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【イタリア】苦手な唐辛子を入れたい記念日🌶️

イタリアンレストランに転職し1ヶ月半。
私の仕事は Sushi づくりと接客ですが、
確実に私の料理スキルが上がっています。

私がイタリアンに携わることはありません。
料理が出来上がるまで盛り付け待ちをし
運ぶことで目で学んでいます。

あと舌でも。

大きな進歩が「まかない」です。

スタッフ約7人の食事を主にシェフが用意します。
消費すべき食材を使ったり、スタッフの希望を訊いたり、
簡単に済ませたりと、毎日シェフの料理を食べています。

しかも全員が一つのテーブルで食べるんです。
これが嵐の前の団らんのひとときで心地いい。
常に冗談ばかり言う人たちなので笑顔が絶えません。

食事が美味しいから笑顔になるんでしょうね。

では、どのようなものを食べているのか。
当然ならが全てイタリアンです。


【これまでのまかない】
・サラダとローストビーフ
・野菜のスープ
・魚介のフリット
・ムール貝のパスタ
・キッシュのようなオーブン料理
・ズッキーニのリゾット
・エビのパスタなど

スタッフが、5分もかからず食べ終えてしまう食事ですが、
お客さんに出すお皿と同じもの使い
一つ一つ丁寧に盛り付けしていて気を抜かない。
たった一杯なのにこだわりを感じられのが惚れる部分でもあります。


毎日「うぅ〜ん、美味しい〜」と唸りながら食べています。
ちなみに、日本では当たり前の唸りは、
イタリアでは不思議な反応のようです。
少しバカにしたような印象を受けるようなので多用はご注意。

とにかくみんなでの食事は本当に至福の時。


いざ、挑戦!


ある日、プリプリのエビを見つけたので、
ズッキーニを買って料理したところ


なんということでしょう〜


イマイチ



すぐにできるほど簡単ではありませんでした。
当然ですよね。


材料の切り方も入れる順番も分量も火加減も全て
習っていませんから。

ただ完成した料理を見て、まかないを味わっているだけで
できるワケがない。

分かっているんです。それでもやってみたかったんです。

後日、シェフに失敗したとこを話すと説明してくれましたが、
それで上手くなる気配はない。
一つ一つ学んでみたいと改めて思いました。



夫の料理に…

昨日、夫がパスタを作ってくれました。
前日の残りのお肉をトマトソースで少し煮込み
それをスパゲッティに和えたのです。

これが、簡単なのに美味しい。

そして私が一言

ペペロンチーノを入れたい…


夫は「えっ、君が!?」と驚いています。

私は辛いものが苦手で、好んで食べません。
できるなら人生から省きたい食材でした。

ですが、
まかないで何度となく食べたトマトソースのパスタには、
アクセント程度に入っていたんです。
これが地元の味。
そう言えば義母の料理もかつては効かせていましたが、
私のために少量にしてくれていました。


だから夫のパスタを食べながら「何か物足りない…」

そして、「ペペロンチーノだ‼︎」と気づいたんです。

辛いもの好きな夫は喜んでペペロンチーノオイル
(EVOに唐辛子をつけた友人のお手製)をかけました。

これで、本場の味を完成させることができたのです。

イタリアに住んで11年目にして気づいた日でした。


厨房に入るようになってから、
料理は数学のようだと思いました。
塩味、酸味、辛味、苦味、甘味、脂味には
数式のようなルールがあり、そこに則って塩梅を考える。

食材の組み合わせにも基準があり、
逸脱したり、アルファを加えたり、隠したりしながら
独自の味を追求している。

現在シェフは、来月用のメニュー開発を行っています。
ポン酢を使いたいんだとか。
何に合わせるんでしょう。完成すれば紹介しますね。

イタリアンへの興味はますます深まるばかりです。

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