お店の本棚 「アリス・ウォータースの世界」
こんにちは、スタッフの松本です。
最近、店内に大きな本棚を作りました。
左側には、料理や食材についての本
右側には、ワインやスタッフ教育に関する本が並んでいます。
ここに並んでいる本は、スタッフも読みますし、お客様にも自由に手に取っていただけます。本を通してIKEYAがなにを考えているのか、どういうお店を目指しているのか、少しでも伝われば良いなと考えています。これからもっと本を増やしていく予定です。そして、少しずつ本の紹介ができたらと思います。
記念すべき一冊目は「アリス・ウォータースの世界」
こちらの本は、アメリカ、サンフランシスコで世界初のオーガニックレストラン「シェ パニース」をオープンさせたアリス・ウォータースさんの料理や食材に対するこだわりやレシピ、これまでの活動が記された一冊です。
レストラン「シェ パニース」の在り方とアリス・ウォータースさんの考えは、IKEYAが目標にしているところであり、みなさまと共有すべきことだと考えています。
ここで、アリス・ウォータースさんの料理原則を紹介しましょう。
1.地元で持続可能的につくられた食材を食べる
土壌づくりに配慮した生産者と関係を築く。有機的・人道的に配慮しているか。
2.旬のものを食べる
自分のいる場所や時間を味わうことができる。食材の恩恵を受けられる。
3.ファーマーズ・マーケットで買い物をする
信頼できる地産地消のコミュニティを作る。
4.庭に食べられるものを植える
自分で育てたものを食べると心から満足でき、季節を感じられる。
5.物を大切にし、堆肥をつくり、リサイクルに努める
バスケットを持ってマーケットに行く。
6.シンプルに料理する
触れる、聞く、観る、嗅ぐ、味わうことを大切にする。
7.みんなで一緒に料理する
家族や友人、とくに子供と一緒に料理をすることで、良い食材の価値や喜びを学べる。
8.みんなで一緒に食べる
他人に共感したり、心をオープンにしてシェアしたり、コミュニケーションをとるひとときとなる。
9.食べ物は貴いということを忘れない
適正な価格には、生産に従事した人への公正な対価が含まれている。食べ物があるということは当たり前ではない。
以上の点は、IKEYAの取り組みにも通じるところがあり、大変参考にしています。
アリス・ウォータースさんからは、食材に対する愛や情熱を強く感じます。作りたい料理があってそれに必要な食材を集めるのではなく、手に入った食材を最大限に生かせる料理を作る。そうすることで、食材のロスもなくなりますし、季節を感じることもできます。
また、信頼できる人間関係を築くことにも熱心です。新鮮な食材を届けてくれる農家さんはもちろん、やりたいことを手伝ってくれるサポーターのような人が周りにたくさんいて、今日までの素晴らしい活動ができているのだと感じました。
興味深かったのが、メインダイニングのキッチンでは2人のシェフが半年交替で働いているということ。そして、お給料は1年分支払われるということです。シェフたちは、この半年の休みの間に料理を教えたり本を執筆したり、よい家庭生活を営んだりすることができるのです。休みの間に得たことはシェ パニースで共有できますし、雇う側にも雇われる側にもプラスになります。私生活の充実と仕事の充実が両立できていて、非常に魅力的でした。
他にも学校菜園への取り組みやシェ パニースで働いた人たちへのインタビューなども載っています。興味のある方は手にとってみてください。
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