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外国人とのコミュニケーションのコツ。海外でスグに使えるワザとは?(続編)

昨日の投稿「外国人とのコミュニケーションのコツ。海外でスグに使えるワザとは?」の続編として、今日は実際に使えるワザをご紹介して行きたいと思います。

単語の選び方で、弱気に見えてしまう日本人

書籍「異文化理解力 – 相手と自分の真意がわかるビジネスパーソン必須の教養」内の記述で、わたしとしても、自分の英単語使いで大いに同意する部分だったので、少し長くなりますが引用します。

はっきり発言する文化では言語学で言う「アップグレード」の機能を持つ言葉、ネガティブな言葉の前や後ろに付けて意味を強める言葉を使う傾向にある。たとえばabsolutely(間違いなく)、totally(まったく)、もしくはstrongly(とても)といった言葉だ。「これは間違いなく不適切だ」、あるいは「これは、まったくもってプロフェッショナルとは言えない」のように使われる。
反対に、遠回しに発言する文化では「ダウングレード」の機能を持つ言葉、批判を和らげる言葉を使う傾向にある。たとえばKind of (とも言える)、sort of (多少)、a little (少し)、a bit (やや)、maybe (かもしれない)、そしてslightly (若干)と言った言葉だ。ダウングレードする人々の中には、実際に強く抱いている感情を抑えて慎重で控えめな表現をする人もいる ― たとえば「まだ解決に至っていない」と言いながら、実際は「解決には程遠い」という意味だったり、「たんなる個人的な意見です」と言いながら、実際は「この問題に関わる人なら誰しもすぐに同意するだろう」という意味だったりする。

当然、日本は「遠回しに発言する文化」の方であり、普段、英語で外国人とコミュニケーションされている方は、上記の通りダウングレードする単語に心当たりがある方も多いかと思います。

ダウングレードする言葉が悪い訳ではないと思いますが、私の経験からは、こちらの意図がはっきりと伝わりきって無いと感じることが多いですし、明確に同意や意見を示していないが故に、自分の意見がないように思われると同時に、相手の意見に同意していない、もしくは、立場関係によっては、断定的な発言をした人を小馬鹿にしたように聞こえることもあるようです。

はっきり発言する文化の人に対しては、会話だけでなく、メールでも上記のようなアップグレードする単語を使うと、よりプロフェッショナルに見られることが多いのでオススメです。

異文化の人と仕事をする際のベストなコミュニケーション方法は?

自分の勤め先が突然、外資系企業になったり、ビジネスパートナーが外国人、しかも、アジア人あり、欧米人あり、中東やアフリカの人も仕事をすることになった場合、この文化の違いや言葉遣いの違いを乗り越えて、円滑にコミュニケーションを進めていくためには、どうすれば良いのでしょうか?

エリン・メイヤー氏によると、「多文化のチームではローコンテクストなやり取りを行うこと」が重要だそうです。つまり、曖昧さをできる限り排除して、伝えたい内容を正確に伝える。

これは、なにもキツイ言い方をする、ということではなく、自分の意見に妙なニュアンスを付け加えることなく、ストレートに表現することで解消されると思います。(これは別途、書きたいと思いますが、ネガティブなことを伝える時に、言いたいことをそのまま伝える、ということではありません)。

そして、中国には「目はふたつ、耳もふたつ、でも口はひとつ。その数に応じて使いなさい」という言葉があるそうで、その通り、エリン・メイヤー氏は「異文化の人と交流する際には、いつもより多く目を使い、耳を使い、口を使うのは少なめに。話をする前に耳を傾け、行動する前に学ぼう」と言っています。

日本人は他人の話が終わるまでは自分の意見を言わない、話を遮るのは失礼である、という教育を受けているので、上記メイヤー氏のアドバイスは欧米向けのビジネスマンに向けたものと思えなくもないですが、私の経験から申し上げると、意見を聞いていることをジェスチャーや相槌などで伝えつつ、要所要所で、「私にはこのような意見があります」と一旦、議論の流れを止めてでも、ゆっくりと自信溢れる態度で発言すると、皆が真剣に耳を傾けてくれることと思います。

メールの添付ファイルは読まれないと思え!

最後に、若干、話は逸れますが、メールに関して、カナダで働いていて切実に感じるのは、本題が明確でないメールは、ほとんど読まれることはない、ということです。

主旨がわかりにくいメール、いくつもの内容が盛り込まれているメールが読まれる可能性は非常に低く、ましてや、添付ファイルなどは、よっぽどで無い限り開かれることは無い、と思われた方が良いと思います。

日本人の感覚的には「情報量が多い=親切。気遣いが溢れている」と思われるかもしれませんが、無駄なく明確なコミュニケーションを好むカナダ人は「情報量が多い → 解釈に時間がかかる → スグにポイントが分からないから、その業務は後回し」と対応しがちです。

エリン・メイヤー氏の著書内にも「iphoneの画面で一度に表示し切れないようなメールは、読まれない危険性が高い」とありますので、皆様、ご注意を。

一読をオススメします!

この「異文化理解力 – 相手と自分の真意がわかるビジネスパーソン必須の教養」には、上記以外にも、異文化コミュニケーションに関して、何が起きるか分からない人生100年時代を生き抜いていく上でヒントが多く書いてありますので、機会がありましたら、一読されることをオススメ致します。

おまけ情報:「海外で暮らす父親が発信!子供に授けたい教育」をテーマに、世界ナンバー1とも言われるカナダの教育について「イキヌキリョク」というサイトで書いています。よろしければ、ご覧下さいませ。リンク:イキヌキリョク


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