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読書すらシンクロニシティ(共時性)

インタビュアーでありながら、副業でセラピスト(ボディワーカー)、生活習慣病予防士、心理カウンセラーとして、さまざまな学びと実践として仕事してきた藤嶋です。

病は、気から。
そして、気は病から。

にわとりと卵のように、相互関係があります。どちらか一方が先ということではなく、どちらも原因となり得ますよね。

心だけどうにかしようと心理学を学んで、頭で納得したとしても、実際のもやもやをどうにもできずに困っている人はたくさんいます。なにかを学ぶには、部分的な専門学問だけではなく、さまざまな角度から相互関係を知る必要があるのではないでしょうか。

そして、それらを結びつけて納得するには「体験」が必要です。

心と身体のつながり。
インタビュー時の話し方や表情と愛着形成。

これまでの自身の波乱の人生において、そのときどきの体調不良(精神症状含む)と自己対峙してきた経験、仕事で感じてきたこと、最近、さまざまな本を読んで、すべてにおいてのつながりを実感しています。

なかでも現在、非常に愛読しているのがステファン・W・ポージェス博士の『ポリヴェーガル理論入門』。生物医学工学、精神医学、心理学から系統発生学にまで及ぶ多岐にわたる学問を総合的に捉えて発表されたもので、哺乳類がいかにして、安全安心を、互いの「表情」と「韻律のある声」によって確認しあって愛着形成を築いているかなど、ポリヴェーガル、つまり、複数の迷走神経に関する理論が書かれたものです。

「迷走神経」についてはWikipediaによれば以下の通り。

迷走神経(めいそうしんけい、英:Vagus nerve、羅:Nervus vagus)は、12対ある脳神経の一つであり、第X脳神経とも呼ばれる。副交感神経の代表的な神経。複雑な走行を示し、頸部と胸部内臓、さらには腹部内臓にまで分布する。脳神経中最大の分布領域を持ち、主として副交感神経繊維からなるが、交感神経とも拮抗し、声帯、心臓、胃腸、消化腺の運動、分泌を支配する。多数に枝分れしてきわめて複雑な経路を示すのでこの名がある

迷走神経とは副交感神経の代表的な神経なのですね。個人的には、解剖学を、過去に高校の「生物」、保育士時代の「保健」、セラピストや生活習慣病予防士などの「生理解剖学」などで、おおまかには学んできたものの、この書籍で初めて知ることも多かったです。副交感神経と交感神経についても、捉え方が少し変わりました。というのも、この書籍、これまでの定説を覆すような内容でもあるのです。2018年に発表されたばかりなので、ご存じない専門家も多いのかもしれません。

セラピー系の情報では、「副交感神経」優位の状態がベストと思ってきましたが、そうとも限らないようです。


迷走神経を勉強してたら迷走神経反射が起きる!

複雑かつ、感動的なこの書籍にうっとりしつつも、基礎知識を底上げしないと理解は深まらないぞと、「迷走神経」について知りたい、もっとわかりやすい資料はないかと、最近いろいろ探していました。すると、今朝「迷走神経反射(ワゴトニー)」を体験しました!

「失神しかけた」のです(汗)。

下痢による激痛に耐えていると、しばらくして異常発汗、頭から冷水を浴びたような悪寒の後、全身が重くなり目の前が見えなくなりかけました。

学ぼうとしていると体感できるとは!
もはや「ポリヴェーガル理論」との出会いは奇跡(笑)。
一つのシンクロですね。あんまり笑えないけど。

①生理の出血過多による貧血状態②睡眠時の呼吸が浅く体内が二酸化炭素過多になっていた可能性も、どうやら関係があるのでしょう。

「パニック発作」を乗り越えてきたことから、失神せずにそこから持ち直す技を持っているので、本当に失神はしませんでした。これはまさに「マインドフルネス」な技……なので、いつか人に伝授したいものです。

心が揺れやすい、人の影響を精神的に受けやすいという人は、心イコール心理学で知識を詰め込むだけではなく、心身トータルで、身体の機能を学んだほうがいいと私は思います。

迷走神経が、脳と内臓を繋げているわけですが、精神状態と胃腸って大きく関係していることは、きっと体感としてわかっている人は多いのではないでしょうか? 例えば、緊張が続いたら食欲がなくなったり、下痢になったりしませんか? あぁ、繋がってるなぁ〜って、これ「迷走神経」によって繋がっているのですね。

ちなみに私自身、「パニック発作」と「胃腸」との関係を初回の発作から感じていました。

「迷走神経」についてはいくつか拝見しましたが、下記動画をお勧めします。すごく丁寧に説明してくださっています。

途中の資料に一箇所「自律神経」を「自立神経」と書かれているのを発見したのは私の職業病です(汗)。解剖学を少しだけでも全体にさらりとおさらいしておいてから見たほうが理解が早いかもしれません。

ただ、ここで語られる「呼吸法」は一つの方法であり、ほかにさまざまな方法があります。また、「腹式呼吸」の概念についても、私は少し最近、違うような気がしており、それについてはまた情報をまとめられそうになったら書いてみようと思います。

・迷走神経の機能と問題
(動画の中にもポリヴェーガル理論の言葉が出てきました)

動画でおっしゃっている「こうとうかきん」とは、漢字で書くと「後頭下筋」。下記URLにあるように頭を支えている首の上のほうの筋肉群で視神経と大きく関係しています。
https://hari-care.jp/skubi.html

「ポリヴェーガル理論」がすごい!と思うのは、これまでのさまざまな仕事のなかで感じてきたことを、生理学的に……言ってみれば科学的に証明してくれているからです。

・愛着形成には「安心・安全」が最重要である(これが哺乳類である所以)
・ラポール(安全な信頼関係)を築くには「表情」「声」が重要である
・「歌うこと」が迷走神経の訓練になる!

個人的に感動したのは、大きくはこの3つですね。つまり、生育環境において、いつもいつも親の顔色を伺っていた子は、人との関係性を築くのが苦手で当たり前なのですね。そして、ポージェス博士は、医療現場、教育現場などで患者や生徒の「安心・安全」が軽視されていることに警鐘を鳴らしています。ここがまた素晴らしい!

安心、安全のための「音環境」、重要だと思います。
そして、学業成績が「相対性評価」って全然「安心・安全」な環境じゃないよね? プンスコo(*`ω´*)o

また、迷走神経と視神経が大きく関係していることを考えると昨今のPCやスマホの使い過ぎがいかに知らないうちにストレスを与えているか、想像に難くありませんよね。

この『ポリヴェーガル理論入門』は、

・トラウマやPTSDのある方
・自律神経失調症の方
・胃腸が悪い方
・不眠症の方
・自閉症スペクトラム障害の方
・これらの人と関わる方


に、おすすめです。できれば、子育てしているママや先生たちにも。

トラウマ体験のある方は、「どうして自分が身動きが取れなかったのか」が、生理機能として当然の「身を守るための結果だった」ということがわかって良い意味で驚かれるかもしれません。

心が弱いのではなく、身体の反応だったとしたら? とはいえ、私は、以前の記事にも書いたように「心が弱い人は、同じだけの強さを持っている」と思っているのですが、それはさすがになかなか理論的に説明するのは難しそうですね(苦笑)。

とりあえず、胃腸を整えよう。
もう迷走神経反射は不要だ(汗)。


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