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【イタリア】美意識が衰えない👠高齢者のスタイル
バス停で待っている時のこと。
二人のご婦人がなんだか気になり出したんです。
イタリアではよく見かけるマンマ(ママの意味)。
薄手のワンピースを着て軽やかな雰囲気。
ですがよく見ると、細部にまでオシャレに手を抜いていません。
それがこの写真
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/145022523/picture_pc_4d5549559923742ea092e479bdaaa28e.jpg?width=800)
遠くに見えるバスを待っています。
この二人を観察してみましょう。
分かりやすく、イタリアの仮の名前をつけてみます。
髪の短い婦人を「アンナ」
手前の婦人を「ラウラ」としましょう。
アンナとラウラの
ファッションチェック
Capelli: 髪
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二人とも毛量は豊かです。
アンナのボブは毛先が揃っています。
アイロンをかけているのかクセもあません。
ラウラのアップにしたお団子は髪が長いのでしょう。
ハリや艶やかさもあります。
そしてなんといっても「色」です。
アンナのシャンパンゴールドヘアーは、染めたてでしょうか。眩しい。
ラウラのブロンドもメッシュが入っていて美しい。
白髪とも見事に融合しています。
年齢を感じさせない艶と色は手入れしていることが伺えます。
鏡を整えることは身だしなみの大きな部分でもありますね。
Vestitino: ワンピース
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夏になると、一枚で簡単に着られる服は、マンマの必須アイテム。
涼しくて、洗ってもすぐに乾くから便利。
マーケットに行けば安く手に入ります。
アンナの刺繍のようなデザインは素敵です。
それだけじゃない。実は白地のドット柄により少しお高く見えます。
ラウラの花柄パターンも似合っています。
曇りがちな空なので長袖くらいがちょうどいいのでしょう。
Sandaliサンダル
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寒くなくなるとマンマたちはサンダルを引っ張りだします。
少し早いのでは?と感じるくらいですが、
日が高い時に出かけるのがマンマ。
(食事の準備がありますからね)
注目すべき点は「ヒール」です。
日本の高齢者は、快適さや実用性を求め、平たい靴を履く人が多いです。
一方イタリアのシニアは、いくつになってもヒールをはいています。
優雅さや女性らしさを表現しているようです。
かつて培ったファッションへのこだわりを持ち続けています。
ラウラの伸びた背筋は若々しさを感じますよね。
90歳を迎えようとしている義母もお出かけだけでなく、
室内のスリッパでも少しヒールあるものを好んでいます。
背筋が伸びるのと、後ろに倒れないためと言っていました。
イタリアでは、腰を曲げて歩いている人をほぼ見かけません。
バランス感覚や脚の筋力を保つ秘訣がヒールなのかもしれません。
見逃せないのが、ラウラの足首。
さりげなくアンクレットをしています。
Borsa: バッグ
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二人とも両手が塞がらない斜め掛けバッグを使っていました。
ラウラはブラウン系のバッグで、ストラップの部分に、
しっかりとイタリアのブランド
「BORBONESE」と刻まれています。
日本円で約3万円くらいでしょうか。
職人技による伝統を重んじ、エレガントであることも人気の秘訣。
持つことで若々しい印象を与えることにもなります。
アンナは写真では見えませんが、黒いバッグを持っていました。
ここで、あることに気づいた方はいらっしゃいますか?
ヒントは、「組み合わせ」です。
色の。
二人とも、バッグとサンダルの色を合わせているんです。
アンナのスタイルは、
白い花柄のワンピースに黒のバッグと黒いサンダル。
ラウラのファッションは、
緑のワンピースに、茶色で揃えています。
当たり前かもしれませんが、服装から見ると、
ラフな買い物に出かけていると思います。
サンダルなんて、履きやすさや歩きやすさを重視しそうですが、とんでもない。
バッグと色を合わせるんですよ。
いや、サンダルのためにバッグを選んだのか。
意識していると思います。
さらに細かく見ていきましょう。
Smalto: ネイル
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イタリア女性は爪への関心が高い!
していない人の方が少ないと感じてしまうほどです。
会社員はもちろん、飲食店スタッフもほとんどの女性がしています。
しかも派手な色を。日本のように目立たない柄なんてありません。
細部に気を遣っていることの方が重要なのでしょう。
ラウラは少し長めのシルバーを。
アンナは赤いマニキュアをつけています。
ペディキュアはまだしていないようですが、時間の問題でしょう。
していないとサンダルを履かないという人もいるくらい、
服と同じよう感覚なのかもしれません。
以前私は、夫に勧められてマニキュアをしてもらいに行きました。
ここポイントです。
夫は私に、美への興味をもう少し持った方がいと思ったのでしょう。
シニアでも手入れをしているんだから、そう思うのは自然な感覚。
しかし予想通り、私の爪は脆いので、3日も持たずに剥がれました。
Trucco: メイクアップ
写真から二人の顔は見えませんがバッチリメイクをしていました。
アイシャドウは派手な色をつけ、マスカラも眉もしっかり。
今の時代に合っているなんて関係ありません。
私には派手に見えてしまいますが、他人の目よりも、
自分を美しく見せる技を培って来たんですから。
それを通すんです。
一番印象的だったのは真っ赤な口紅。
赤い口紅を使う日は、特別な気がします。
服装に合わせたり、気分をあげたり。
"ちょっとそこまで"の買い物に使うと言うより、
"ここぞ" と気合いを入れるアイテムでもあると思います。
どんな思いで二人とも真っ赤な口紅をさしたのか。
女性らしさだけでなく、自信も感じられます。
あっ、バスがやって来ました。
今日もマンマは着飾ってお買い物に行っていることでしょう。
美への関心は高齢になっても衰えない、イタリアらしい文化。
今後も継承し続けてほしいと願うばかりです。
そんな私も、気づいたらワンピースを着ているのかもしれない。
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