ZOC「family name 」感想

命かけて作った作品に、なんもしてないなんも関与してない一般人がなんか言うのも変だが、正直思ったことを書こうと思う。

今回の楽曲「family name」は、ZOCの記念すべきメジャーデビューシングル。メジャーデビューするということは、メジャーデビューする前より音楽番組やフェスにより多く出演できるようになり、より多くの人に知られることになり、つまりは、"世に出ていく"ことだと思っている。

世間に、「これがZOCです!ZOCっていうアイドルグループがいます!!デビューします!!」と言ってこの曲で出ていくにはちょっとどうなんだろう?とは思った。

family nameは確かにZOCらしいといえばZOCらしいし、ZOCに絶対に歌ってほしい曲だとは思うのだが、ファーストシングルとして出すにはちょっと一見普遍的すぎるような気がした。

この曲は、ZOCの良さやメンバーの個性を知っているひとたちが聴けばしみじみと心に響くのだと思うのだが、ZOCのことや大森靖子のことを全く知らない人がいきなりこの曲やパフォーマンスを見ても、「よくあるアイドルの曲、なんか見たことある」で終わってしまうような気がする。

ZOCはひとりひとりが他のアイドルにはない絶対的な個性と魅力を持っているから、私的にはそこをファーストシングルでは分かりやすく出してほしかった。

今いる世界に縛られず、クッソ生きてやる!っていう気持ちはすごくすごくZOCらしいのだが、それだけではZOCの魅力を語るにはあまりにぼんやりし過ぎる。こんな女の子、どこのアイドルグループにもいない!って子ばかりなのにそれが伝わらない。

あとはZOC実験室のような攻撃的な曲にしてほしかったと個人的に思う。あの曲は本当にカッコイイし、シビれるし、大森靖子独特のセンスが入ってて初めて聴いたとき、すごい良いなあ!ZOCってアイドルすごいなあ!もっと知りたい!と思った。メジャーデビューするからには普遍性を求められるのだろうけど、なんならせめて攻撃的な方向にしてほしかったし、インパクトの強いものにしてほしかったなあと個人的に思う。Zone Out of Control感を強烈に出してほしかったと思う。じゃないとZOCを世に紹介しきれないと思うから。

メンバーのポテンシャルや色んな事情が絡んでいると思うし、そもそも新しいファンを獲得するつもりがないのか、楽曲だけで勝負するつもりがないのか(全力で取り組んでいるのは伝わるのだが)、どういう過程を経てこういう曲になったのか知る由もないのだが、メジャーデビューする最初の作品としてはあまり向かないのでは?と個人的に思った。



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