いっけい

雑談ルームです。 よかったら、ゆっくりしていってください。 明日は今日より、もっと楽…

いっけい

雑談ルームです。 よかったら、ゆっくりしていってください。 明日は今日より、もっと楽しいはずだ。 過去はもうない。未来はまだない。 だけど、たとえ「ある」のが現在だけだったとしても、刹那的にならずに、今日より楽しいはずの明日へ一緒に行きましょう。 歌いながら。踊りながら。

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  • 『九祭』物語

    ばってん少女隊のアルバム『九祭』に見た、ある”たましい”の救済の物語です。 というていの、アルバムの感想と妄想です。

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ある "たましい" の救済の物語 〜 ばってん少女隊 アルバム『九祭』に乗せて 〜(終)

エピローグ第十二夜 " OiSa PARKGOLF Remix " 〜何かが変わった夜〜 どこかでお祭りの声が聞こえる。 そうか、今日はお祭りだった。 ちょっと寝てたのかな。 さっきまで鬱々として、祭りの声もうるさいと思ってたのに。 今はなんだか、そわそわする。 久しぶりに行ってみようかな、お祭り。 やるせなく味気ない、想定どおりの毎日。 お祭りなんか行ったって  ー なんにも変わりはしない ー そう思ってたけど。 なんか昔の夢を見たみたいで、ちょっと思い出した。

    • ある "たましい" の救済の物語 〜 ばってん少女隊 アルバム『九祭』に乗せて 〜⑪

      第四章 "あわい"へふたたび第十一夜 " 虹の湊 " 〜あの夏は永遠だった〜 ワタシたちの他には、何もなかった。 いや、「時間」もあった。 永遠かとも思われる時間。 ワタシたちのあいだには、距離があった。 なにも、誰も埋めることのできない距離。 それは、もしかしたら「永遠」だったのかもしれない。 あの夏、確かにワタシたちは、そこにいた。 青春の1ページ。 夏の日差しに溶けていった、あの日。 このままでもいい、とも思った。 時間も、距離も、永遠に近づかないまま。 追いつ

      • ある "たましい" の救済の物語 〜 ばってん少女隊 アルバム『九祭』に乗せて 〜⑩

        第三章 原点への旅第十夜 " 禊 the MUSIC " 〜Save or Die〜 さあさあ、どうする? 見えるでしょ ローラーコースター! 乗るかい? ノリたいって思うなら、そんなところで一人で突っ立ってちゃあだめだよ。 外面だって内面だって、自分で思い込んでるだけのものは、ただの独りよがりさ。 仮面を被ったあなたも、内でグジグジしてるあなたも、どっちも「本当の自分」なんかじゃない。 ただのモンスターだ。 じゃあ、モンスターにならないためには、「本当の自分」であ

        • ある "たましい" の救済の物語 〜 ばってん少女隊 アルバム『九祭』に乗せて 〜⑨

          第三章 原点への旅第九夜 " 南風音頭 " 〜原点の自分・本来無一物〜 ここはふるさと。 ワタシの原点。 子供の頃からずっと、もう記憶にある限り、なんにも変わらない。 火山も、緑も、海も、日差しも、風も。 みんなあの時のまま。 昔はそれがひどく退屈だった。 でも今は、それがいちばんだとわかる。  ー 昔…?今…? ー ワタシ、何を言ってるの? ずっとここにいるのにね。 波の音が聞こえる。 なんでも分かり合えてるいつもの友達。 みんなで大汗をかいてたどり着いた天文館をぬけ

        ある "たましい" の救済の物語 〜 ばってん少女隊 アルバム『九祭』に乗せて 〜(終)

        • ある "たましい" の救済の物語 〜 ばってん少女隊 アルバム『九祭』に乗せて 〜⑪

        • ある "たましい" の救済の物語 〜 ばってん少女隊 アルバム『九祭』に乗せて 〜⑩

        • ある "たましい" の救済の物語 〜 ばってん少女隊 アルバム『九祭』に乗せて 〜⑨

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        • 『九祭』物語
          13本

        記事

          ある "たましい" の救済の物語 〜 ばってん少女隊 アルバム『九祭』に乗せて 〜⑧

          第三章 原点への旅第八夜 " Bright & Breezy " 〜原点の景色・光と風と神々と〜 白い砂浜。 燦々と日差しが降り注ぎ、暖かな南風が吹き渡る、まるで桃源郷。 8mmフィルムで撮った懐かしいVTRのような景色。 ワタシ、何してるんだっけ? なんで泣いてるんだっけ? 神々が住まうこの地に、この未来に、なんの不安もあるはずはないのにね。  ー ここから落ちたら終わりだ ー  と思って、ずっとしがみついていた足場は、よく見れば、ただの傷だらけのサーフボードだった。

          ある "たましい" の救済の物語 〜 ばってん少女隊 アルバム『九祭』に乗せて 〜⑧

          ある "たましい" の救済の物語 〜 ばってん少女隊 アルバム『九祭』 に乗せて〜⑦

          第二章 自分探しの旅第七夜 " 沸く星 " 〜辿り着いた内なるワタシ〜 温泉は火山。 山は不動として、一人で屹立してる。 ワタシもそう。 世界がどうであっても、世間が何をしてたとしても、幼い頃からずっと言われて信じてきたこと。  ー 悪いことしたら地獄をめぐる ー だから、悪いことはしたくない。 他人にだって嫌な気持ちになってほしくはない。 ずるく、うまく立ち回るなんてできない。 自分だけが良ければいいなんて、今だけが良ければいいなんて、結果がすべてだなんて、そんな

          ある "たましい" の救済の物語 〜 ばってん少女隊 アルバム『九祭』 に乗せて〜⑦

          ある "たましい" の救済の物語 〜 ばってん少女隊 アルバム『九祭』 に乗せて〜⑥

          第二章 自分探しの旅第六夜 " 和・華・蘭 " 〜未知との出会いと受容〜 旅は異国情緒。 人生は旅。 色々な人や価値観と出会い、自分をさらけ出して、交流して、成長していく。 文化もそう。 オリエンタル、ジャポネスク。 日本だけでは生まれない価値観。 海をわたり、シルクロードを越えて、それぞれの地域の特性をミックスさせながら、より美の高みを目指していく。 じゃあ、その混淆した美しさの、「本当」ってなんだい? そんなものは、ないんだ。 「純粋」や「生粋」を求める気持ちもわか

          ある "たましい" の救済の物語 〜 ばってん少女隊 アルバム『九祭』 に乗せて〜⑥

          ある "たましい" の救済の物語 〜 ばってん少女隊 アルバム『九祭』 に乗せて〜⑤

          第二章 自分探しの旅第五夜 " さがしもの " 〜大空から広い世界を見渡せば〜 青く広がる大空! 気持ちのいい河川敷! これは夢なんかじゃないよ。 トルコ・カッパドキアだって、佐賀・嘉瀬川だって、世界中の空はつながってる。 そして、その大空に、一人ひとりみんなそれぞれの気球を飛ばして、それぞれの未来をさがしにいくんだ。 旅立ちはみんな一人っきりだけど、この色とりどりの気球が飛んでるのを見て! まるで、同じ空の中でつながっているようじゃない。 さあ、あの風に乗って、この手拍

          ある "たましい" の救済の物語 〜 ばってん少女隊 アルバム『九祭』 に乗せて〜⑤

          ある "たましい" の救済の物語 〜 ばってん少女隊 アルバム『九祭』 に乗せて〜④

          第一章 過去への旅第四夜 " 御祭sawagi " 〜心と体が未分化だったあの頃〜 今日は待ちに待ったお祭り! お祭りの日って楽しいよね。 ついつい走り出す。 いつもは難しい顔してる大人たちも、怒ってばかりのお父さんお母さんも、しらけた顔してるあのおじさんも、誰も彼もイキイキと、いい顔してる。 普段はなんのつながりもないようなあの人やこの人も、山も川も、大地も空も、木も草も、みんなが一枚岩になってつながってる感じがする。 太鼓の音は、地鳴りみたいに大地の底の方まで揺らし

          ある "たましい" の救済の物語 〜 ばってん少女隊 アルバム『九祭』 に乗せて〜④

          ある "たましい" の救済の物語 〜 ばってん少女隊 アルバム『九祭』 に乗せて〜③

          第一章 過去への旅第三夜 " YOIMIYA " 〜恋に憧れていたあの頃〜 さっきは、お祭りの声が聞こえたと思ったんだけど、今日は宵宮。 まだ準備の日だよね。 でもね、この準備が楽しいんだ。 宵宮の空気感は特別だよね。 お祭りそのものは完全な非日常の、謂わば向こう側の世界だけど、宵宮は日常と非日常のあわい。 あの世とこの世の境界。 ハレとケの交錯点。 異世界への入り口。 「異世界」っていうとファンタジーみたいだけどさ、日本国内だけであたりまえのように暮らしてると、外国だ

          ある "たましい" の救済の物語 〜 ばってん少女隊 アルバム『九祭』 に乗せて〜③

          ある "たましい" の救済の物語 〜 ばってん少女隊 アルバム『九祭』 に乗せて〜②

          第一章 過去への旅第二夜 “ わたし、恋始めたってよ! “ 〜心が見えた気がしたあの頃〜 あれ…? ワタシ、何してたんだっけ… なんか夢でもみてたみたい。 やるせない日々…もの足りない日々…祭囃子… ああ、そうだ。 ワタシね、恋を始めたんだ。 「恋を始めた」なんて、ドラマみたいな言い方? いいじゃない、それほどのことなんだから。 「恋」っていうのは。 都会の生活にもずいぶん慣れて、いろんな経験もしたよ。 そう、都会の人付き合いはね、軽く表面的にこなしていくのがコツ。 考

          ある "たましい" の救済の物語 〜 ばってん少女隊 アルバム『九祭』 に乗せて〜②

          ある "たましい" の救済の物語 〜 ばってん少女隊 アルバム『九祭』に乗せて 〜①

          プロローグ第一夜 " OiSa 2021ver. " 〜やるせない日々〜 どこかでお祭りの声が聞こえる。 もう寝ようと思ってたのに。 なんだかいろいろ思い出してモヤモヤしてくる。 お祭りなんて、行かなくなってもうどれほどになるだろう。 高校生の頃までは、必ず行ってたな。 お祭りの前日は「宵宮」でさ、そこからお祭りの気分に入っていくんだよね。 友達同士で浴衣の着付けをチェックしたりとか、おみくじを引いたりとかしてさ。 楽しかったな。 あの頃は「友達」って、なんでも分かり合え

          ある "たましい" の救済の物語 〜 ばってん少女隊 アルバム『九祭』に乗せて 〜①

          ある "たましい" の救済の物語 〜ばってん少女隊 アルバム『九祭』に乗せて〜(序)

          ばってん少女隊のアルバム『九祭』を聴きながら、「やるせない日々を過ごしていたワタシ」が、時間を遡り、ふるさとに帰り、自分に還ることで「救済」される物語を妄想してみました。  ー 祭囃子が聞こえたら、そこは異世界への入り口かもしれません ー ※この物語は、このnoteの作者の勝手な妄想であり、感想です。 公式見解とは一切、関係ありません。 あらすじ いつも「待ったなし」の暮らしに気を取られ、不満ばかりがたまる日々を過ごしていた「ワタシ」。 ある夜、遠くに祭囃子が聞こえ

          ある "たましい" の救済の物語 〜ばってん少女隊 アルバム『九祭』に乗せて〜(序)