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【イタリア】シェフのお試し秋料理

いつもは夕方の出勤ですが、
先日はイレギュラーで昼営業に入りました。

久しぶりにシェフとの時間。
少し緊張感を持って働けます。


Buongiorno!
ヴァカンスから帰ってきて以来会っていなかったので、
頬と頬を合わせる Baciバーチ:イタリアの挨拶を行いました。

旅はどうだった?何食べたの?なんて軽く話をして、
コーヒーを飲み、ゆっくり始動していきます。

厨房には既に、秋の食材が届いていました。

Cavolo neroカーヴォロ ネーロ:黒キャベツ (ケール)
Zuccaズッカ: かぼちゃ
Kakiカキ:柿は日本語で呼ばれています
Cabolo violaカーヴァロ ヴィオーラ:紫キャベツ まで届いていました。

シェフにどれを使うか訊ねると、
「できるだけ料理していこう!」と。

新しい料理が生まれる瞬間です。


現在レストランで提供しているメニューは、
夏に作ったもの。来月から秋冬に変わります。

この間に、秋の食材を使ってマイナーチェンジ。

これまでナスとトマトのミルフィーユを出していましたが、
シェフは、届いた食材で作っていきました。


かぼちゃとケールのミルフィーユ

  1. かぼちゃをスライスし、塩胡椒・オリーブ油をかけオーブンで焼く

  2. ケールも同様に味付けし、チップスに

  3. 紫キャベツは幅5mmの千切りにして炒める

  4. 全てを順に重ねていく

  5. 砕いたピスタチオをかける

まかないとして試作で作ったものです。
野菜だけなのに、腹持ちも良い。
ケールを入れるの忘れましたが、
秋の味覚が詰まった料理ができました。

最後に、パルメザンチーズと生クリームと混ぜた
ソースをかけることで満足度が上がりました。

スタッフは、早速オーダーを取ってきました。
見事な接客という連携プレーに脱帽です。


ケールのフジッリ

ジェノヴェーゼのことを、
Pesto di basilicoペースト ディ バズィリコ "ペースト" と呼ぶこともあります。

バジルも夏のハーブなので、そろそろ市場から姿を消します。

だから、ペーストの代替として、
黒キャベツ :ケールを使って作っていました。

ケールのソース

  1. ケールは、芯の部分を取り除く

  2. 柔らかくなるまで茹でる

  3. 氷水ですぐに冷やす

  4. しっかり水気を絞ってミキサーへ

  5. クルミやチーズ、調味料を加え撹拌

  6. オリーブオイルは少し多いかなと思うほど入れる

  7. 小さな粒が残る程度で止めて完成

撹拌しすぎないところがポイントです。
できたソースをパスタに和えていきます。

今回は、フジッリというクルクルしたショートパスタと。
ソースが中に入り込むのでしっかりと味わえます。

まかないなのに美味しー!

どちらも、手間をかけずにどんどん作っていく。
あっという間に料理が出来上がる。
あとはそれぞれを組み合わせていくだけ。

脳内はまるで食材パズルのようで興味深いです。


青いソース

紫キャベツを使ったソースも作りました。

  1. 太い千切りにする

  2. たっぷりのお湯で柔らかくなるまで煮る

  3. 攪拌機へ少しの水気と共に投入

  4. サラダ油、お酢、塩胡椒を入れて撹拌

青い乳白色のソースが出来上がりました。
水分が入っているので、オイルと混ざり乳化しました。
お酢やレモンと合わせることで酸化し、ピンク色に変化します。
今回は少なめにしました。

ハロウィーン用のデコレーションとして良いかもしれません。

トマトソースの上にイカのグリルをのせ、
そこに青いソースをかけました。

不思議な色の組み合わせですが、スタッフの話術で食欲そそられます。


熟れた柿

柿は、いくつか種類があり、
「柿リンゴ」という、リンゴのようにサクサクした食感を楽しむものや、
普通の柿、熟れているものがあります。
ちなみに、干し柿は見たことがありません。

シェフが注文したのは、熟れてじゅくじゅくの柿。
いや、熟れすぎて今にも潰れそうなものをスプーンで掬って食べます。

ここにリキュールを入れると大人のデザートになります。

私は熟れた柿はあまり好きではないので食べませんが、
秋の味覚としてイタリアではよく食べられています。


今日は自分の記録用のためにも、
秋の料理を書いてみました。

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