクション
機種:メガドライブ
発売元:セガ
開発元:ゲームフリーク
ディレクター:杉森健
       田尻智

【ゲームフリークが開発した作品】

※画像は公式サイトから
 お借りしました。

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