元地域おこし協力隊、卒業後はゲストハウス・居酒屋の運営、商品開発まで!人の繋がりで広がっていったこと。
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“高知の人”に魅力を感じて、高知県に移住。
気がついたら、心のよりどころになる人に囲まれてた。
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増井 翔子さん
元土佐市地域おこし協力隊。卒業後は地域密着型ゲストハウスを開業、運営しつつ、地元企業の商品開発・営業を手伝う。代表商品である『超鰹力』は、自身の筋トレ好きから生まれた逸品で大手のコンビニで販売中!
Q:なぜ縁もゆかりもない高知県に移住されたのですか?
A:“高知の人”に魅力を感じて。
移住をする前は、横浜在住で東京のコンサルティング会社に勤めていました。
いろいろあり、急に引越しをしないといけなくなったので、家探しを始めたんです。
でも、いくら探しても関東で一人で住もうと思ったら、家賃は高いのに狭い家しかなくて。
そもそも満員電車に揺られて通勤するのも好きじゃないし、このままここにいる理由はないなと思い始めていた頃に、ふらっと高知に遊びに行きました。
1週間とにかくお酒を呑みまくる“土佐おきゃく”という、ちょっとおかしい祭りに参加したかったんです(笑)
その土佐おきゃくで私は、一人うろうろ呑み歩いていたんですけど、高知の人たちはすぐに受け入れてくれて、仲良くしてくれる人ばかりでした。
初対面とか関係なく、みんなでわいわいお酒を飲む。その明るいラテン系の雰囲気が、とても好きだなと“高知の人”に魅力を感じて、高知県に移住することを考え始めました。
Q:高知県の数ある自治体の中で土佐市の地域おこし協力隊を選んだのはなぜですか?
A:「なんとかしちゃるき、好きなことしいや」という言葉に惹かれて。
東京で開催されていた高知暮らしフェアに参加した時に、土佐役場の地域おこし協力隊担当の方と出会ったのがきっかけでした。
その人がかなりぶっとんでて「you高知にきちゃいなよ」って感じのノリだったんです(笑)
私の中の固い行政のイメージが完全に崩れましたね。
最初は一般企業に就職を前提に移住先を探していたので、地域おこし協力隊になるつもりさえ、なかったのですが「地域おこし協力隊として高知に来たら、なんとかしちゃるき、好きなことしいや」という言葉に惹かれて。
とんとん拍子に進み、高知暮らしフェアでその人に出会ってから、3ヶ月後には土佐市に移住しちゃってました(笑)かなりスピード移住ですね。
Q:増井さんが現在運営されているゲストハウス“宇楽家”は、どのような経緯で立ち上げたんですか?
A:夜みんなで集まって、お酒を飲んで、そのまま泊まれるような場所があったらいいなと思ったのがきっかけ。
空き家だった古民家を購入し、改修しました。本当にお金がなかったので、「呑み奢るから手伝って〜」って、たくさんの地域の方を巻き込んで作り上げたゲストハウスです。
“宇楽家(うたげ)”という名前も、みんなでわいわいお酒を呑んでいる時に決めました(笑)
『宇佐の楽しい家で“宇楽家”』
高知といえば、やっぱり宴(うたげ)!お酒を一緒に呑んで、田舎の親戚の家に帰ってきたみたいにリラックスできる楽しい場所にしたいという想いでつけたんです。
だから、宴会スペースも大きく作っているのがこだわり。コロナ禍になる前は、地域の人も宿泊の人も混ざってどんちゃん騒ぎの宴をしていましたね。
●宇楽家の公式ホームページ
Q:全国でも販売されている“超鰹力”の開発はどのように行ったんですか?
A:生節をお土産市場から、健康的な補色市場へ。旅行者から、筋トレマニアに向けて。
宇佐で約80年に渡り、カツオ節や、カツオを使った製品を作っている吉永鰹節店の社長さんと呑んでいた時に、「生節を使った商品開発したいね」という話になったのが始まりで。社長さんがその流れのまま「じゃあ、やってみーや」って言ってくれたんです。
私は筋トレが好きなので、サラダチキンのカツオバージョンをつくりたいなと。
カツオを茹でて加工した生節は「高タンパク、低脂質、低糖質、アミノ酸もビタミン豊富で、化学調味料不使用!」筋トレをする身としては、いいことばかりで必ず需要があると思ったんです。
生節の既存商品自体はあったので、その商品のターゲットとコンセプトをガラッと変えた感じですね。
お土産市場から、健康的な補色市場へ。
旅行者から、筋トレマニアに向けて。
それにあわせて、スポルテックというスポーツ特化した展示会に参加し、市場調査や商品ヒアリングをして、SNSを中心にPRをしたり、直接売り込みをしたりしました。
その結果、“超鰹力”は大手ボディビル協賛させてもらったり、大手のコンビニやドラッグストアにも置いてもらえるようになったんです。
●超鰹力の公式サイト
Q:現在暮らしているのは、どのような地域ですか?
A:近所にはお父さん、お母さんみたいな人、私にとって心のよりどころになる人がたくさん。
今住んでるのは土佐市の宇佐という、家から歩いて1分で、海があるような人口4000人の小さな漁師町です。
漁師町なのもあってか、プライベートはあんまりないかもしれません(笑)
それくらい人と人の距離が近くて、温かい人で溢れている地域です。近所にはお父さん、お母さんみたいな人、私にとって心のよりどころになる人がたくさん。何か壁にぶち当たれば、なんでも相談できる。そんな人たちに気がついたら囲まれていました。
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