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〜同業者のみなさん(バーテンダー、飲食店従事者)へ〜其の三

【はじめに】

緊急事態宣言が全国的に解除され、少しずつ平時の状態を取り戻しつつある頃かと思います。

私自身、空き巣対策や掃除などで店に出入りしておりますが、日を追う毎に街に人が戻って来ているのを実感しております。

【バーテンダーの想い】

ここ数日、多くのお客様から営業再開に関するお問い合わせをいただいております。
二か月近く休業していた店を忘れずにいてくださる事、この場をお借りして厚く御礼申し上げます。
誠にありがとうございます。

今までは待つのが仕事だった我々の事を、何十日間も待って居てくださるお客様のために、我々が今出来る事は何なのか、今一度考えてみたいと思います。
感謝の意を、SNSはもちろん一刻も早く営業再開という形でお伝えしたいと思っております。
もう少しだけお待ちください。

【今出来ること】

・情報、知識を得る
・資金繰りを引き続き行う
・新しいアイデアを絞る
・資格、許可書などを取得する
・そして何よりお客様を大切に思う

・情報、知識を得る。

「バー」は、夜のクラスターの発生源、感染経路不明となる可能性の高まる不特定多数が集まる場所、という事でいち早く休業要請の対象となりました。
居酒屋やカフェなどの様にお食事も提供される飲食店は「食事提供施設」、バーやスナックなどはお酒中心で接待を伴う「遊興施設」であるとして区別されてしまいました。

※バーと居酒屋は、同じ「飲食店営業許可書」で営業可能です。


一旦、東京都に限ったお話しをさせていただきます。
東京都においてバーは、(任意ではあるものの)

『完全休業』

が要請され、他の飲食店が可能な時短営業・テイクアウト・デリバリーなどの一切が出来ないという日々が未だに続いております。

ただし、緊急事態宣言が解除され、休業を条件に受け取る事の出来る感染拡大防止協力金も今後はなくなります。
つまり、「営業出来ない、保証もない」と言う状況下にあります。
※営業再開しても法的罰則や、協力金が無効になると言ったことは無いそうです。


“接待を伴わないバー”


カクテル文化振興会、日本バーテンダー協会、ホテルバーメンズ協会など、我々バー業界のリーダーの方々を中心に、
「感染リスクが高い営業形態かどうかに関わらず」
『バー』として一律に休業要請の対象とされている事への意見書を、政府に提出していただきました。

それを受けてか、ここ数日で
「接待を伴わないバー」
と言う単語がニュースにも出てくるようになりました。

更に、東京都ロードマップも改訂され、以前は認められおりませんでしたが、接待を伴わないバーは「ステップ3での解除」になる見込みです。

「日本オーセンティックバー連盟発足?」

そしてここで、最新情報です。(2020年5月30日)
先述のバー業界のリーダーの方々が結束して、この度
“日本オーセンティックバー連盟”
が、発足する運びとなった模様です。

原文をご確認ください。

http://cocktail.or.jp/pdf/Authentic.pdf

また一つ明るい話題です。
今後の動向に注目しましょう。

・資金繰りを引き続き行う

政府からは、バーやナイトクラブ、ライブハウスなどに上限200万円の『補助金』で支援する動きや、こちらも上限はあるものの、家賃の一部を負担していただけると言う、『家賃支援策』なども進んでおります。

完全休業要請下で、資金繰りに奔走していた飲食店経営者の方に、また1つ希望の光が差し込んでこようとしております。

ようやく、バーの営業再開も目前に迫って来ております。

緊急を要する場合の「給付金」
新たな業態に取り組む為の「補助金」「助成金」
長期的に事業を維持する為の「融資金」
などなど。

自店に必要なものは何か、活用出来るものはあるかなど、引き続き調べて参りましょう。


・新しいアイデアを絞る

前項で、「バーの再開も近い」と記しましたが、当面は感染リスク低下の徹底や、時短営業、非接触サービスなどが求められるのではないかと思われます。

今まで同様に
・人を集める
・席を埋める
・回転させる
などと言った内容は、変更せざるを得ない状況ですので、お店の急激なアップデートが必要と言う事ではないでしょうか。


例えば、今まででしたら
「あそこのお店、味は良いのに無愛想で感じ悪いor掃除が行き届いてなく汚い」
と言ったところが、
「あそこのお店、味は良いのに店員がマスクしてないor飛沫防止のシートがないor席が近く向かい合わせだった、などなど」
とか言われるようになるのかも知れません。

時短営業の要請が解除されても、深夜遅くまで外で飲食される方がかなり減るかも知れません。

お店で飲食されるのではなく、テイクアウトやデリバリーを望む声も引き続き多いかも知れません。

こう言った新しい営業様式については、前回の記事でも触れておりますので、そちらも併せてご覧頂けたら幸いです。

・資格、許可書などを取得する

そこで重要になってくるのが、資格や許可書と言った法的な問題です。

テイクアウト、デリバリー、更には通信販売などなど。
新たに取得が必要な許可書などがある場合もございます。
各自治体の保健所などに確認をお勧めいたします。

※飲食店の為の期限付き酒類販売免許もその一つです。(2020年6月30日受付締め切り予定)

また、各種オンラインの活用方法や、様々なキャッシュレス決済の導入なども、ますます需要が高まると予測出来、重要視するポイントなのかもしれません。

・そして何よりお客様を大切に思う

これが最も重要な事なのではないでしょうか。

ただし、書き記す事はほとんどございません。
「SNSなどでの発信方法や接し方、連絡先をご存知の場合には直接のやり取り、また営業再開した際にはお客様が安心してご来店ご利用頂けることの徹底が、、」
などと申し上げたところで、そんな事は百も承知と言う方々ばかりではないかと思うからです。

それでもあえてここに記します。
「お客様の健康あっての、我々の商売。」
有事の今だからこそ、忘れてはならない大切な心がけなのではないでしょうか。


【まとめ】

今出来ることは、各都道府県、各自治体毎に違うでしょうし、もっと言えばお店毎に異なるのではないかと思われます。

“バーテンダーとして”今自分に何が出来るのか、何を準備するべきかを今一度具体的に考え、実行に移し、お一人お一人、各お店の対応を心待ちにしているお客様がいます。

私自身、お客様の暮らしに寄り添う為の動きを心がけていきたいと思っております。

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